2019年7月9日火曜日

新妻Ⅰ

◆◆◆◆◆1話






 『ちょっとぉー 朝っぱらから何よぉー! 勘弁してよぉー!』  蘇る記憶…

 そしてここは、とあるマンションの一室の朝の4時、俺の寝ているベットの足元をモゾモゾさせる相棒。
50センチ離れたベットから来ては俺の寝込みを襲う不埒なヤツ。

 コイツは俺の10年先輩で34歳の独身男。大学を出て新入社員として就職した頃から、
俺の面倒をよくみてくれた親切な先輩なはずだった。

 最初の一年は社会人になった嬉しさやなんかで、少し遠かった自宅から通勤もこなしたものの、
2年目になると、やや面倒になっていた矢先、この親切な先輩は俺に 「良かったらルームメートに…」

 そう言う先輩の勧めで、俺はこの先輩と家賃と生活費を折半でと暮らし始めたんだが、
暮らしてから解ったことって結構あるだろうけど、この先輩、実はホモで同性愛者だったことが判明。

 なんで判明したと言えば、まぁ、ハッキリ言えば襲われたってことか… ルーメイトとして始めての夜、
祝杯を上げ夜も11時を回った辺りで就寝したものの、深夜の2時過ぎに何やら身体に圧迫を感じた俺が、
俄かに目を覚ますと、パンツ一枚で寝ていた俺の身体を執拗に舐める先輩がいた。

 最初は寝ぼけてんだろうと放っといたんだが、一向に舐めるのを止める気配のない先輩は次第に
エスカレートして来て、最初は腹の辺りだったが一気に胸に到達! 流石の俺もこれにはビックリして
俺に抱きつく先輩に怒鳴った! 「先輩! 起きて下さい! 先輩!」 と、部屋に大声を上げたものの、
先輩はゴフゴフと鼻息を荒げ、遂には俺の乳首に吸い付いて来た。

 そして俺は 「アァ……」 「ウゥ……」 と、怒鳴るはずが女のように鳴き声を発してしまった。
生まれて初めて他人に吸いそして、舐められた乳首は敏感に先輩の舌先に勃起し、俺は身悶えしていた。

 身悶えしながらも先輩に 「ヤメ… アァ… ヤメ… ウゥ…」 と、止めることすら出来ずにされるがままに、
頭の中が真っ白になるほど先輩の舌は俺を、激しくそして優しく丁寧に愛撫を繰返した。

 「気持ち… いい……」 知らずの内に囁く俺に答えるかのように、先輩の舌先は徐々に南下し始め、
トランクスに両手が掛かったと思った瞬間! 俺自身を熱い何かがスッポリと覆った。

 激しく仰け反って身悶えする俺の腰を両手で支えるように、先輩の愛撫は続けられた。
生まれて初めての先輩からのフェラチオは俺の全身の隅々をも蕩けさせ、先輩の舌先は俺から湧き出る
愛液にピチャピチャと音を出して俺を辱めた。

 俺自身から玉袋へ移動した先輩の舌は裏玉、そして蟻の門渡りへと進み一気に乱れ舞った。
「アァ… アァ… アァ…」 と、恥ずかしいほどのヨガリ声を上げる俺を持ち上げる先輩の両手に力が入り、
俺の太ももに先輩の両指が食い込んだ。

 「アンッ… 痛… い…」 と、女のような小声を出した俺の、太ももの手の力を緩めた先輩。

 更に先輩は俺を舐めることを止めずに、グッと俺の両太ももを一気に上に持ち上げた瞬間!!
「アァァァーーーーーー!!」 俺の鳴き声に、踊るようにヌルヌルした舌先が俺の肛門を直撃した!!

 俺は女ような鳴き声を部屋の中に響かせ、同時に自分の声に違和感と恥ずかしさを覚え、
全身を痙攣させたようにヒクヒクさせる俺の肛門が大きく開かれると、執拗に奥へ奥へと舌先が入った。

 何か硬くてゴムゴムしい物が肛門に当てらた…
丁度尻の割れ目に硬い物を挟みこむように、尻の割れ目で硬い物は前後を繰り返した。

 ニュルッ、ニュルッと言う感覚が尻の割れ目の肌と、肛門の真上に感じエモ言われぬ気持ち良さに、
ついついウットリし心を蕩けさせた俺に対して、先輩の吐息は徐々に荒くなって数分後だった!
「うぅぅ!!」 と、言う先輩の激しい唸り声とともに、仰向けの俺の顔の上を物凄い勢いで頭の上へと、
何かが飛んで行った瞬間! ピチャピチャピチャッと壁に当たる音が聞こえた。

 翌朝、目覚めた俺の心は何故か、初夜の後の花嫁の気分だった。
隣のベットでイビキをかいて寝る先輩の背中を、切ない気持ちで見入る俺は身体に残る
愛撫の感覚に、耐え切れずに自らの乳首を両指でコロコロ転がしては息を殺して全身をビク付かせた。

 裸で毛布を被った俺自身から生ぬるい愛液が滴るのを感じた。


 【1時間後…】


 何事も無かったように両腕を天井に向けて大きなアクビをする先輩は俺の方を見て 「おう! おはよう」
と、朝の挨拶をするとパンツを持って、裸のままでシャワーへと寝室を出て行った。

 「何でだよ! 俺にあんなことしといて!」 と、少し苛立ちもあったものの、毛布を巻くり上げ溢れた愛液を
ティッシュで拭き取ると、もう一度毛布を頭までスッポリ被ってウトウトしていた。

 するとバタバタと足音をさせて戻った先輩が 「おい、お前も入ってこいよ!」 と、毛布を被って横になる
俺の尻を毛布の上からパンッと軽く叩いた。 一瞬ビクッとした俺。

 ベットから起き上がると、窓辺で涼む後ろ姿の先輩を見ながら何故だろう、俺はベットに上半身起きて
胸元を毛布で隠す、まるで女の仕草をしていたにの自分で驚いてしまった。

 「胸を見られたら恥ずかしい…」 俺の脳裏に浮かんだ言葉。

 俺は後ろ姿を見せる先輩にタオルで胸と下半身を隠すようにシャワーへと小走りで駆け込んだ。
何故かドキドキして静まらない胸の中 「俺… どうしたんろう?」 と、疑問が生まれた。

 「何で先輩の前で下半身はともかく、胸まで隠したんだろう……」 シャワーの音に掻き消された疑問。

 そしてこの日、先輩と一緒に出勤すると 「○○! お前、○○先輩とルーメートになったんだって?」
と、同期から聞かれた俺が 「あぁ」 と、返事をすると同期が 「いいよなぁー お前気に入られてっから」
と、俺を羨ましがる同期が 「○○先輩ってみんなに好かれてるし次期次長って噂もあるしさぁー」
と、落胆の表情を浮かべ俺の肩に凭れかかった同期。

 そう、俺とルーメートの先輩こと彼は、新人教育のベテランで社内の評判もよく、次期次長と噂され
年齢的に若い頃には、既に課長に伸上がったバリバリの人事部の課長だった。

 なんで俺が先輩に好かれているのかは疑問だが、俺はこの日から同期や周囲の先輩達から
「次の係長は御前だなっ!」  な~んて、からかわれる始末だ。

 そんな周囲から好かれ尊敬される先輩が、まさか酔ってたとは言えあんなこと俺にしたなんて、
誰も知るよしもないだろうけど、周囲に羨ましがられる俺も満更悪い気もせず、先輩とのルーメートを
喜んでいたことは間違いない。

 とは、言うものの仕事が終わって先輩と帰るマンションが恨めしいと言うか、俺の脳裏に「まさか今夜も?」
そんな疑念があってか少々、気重にはなっていた。

 仕事が終わり、自宅マンションへ帰るものの管理職の先輩は残業の様子。
一足先に帰った俺が飯と風呂の準備をし冷蔵庫にビールを冷やし、さながら新妻のような時間を過ごす。

 シャワーを浴びランニングシャツにトレパン姿で、先輩の帰りを何度も窓と台所を往復しながら待つこと
40分少々、玄関のチャイムが鳴った瞬間、何故か俺の心は新妻のように踊った。

 会社の先輩とは言え、人を待つ喜びを知った瞬間かも知れないが 「お帰りなさぁーい♪」 
先輩の顔を見た瞬間、思わず俺の口から飛び出した憂いだった……






 
◆◆◆◆◆2話






 俺は先輩を正直、心から尊敬していた。 新人研修の講師は大半が任務が終了すれば、
それっきりになるところを、先輩は任務が終わってもそれっきりではなく、部署が割り当てられても
何度となく訪れては、アドバイスをしてくれたり、仕事のヘマを一緒に上司に謝ってくれたりと、
だからだろうか、社内での先輩への熱い思いは廃れることを知らない。

 ただ、こんな先輩なんだが仕事が終わって帰宅すると、全くと言っていいほど仕事の話はしないし、
仕事から帰った先輩は、俺の知っている会社でのスーパー管理職ではなく疲れ切ったオッサンに
近いと言うか、明るくて元気一杯は変わらないんだが何かが違うように思える。

 とは言うものの、俺の作ったカレーに舌堤を打って何杯もお代わりする先輩は子供のようで、
飯を終えて風呂から出た時の、ビールを飲み干す豪快な姿に男の中の男だと、男の俺が感じるんだ。

 まあ、昨日の今日だからあんなことは無いとは思っているが、現役社会人ラクビーで活躍する先輩に
無理矢理、求められたら正直、俺では抵抗のしようもないのは事実だ。

 会社では親しみを込めて周囲に兄貴と呼ばれ、豪快に笑う笑顔が可愛いと女子社員たちに囁かれ、
当の本人は全くそんなことは知らずと言うところが先輩らしいと思う。

 晩飯の後片付けが終わり、先輩が涼んでいる間に俺も風呂に入る、まぁ~ 帰宅して軽くシャワーして
それからでないと、料理を作れないと言う俺の我がままなんだ。

 人が口にするものだから整髪剤や仕事の匂いは消しておきたいって言うのが、俺のポリシーだし
先輩もその事は一緒に暮らす前に話してたし、当の先輩も大いに結構と喜んでくれた。

 風呂に入ると、毛一本浮いていない! 流石はスーパー管理職だと益々尊敬する俺だった。
風呂とは言えば思い出すのが、研修中に先輩に同期のヤツらと連れられて行かれた街外れの銭湯は、
先輩のことを知らない人がいないと言うほどに、先輩は有名人で何でも大学のラクビー部のころ、
この銭湯で暴れていた暴力団員の人を追い返したことが何度もあるとか。

 それ以後はパッタリと暴力団員も近づかなくなったと番台のオジサンが教えてくれたんだ。
そんな凄い人なんだが、缶ビール3本までは普通に俺のことを○○君! と、ハキハキした口調なのに、
4本になって半分過ぎるころになると俺に 「○○ちゅわ~ん♪」 と、以外に酒に弱い先輩だった。

 まあ、500を4本飲めば誰でも酔うだろうが、ガッシリとした先輩なら10本くらいと思う俺だった。
「○○ちゅわ~ん♪ チーズ取ってきて~♪」 と、俺をチャン付けし、若干だが甘えるような口調になる。

 そして5本目が終わったころの夜の10時前には寝室に行ってドカンッ! と、寝てしまう先輩だったが、
二日目にして先輩の可愛い醜態を目の前にした俺は、先輩となら長く暮らせると心から思っていた。
 
 先輩のイビキの凄さは研修中の施設では周囲も知っているところだが、先輩は寝てからのイビキ派で
最初は静かに寝ていて深夜になるとゴオォォーっと始まる人だった。

 二日目の今夜も寝静まった先輩を横目にトランクス一枚で、隣のベットに身を沈めた俺だったが、
大きな身体で仰向けに寝ている先輩はまるで静かに眠る怪獣のようだった。

 そして、深夜の2時ごろだった… 昨日と同じくベットの足元に感じる圧迫感が俺を睡魔から連れ戻した。
「まただっ! また来た!」 と、隣のベットを見ると先輩の姿は無く、足元のモゾモゾは次第に上へと来た。

 そして俺の上に掛けられた毛布が突然持ち上がって中に風が流れると急に、胸の辺りに重圧が掛かかり
ズッシリとした重たい先輩が俺の乳首に吸い付いて来た! 「先輩! しっかりして下さい! 俺ですよ!」

 俺は毛布の中で俺の乳首に吸い付いた先輩に大声を張り上げた! その瞬間!
「あれぇー? 何でお前ここにいるんだぁー?」 と、重たい口調で俺の真上で口を開いた。

 そして俺が 「先輩のベットは向こうですよ!」 と、真上の先輩に大声を出すと、先輩はフラフラと起き上がり
ノッシ! ノッシと自分のベットに帰って行った。 「助かったぁー!!」 素直な俺の気持ちだった。

 そして翌朝、先輩に朝飯のトーストを食いながら聞くものの、先輩は首を傾げるばかりだった。
「よかったぁー♪ 先輩はホモなんかじゃないんだー♪」 込み上げてきた歓喜な俺の思い。

「先輩はホモではなかった♪」 と言う思いの後に俺の中では 「じゃあなんだ?」 と、言う思いが出た。

 先輩は自分が深夜にしていることの認識がまるでないばかりか記憶にも残っていないことが解ったが、
だったら先輩は何かの病気… 「夢遊病かあ?」 と、先輩を心配で不安になった。

 先輩は、その日もそして次の日も、深夜になると俺のベットに入っては俺を抱こうと繰返した。
一緒に暮らしてから丁度一週間が経った頃、先輩が 「何か最近、誰かと深夜に話してる夢を見るんだ」
そう俺に打ち明けたのは休日の土曜日の朝だった。

 俺は喉まで出掛かった言葉をグイッと飲み込んだ! 「そりゃ! 俺と話してるんですよ先輩!」
そして先輩がベットに腰を降ろして両手で頭を覆い 「どうしちまったんだ俺は…」 と、消沈する先輩。

 俺は必死に耐えていた! 先輩がホモ見たいに俺を抱きに来るんですとは流石に言えないし
まして、言ったとしても自分を責めるであろう先輩の性格は知っているし、俺はただ黙って頷くしかなかった。

 先輩がここまで悩んだ顔を見たのは俺にとっては初めてのことだった。
消沈した先輩がフラフラと立ち上がって、自分の箪笥の前で立ち止まり着替えを出そうと引き出しを開けた。

 パンツ… パンツと口にしながら目を虚ろにした先輩が手を入れてパンツを取り出そうとした時、
「バサッ!」  と、掴んだ物を床に落としてしまい、俺がそれを拾って先輩に渡そうとした瞬間だった!

 俺が先輩に拾い上げた物は、ピンクのフリルがヒラヒラと舞う女のパンティーだった! 
「先輩! こ、これ…」 俺の顔から血の気が引く思いがして先輩を見上げると、先輩はパンツ、パンツと
何度も口にしては引き出しのなかから、白や水色や黒のパンティーを何枚も出しては床に落としていた。

 俺は何かに憑かれているような先輩を、床に落としたパンティーを拾い集めながら見上げていた。
先輩はそんな俺が見えていないように 「パンツ… パンツ」 と、言っては引き出しから白いスリップや、
キャミソールにブラジャーにストッキングとあらゆる女物を取り出しては床に落としていた。

 

 【そして…】



 先輩は俺の問いに対して重い口を開いた……
どうやら先輩には過去に結婚を決めた女性がいたらしく、結婚まで残り3ヶ月と言う時に交通事故で
婚約者を失ったことが明らかにされた。

 一緒に暮らしたことこそ無かったものの、半同棲のようなことを会社の人間には黙ってしていて、
婚約者の残した遺品である、下着や服などの衣料品だけが先輩の箪笥に残されたのだと言う。

 先輩の目は充血していた… 誰にも話しことのないことを俺ごときに話してくれた先輩が気の毒で、
俺まで貰い泣きしてしまった先輩の悲しい過去の話し。

 捨てるに捨てられずに、婚約者の両親の了解を得てここに残した遺品だったが、何年も処分しようかと
思い悩んでは苦しさを紛らわすために、仕事に打ち込んで来たと涙ながらに俺に打ち明けた先輩だった。

 先輩の話しを聞いていた俺は心の中で 「先輩の助けになるなら…」 と、ある決心をしていた。

 その夜から俺は深夜の営みを受け入れる決意をした。
ただ幸いなことに、先輩は何故か俺の中にまでは入って来ず以来、俺は先輩の求めに応じた。

 夢の中を彷徨う先輩は俺を亡き婚約者として優しく抱き、そして俺もそれに答えるように鳴き声を奏で、
抱かれる度、俺は本当に自分が女になってしまったような錯覚さえ覚えるようになっていた。


 先輩は俺を抱いた後はグッスリと熟睡しているようだった……

 


 

 
◆◆◆◆◆3話







 自分でしていることに気付かない先輩を責める訳にも行かず、かと言って先輩に告知してまで
大好きなビールを飲むな、とも言えず言ったら言ったで、折角のルーメートも解消だろうし。

 先輩に身体を貸して数週間経った深夜、俺を求めてベットに入った先輩を月明かりが照らし、
何気なく先輩の顔をみた時、先輩の目は完全に閉じられているのを知った。

 目は閉じているのに口元は笑みを浮かべ、亡き婚約者との語らいでもしてるかのように時折口を開く。
何を言っているのかはハッキリとは聞こえないものの、楽しそうだと言うひとだけは俺にも伝わった。

 最初の頃はしなかったキスも最近は軽く重ねる程度なんだが、するようになって些か俺も困惑気味だ。
先輩の厚い唇と髭剃り跡のチクチク感が俺の肌に伝わる。

 舌を入れられたどうしよう! なんて不安を覚えながらも先輩にされるがままになる。
先輩は何処までも丁寧に、そして優しさに溢れたように俺の身体を舐め愛撫を繰り返した。

 俺は自身の恥ずかしさをも押し殺して鳴き声を奏で目を閉じて彼の婚約者への愛を受け止めた。
チクチクと俺の肌を刺激しながら、ザラついた舌がヌルヌルと滑り、時折、厚い唇が俺の肌を啄ばむ。

 全身にジワーッと広がる心地よさに愛液の滴る俺の竿先を、クリトリスを弄っているのか先輩の指先が
円を描いては左に右にとリズミカルに回る。

 「アッ……」 思わず出る恥ずかしい俺の鳴き声。

 俺から滴った愛液をローションのように先輩は手の平で、俺自身に満遍なく塗りつけ指先で蟻の門渡りを
上から下へ、下から上へと何度も前後させる。

 「アァッ……」 広げられた両足の付け根に力が入って無意識に閉じようとする俺。

 閉じようとしてビクンッとした俺の両足を、閉じさせまいと両手で太ももを優しく広げるように撫でた先輩。
正常位で開かれた俺の上に身体を重ねウナジに愛撫しながら、勃起する俺の乳首を先輩の唇が寄り添う。

 唇に挟まれ心地よさで身体をくねらせる俺… その俺を突然、仰け反らせた激しい刺激。
心地よさでウットりしている俺を、眠りの国から一瞬にして呼び戻した、乳首に絡みつく先輩のザラ付く舌。

 レロレロレロと、しないはずの音を俺に伝えながら俺の乳首を舐め、そして吸い付き硬くなった乳首を
舌先で転がしながら先輩の両手は優しく俺の尻に馴染む。

 先輩の固くなった物が時折、俺の肛門にツンツンと当たり、持ち上げられて波打つ俺の尻の肉に
溶け込むように先輩の手が沈んでいく。

 先輩の吐息は荒息に変わりつつ、蟻の門渡りに無いはずの女性器を捜すかのように先輩の指先が
所狭しと這いずり回る。

 「ビクンッ!」 肛門の真ん中に当たる先輩の指先に反応する俺の身体。

 肛門を女性器を発見したとばかりに、俺から溢れたヌルヌルした愛液を指に絡めながら肛門の穴を回す。
先輩から溢れた愛液が俺のヘソの下にポタリポタリと滴り落ち、先輩の体温を肌で感じている俺。

 ベットの上で悶えヨガリ声を奏でる俺の肌に滴る先輩の夥しい愛液の量を感じた時 「そろそろかな…」
と、俺の脳裏に浮かんだ終焉の予想。

 俺の下半身をグイッと上に持ち上げ尻の肉を開きそして、肛門の上に固くなった彼の竿が横に重なる…
普段の彼の終焉を予想していた俺を、まさかの事態が襲った。

 突然、俺の下半身を持ち上げていた両手を離した先輩は、俺の顔の上に自らの下半身を覆い被せると
俺の下半身に上半身を向けた! 

 ポタポタと俺の顔に滴る先輩の愛液を感じた瞬間、先輩は俺の竿にムシャブリ付き、そして俺の顔に
自らの硬い竿を擦り着けてきた!!

 俺の顔に滴り落ちた先輩の愛液の上を、竿と毛むくじゃらの玉袋が円を描くように踊りまわった。
「うわあぁぁーー!!」 俺の心の叫び。

 先輩にムシャブリ付かれ身悶えするものの、ヨガリ声を必死に押し殺す地獄のような俺。
「ヨガリ声を出せば口の中に先輩の愛液が入って来る!!」 唸り声だけを上げ全身を仰け反らせて
「早く! 早く終わってくれぇー!!」 と、心の中で叫び続けた俺。

 俺の顔は先輩の愛液でヌルヌルし、容赦なく先輩は竿と毛むくじゃらの玉袋を俺の顔の上で滑らせた。
先輩は肩で息をしているような大きな荒息を立て、俺の両足を抱いて頭を上下させていた。

 鼻の穴から入って来る強烈な男の匂いは俺に嘔吐の気配を導き始めていた。
「うっ… おっ… オエェップ!」 閉じた口の中に空気が溜まり頬がパンパンに膨れ上がった俺。

 どうやら先輩は俺の顔に擦り着けて終焉を迎える気だ! このままだと俺の顔に出されちまう!
何とかしなきゃ! 何とかしなきゃ! 何とかしなきゃぁーー!! 俺は頬を膨らませながら必死で考えた。

 俺が必死で考えていた時だった!! 今度は俺の唇に硬くなった竿先をグイグイと押し付けてきた!!
「なにおぉぉーーー!!」 心の中で叫ぶ俺にヌルヌルした愛液を滴らせながら先輩は竿先をこれでもかと、
言わんばかりに押し付けてきた。

 先輩の竿先で捲れあがりそうになる俺の哀れな唇、そして唇に塗り込まれる先輩のヌルヌルした愛液。
「もう、もうダメだあぁぁーーー!!」 と、俺が心で叫んだ。

 その瞬間だった! 先輩は自らの硬い竿を片手で扱き始めた 「先輩は顔射する気だ!!」
顔の真上で蒸気機関車の車輪回しのように、シュッ! シュッ! と、物凄い勢いで前後する先輩の手、
しかも竿先は俺の唇に向けられていた。

 「逃げなきゃ! 逃げなきゃ! 逃げなきゃぁーーー!!」 必死にモガいたものの先輩の俺を抑える力は
並大抵のものじゃなく何がなんでも顔射すると言う男の必死さを感じた。

 そんな時だった 「もう諦めよう…」 と、頬をパンパンに膨らませた俺が気を抜いた瞬間!
込み上げて来た発射の合図に俺はどよめいた! 「ヤバイ! 先輩の口の中に出しちまう!」 
そう思った瞬間、俺は涙を流していた。 「イクウゥゥーー!!」 口を開けず心の中で叫んだ俺。

 俺は俺自身にムシャブリ付いて離れない先輩の口の中に、勢いよく体液を打ち放った!
打ち放った後から来る水分不足で濃度を増した体液の所為で、ドクドクドクと俺自身は脈打つように出し続けた。

 俺は泣いていた… 男の口の中に射精したこと、これから自分が顔射されることへの絶望感からだった。
喉を鳴らして俺の体液をゴクッゴクッと飲み干す先輩の竿先からポタポタ… ポタポタポタポタと滴る愛液は
その量を突然増やし、顔射されるであろう俺に 「観念しろ!」 と、言い聞かせているようだった。

 俺の唇の上に落ちる夥しい量の先輩の愛液は俺に最後の力を振り絞らせた…
「顔はイヤアァァァァーーーー!!」 俺は突然口を開いて大声で叫んだ!

 すると先輩は突然俺の顔の上から下半身を離し、俺の腰辺りに身体を置くと、俺のヘソの下辺りに
勢いよく熱い体液を発射した! 「ビュゥ! ピチャピチャピチャ! ドロドロドロドロ!」 

 先輩は俺のヘソと陰部の中間にケタタマシイ量の体液を打ち放つとフラフラしながら、自分のベットに戻り
大きなイビキを部屋に響かせると寝入ってしまった。

 俺は大急ぎで側に置いたタオルで顔を拭きながら、シャワーへと走り頭から勢いよく飛び出すお湯の中で、
涙を零して泣いていた。

 
 シャワーから出た俺は 「ここを出よう…」 そう思い始めていた……

 


 

◆◆◆◆◆4話






 「キャァーー!! ちょっとおーー誰か来てーー!! ○○君がぁーーー!!」

 「どうしたぁー!! おいおい○○じゃねえかー!! 医務室だ! 医務室の先生呼べ!!」

 薄れ行く記憶の中で聞こえた誰かの声を最後に俺の意識は遠のいた。
 

 気が付けば俺は先輩と暮らす自宅のベットの上に居て、居間の方から誰かと話す先輩の声がした。
「それでは御大事に~」 女性の声がして「ありがとうございます」と先輩の声がした。

 静まり返った寝室のドアがスッと開いて、俺を見舞う先輩の顔半分が見えたが、何故か俺は
薄目を開いてその様子を窺っていた。

 ドアが閉じて、再び目を開けて何があったのか思い出そうとすると、最後に聞いた誰かの叫び声が
直ぐに記憶として蘇ったものの、その前後のことは何一つ覚えていなかった。

 部屋のカーテンは閉じられ薄暗い部屋の中には俺の吐息だけが漂っていた。
時計を見れば昼間の2時過ぎ、頭は重く全身が気だるく、若干だが寒気がして身を丸くする。

 「倒れたのか?」と自分に聞くものの応答のないまま、俺は深い眠りに入った。
どれくらい眠っていただろうか、目を覚ましたものの寒気は取れたが、まだ頭は重くボーッとしていて、
起き上がろうとしたが身体にまるで力が入らず、汗だくのまま仰向けになっているしかなかった。

 カーテンのされた窓を見れば、外に陽は無く夜になっていて、時計をみれば夜の7時を回っていた。
掛けられた布団の中は最早限界とばかりの暑さと汗で蒸し風呂の中のようだった。

 「暑いなぁ~」と、ボンヤリと考えていると、ドアがスーッと開いて部屋の中に明かりが差し込んだ。
静かな足捌きで俺に近づく先輩が見え俺が「先輩…」と、小声をかけると「シーッ静かにしてろ」と、先輩。

 先輩の手には大きめのバケツと手拭いが見えると、先輩は丁寧に布団を剥ぐった。
「今、拭いてやるから…」と、声かけてバケツの入れた湯の中にタオルを… そして俺を静かに起こして、
背中を支えながら絞った手拭いで優しく俺の上半身を拭き、そして静かにシーツの上にバスタオルを敷き
俺をベットに支え倒すと、俺の履いていたトランクスを無言のまま脱がせた。

 バケツの湯でジャブジャブして絞った手拭いで、目を閉じた俺の陰部の周囲と太ももに両足まで吹き上げ、
別の絞ったタオルを持って「アソコは自分で… なっ…」と、俺にタオルを渡した。

 俺が仰向けで陰部を拭いていると、先輩は自分のベットの直し俺の箪笥からトランクスを取り出すと、
「立てるか?」と、小声で俺に聞き俺が「うん…」と、小声で言うと先輩はニッコリと微笑んだ。

 俺が先輩に渡されたトランクスを履き終わってベットに腰掛けていると「さぁ、こっちだ…」と、俺に肩を貸し、
先輩は俺を先輩のベットへと導いて寝かせてくれた。

 「今、飯食えるか?」と、優しく俺に聞いた先輩に、俺が「うん…」と、返事すると、先輩はニコッと微笑んで、
俺に毛布をかけて部屋を出て行った。

 俺は先輩の優しさに目頭が熱くなるのを感じた……

 その日の夜、先輩の18番(おはこ)だと言う田舎風味噌雑炊を、先輩に背中を支えられながら食べた。
先輩の俺を支える手は、俺が食べ終わるまで緩むことなく俺を支え続けた。

 睡眠不足と仕事から来た疲れだろうと言う医師の診断のあと、先輩が会社から俺を運んだらしかった。
食事の後も先輩は、俺を見舞いそして身体を拭いてはシーツと毛布を交換してくれた。

 翌朝、スッカリ元気になった感じで目を覚ますと既に9時を回った時計、そして一枚のメモがあった。
「今日は早めに帰るがどうしても外せない会議があるから黙って行くことにする、スマン」と、走り書きのメモ。

 ベットから起き上がると、俺のベットのシーツも毛布も替えられていて、俺の寝ていた先輩のベットの足元に
俺の替え用のトランクスが畳んで置いてあった。

 元気になったとは言え、フラフラしながら起き上がった俺はトランクスを替えて居間へと移動した。
ダイニングが目に入ってテーブルの上を見ると、サラダとサンドウィッチが置いてあって、目玉焼きに掛かった
ラップの上に「レンジで暖めて食え」と、メモが残されていた。

 俺はテーブルの前で立ち尽くし涙を床に零していた……

 スッカリ元気になった俺は、室内に玄関にトイレに風呂と普段以上に入念に掃除をした。
先輩に対する感謝の気持ちからだった。

 そして一番最後の寝室は俺を看病してくれた先輩への感謝の気持ちから入念に入念を重ねて、
床にベットに、そしてカーテンも洗濯して一息付いてベットに俺は腰を降ろした。

 何気なく部屋の中を見回していると、フッと俺の視線を奪ったのが先輩の婚約者の遺品の入った箪笥、
以前、先輩がおかしくなった時に引き出しから取り出しては床に落とした、女性の下着の入った引き出し。

 悪いとは知りつつも、立っていた先輩の箪笥の前で俺は、息を押し殺して引き出しを開けた!
一番目の引き出しにはパンティー、2段目はブラジャとスリップ類、3段目はストッキング類が入っていて
4段目はボディースーツやガードル類、そして5段目と6段目にはデニム系のスカートやショートパンツに
女性が身に着ける様々な衣類が綺麗に折りたたんで入っていた。

 その列の隣の列にはファッション用なのか、カツラのようなものや化粧品に指輪やネックレスと、
女性が身に着ける品がギッシリと小分けされて入っていた。

 そしてその下の段には、先輩との愛の形に使ったのだろうか、見ていて恥ずかしくなるような
黒や白の週刊誌の裏に出ているような女王様が身に着けるコスチュームが入っていた。

 俺は個人のプライバシーを犯していることへの罪悪感で身体を震わせた……

 そして一番最後の段へと手を伸ばしてあけると、紫色した綺麗な布に包まっていたものを開けた。
「なっ! 何だこれは!!」手に持ったズッシリと重量感のある物体に目を釘付けにした!

 「こ… これが噂の? 噂で聞いたバイブなのか!!」俺は、太くて逞しい物体に膝をガクガクさせた。
太いものや、細い物に中位の物と10本以上は入っていた引き出しだった。

 引き出しの奥に隠すように入っていたのは、紛れも無い蝋燭や鞭に手錠と大人の性グッズの数々が、
俺は余りの刺激に屈んだまま床にズデンッと尻餅着いてしまった。

 あんな温厚で優しい先輩にこんな趣味があったなんて! 俺は否応無く先輩が嫌らしい下着を着けた
女性にプレイしてる姿を想像してしまった。

 女王様の姿した女性をベットに這わせ後ろ手に手錠を掛け、蝋燭を垂らしてニンマリする先輩や、
鞭で柔らかい女性の尻を打ちながら口元を緩ませる先輩の顔を想像していた。

 俺はとんでも無いものを見てしまったと、罪の意識と良心の呵責と先輩への異心に消沈したしまった。
爽やかな先輩が実はサディストだったなんて… でも! もしかしたら逆で女王様に苛められる側?

 両手を後ろ手に手錠してるのは… 先輩かも知れないってことか!
いやいや、ラガーで会社でも兄貴って慕われてる先輩がマゾなんてあるはずがない!
何、バカなこと考えてんだよ! まったく! 俺のこと実の家族以上に面倒見てくれたのに!

 俺は黙って引き出しを覗いた自分に苛立ちを覚えていた……

 神妙なおもむきで開いた箪笥の中身を元通りにすると、俺は箪笥に両手を着いて謝っていた。
こんな悪いことした自分が先輩に出来ることは… 先輩に出来ることは… いや! 出来ないよ!
でも! 何かしてあげないと! 黙って先輩を辱めたんだぞ! 何かしてあげなきゃ!

 俺は自問自答を箪笥の前で繰り返し、ようやく答えを見出した!!
「そうだ! これなら俺にも出来る! 先輩は夢遊してる時は目を閉じているんだから…」

 俺は悪いと思いつつも、もう一度先輩の箪笥の引き出しを開けた……
生まれて初めて身に着けたパンティーからは玉が食み出し奮闘して数分、何とか収まる方法を見出し、
爪で引っ掛けないように細心の注意を払って身に着けたパンティーストッキングと、付け方が解らず
結局前側で止めたブラのホックに、重ね着するように羽織った白のスリップは肌に心地いい刺激だった。

 こんなことして亡くなった人に申し訳ないと思いつつも、亡くなった人の代わりとして先輩に抱かれる
俺を許して下さい! と<心の中で念じて下着の上から履いたデニムのミニスカートと真っ赤なトレーナー。

 鏡に映った自分の姿を見て、ウットリしながら顔を見て嘔吐しそうになった俺は自分の顔を、
見ないようにして姿だけをを鏡に映して、部屋の中で腰を振っていた……


 俺はオカマになってしまった……

 そして、俺はこの服装で今夜先輩に抱かれようと決心していた。

 それが俺の先輩に対する誠意だと思っていた。
 






◆◆◆◆◆5話







 「どうしたんだ… 服着たまま寝るなんて… ムニャムニャムニャ…」

 ベットの中にデニムのミニスカート姿で仰向けに寝ている俺に覆いかぶさると、
先輩は目を閉じたまま、ゆっくりした口調で寝言のように俺に語り始めた。

 「そうか… 今日出掛けたハイキングで疲れてそのまま眠ったのか…」

 先輩は亡き婚約者と出掛けた何処かの何かを思い出したかのように、静かに俺に語り聞かせると、
そっとストッキングを履いた俺の足に手を滑らせた。

 「上は着ていないのか… ムニャムニャムニャ…」

 先輩はそう言うと、スリツプとブラの肩紐をそっと下へ押し下げると、俺の乳首に唇を重ねた。
「胸… 小さくなってないか… ムニャムニャムニャ… 女は疲れると胸がへ込むのか… ムニャムニャ…」

 意味不明なことを言いながら、ヨガル俺の両方の乳首を交互に吸い舌先をコロコロと転がした。
「アッ… ウッ… ウンッ…」先輩の愛撫で唸り声に似たヨガリ声を出す俺。

 俺の声に反応するように、先輩の手はスカートの中に滑り込むと、優しくパンストを降ろし、
そして俺も脱がされやすいようにと腰を少し浮かせた。

 俺の両足を持ち上げてスカートの中に顔を埋めた先輩の暑い吐息が、パンティー越しに俺自身に当たる。
「クリちゃんもこんなに大きくなって… 女の身体は解らんなぁ… ムニャムニャムニャ…」と、寝言の先輩。

 パンティーの周囲を丹念に舐め回した先輩の両手は、静かにゆっくりと俺からパンティーを剥ぎ取とると、
俺の両足を大きく開かせ、俺自身に貪り着いてきた。

 身体を仰け反らせクネラセる俺に先輩が「ムフフフフ… 感じちゃって~ 可愛いヤツだムニャムニャ…」
今まではこんなに喋ったことの無い先輩だったが、服を着たことが先輩をリアルな世界に引き込んだ、
そんな妙な喜びが俺の脳裏を掠めた。

 正常位から真横へ、真横からバックへと軽々と俺の体位を替えさせ、もう舐めるところが何処にも無いと
思っていると、突然「フゴフゴガサガサ!」と、物凄い何かの音が聞こえた!

 俺の顔を真横にした先輩のザラザラした舌先が耳の中を這いずり回り、ピチャピチャと凄まじい音を出し、
耳全体にチクチクするヒゲと共に二枚の唇が貪り着いてきた。

 「耳まで味見するのか!」凄い音の中で俺を驚かせた先輩。

 真横にした俺に覆いかぶさり、俺の左足を腕に引っ掛けると、俺自身を「シュッ!シュッ!」と、手で扱き
耳に貪り付いて嫌らしい音を俺の脳裏へと送り込んだ。

 溢れて止まらない俺の愛液は先輩の手に伝わり、ヌルヌルと滑りを効かせ先輩の手の動きを加速させた。
「アァン… イッちゃうぅー!!」と、女言葉で恥らう俺に「いっしょに… いっしょにイコう!」と、寝言の先輩。

 自身を扱かれてイク寸前の俺は己を忘れ無意識に口走った!「キテエェー! 入ってキテェー!!」
突然先輩は下着とスカートを履いたままの俺をヒョイッとバックスタイルにすると、スカートを巻く利上げた。

 四つん這いにさせられながらも俺自身を扱く先輩の手は止まらず、同時に俺の肛門を先輩の舌が、
荒れ狂ったように踊り、気持ち良さで俺の全身の力が抜けた瞬間!
「ズブッ! ズブブブブブッ! ズブリュウゥー!」 

 気持ちよさで閉じていた目を大きく見開いた俺の頭の中に電光石火が凄まじい勢いで走った!
「痛ーーーーーーーーえぇぇぇぇーーーー!! 痛ーーーーーーえ!! 痛ーえ!! 痛ーえ!!」

 凄まじい痛みが俺を襲い、俺は逃げようとベットシートを鷲掴みにして前進を試みた!
そんな俺に御構い無しとばかりに先輩は「パアァッーン! パアァッーン!」と、俺の尻に打ちつけた!

 「痛ーーい!! 痛ーーい!!」と、俺は打ちつけられる度に叫びを後ろの先輩に叫び続けた。
俺をガッシリと掴んで話さない先輩は「今夜は初夜だよ… ムニャムニャムニャ…」 と寝言を放った。

 「パアァーンッ! 痛えぇぇーー! パアァーンッ! 痛えぇぇー!!」と、何度も繰返した。
先輩の俺の尻を打ち付ける速度が「パアァーンッ」から「パンパンパンパンパンパン」に変わりやがて、
「パッパッパッパパパパパパパパパッ!」に変わった時だった!

 先輩の俺の腰を掴む手に力が入った瞬間!「いくうぅぅぅぅぅぅぅーー!!」と、先輩が大声を上げた!
「ダメエェェェェーーー! 生はダメエェェェェーー!」と、叫んだ俺に先輩が「間に合わーーん!!」

 先輩が大声で間に合わないと叫んだ瞬間、俺の中に物凄い勢いで熱い物が入って来るのが解った。
「ウッ! ウゥゥゥゥ…」 俺は未だ中に先輩の萎み行く竿が入った状態で大粒の涙でベットを濡らした。

 先輩は荒い吐息を部屋に響かせると、俺から「スポンッ!」と、竿を抜くと四つん這いの俺を残して、
自分のベットへと戻ると、物凄いイビキをかいて眠ってしまった。

 ジリジリジリと焼けるように痛みが肛門とその奥に広がり、同時に激しい便意が俺を襲っていた。
部屋の中に広がるウンコ臭は、俺がオカマを掘られた事実を俺に伝えているようだった。

 激しい便意が襲い掛かり俺に肛門の痛みを耐えさせ、トイレに向かった俺の姿は前屈み、
否応なくされた内股は俺の自尊心を激しく傷つけた。

 トイレに内股で座り、ジンジンジンと来る肛門の痛みに耐え腹部に力を入れると「ブリブリブリッー!」
便器の中に激しく便が打ち付けられ、同時に得体の知れない液体が、肛門から滴り落ちていた。

 その液体の正体を知っていても知らないフリして、ウオシュレットで何度も温水が冷たくなるまで
出し続け、俺は「ジーーン」とする、肛門の痛みに耐えシーツを剥ぎ取って布団に包まった。

 翌朝、俺が目を覚ますと肛門の痛みも薄っすら和らぎ、フッと隣の先輩を見れば姿は無く、
「何処行ったんだろう…」と、時計を見てビックリ! 既に10時を過ぎていて慌てて飛び起きて辺りを
見回すと、俺が昨日身に着けていた女の下着も服も片付けられていた。

 そしてフルチンのまま慌てて居間へ出ようとドアの前に立った時、ドアに張り紙がしてあった。
「お前は俺のルーメートだから多少のことは目を瞑るにしても、死んだ俺の彼女の下着や服で
 遊ぶのだけは勘弁してくれ! お前に女装の趣味があったなんて知らなかったが、もしどうしても
 女装したかったら、自分用の物を揃えて楽しんで欲しいし、俺は他人の趣味をとやかく言わんし、
 仮に二人で生活してて、お前が女装していたとしても俺の、お前に対する対応は今までと変わらん」

 「くそおぅーーーー!!」 俺は先輩の張り紙をビリビリに破り捨てていた。

 先輩のためにしたことなのに、俺は女装癖のある変態にされちまった。
オカマを掘られた挙句に、女装癖の変態と勘違いされるなんて! 俺は先輩のベットを両手で叩いていた。

 「自分だって! 自分だってよぉー! バイブだの蝋燭だの鞭だのって変態のくせに!!」
俺は先輩のベットを叩きながら怒りに任せ口走っていた。

 「うぅぅぅぅぅ… うぅぅぅぅ… ちく… ちくしょう! うぅぅぅぅ…」俺は先輩のベットの上で泣いていた。

 先輩は自身が糞塗れなことを知らずに会社へ行ったらしかったが、先輩のベットは俄かに
糞の匂いが漂っていた……「ざまあ見やがれ!!」

 





◆◆◆◆◆6話






 「お帰りなさ~い♪」夕方の7時、会社から帰って来た先輩にパタパタパタとスリッパを鳴らし近づく俺。

 「おっ! おぉぉぉ…」ギョッとした顔して玄関で固まる先輩。

 「昨日はごめんなさい… 我慢出来なくて… つい…」先輩の前で俯いて詫びる俺。

 「い、いやぁ… 別にいいんだ…」重苦しそうな声だして靴を脱ぐ先輩。

 「ご飯出来てるから♪」腰を少しクネらせ両手を胸の辺りで可愛い子ブリッ子の俺。

 「お前… その格好…」廊下を歩きながら声を上ずらせる先輩。

 「似合うかなぁ~♪」と、歩く先輩の前にクルリと身体を向け両手を後ろに回して微笑む俺。

 「あっ… あぁ… うん…」返事に困った顔して俺を下から上へと見回す先輩。

 俺は先輩の書いた張り紙を見た後、悔しさに激怒し、部屋から離れた女性衣料品店に行き、
自分のサイズに合う、女物の下着とデニムのショートパンツとトレーナーを買い、更に化粧用品まで
買って店員さんに化粧の仕方を教えてもらった。 勿論会社のイベントで使うを口実にだった。

 ブラウンのパンストは俺の足にピッタリとフィットし歩き回ると、デニムのマイクロショートパンツは
上に移動し、パンストの切り替えし部分を先輩の目に届けた。

 水色のフリルが可愛いパンティーはパンストに圧迫され、押し花のようになり脱がされた時に、
パアァーっと花が咲き乱れるように広がる。

 下とお揃いのAAAカップと言うブラは俺の必要の無い胸にピッタリとフィットし、その上から透き通るような
水色のキャミソールが、身に着けた恥ずかしい下着を覆いつくした。

 そして先輩の亡き婚約者が来ていたのと同じ真っ赤なトレーナーは、キャシャな下着たちを守るように、
俺の上半身をスッポリと覆った。

 先輩が来る前に風呂に入って、身体を綺麗にし料理を作ってから女装して先輩を待ったが、
その間の俺の心境は、言葉では語りつくせないものだった。

 ネクタイを緩めながら上着を脱ぐ先輩の後ろに回って「いい! 触るな!」と、言う先輩から無理矢理
奪うように上着を取ると俺は、ハンガーに通して寝室へと持って行った。

 ダイニングテーブルの椅子に腰掛けて落ち着かない様子の先輩を見て、内心「ふっ! ヤッタゼ!」
そう思いながら顔に出さずに、先輩の前に座って無言で俯く俺だった。

 缶ビールをゴクゴクと飲み干す先輩からの視線を俄かに感じながら、俺も缶ビールを少しずつ飲んだ。
空き缶をクシャクシャっと握りつぶした先輩が「お前… 結構可愛いかも…」と、俺を見入った先輩。

 「ヤッタァー♪ ヤッホォー♪」と、先輩を騙して嬉しくて心の中でガッツポーズをした俺。

 俺が内心「してやった」と喜んでいると先輩が俺に話しかけてきた…
「お前、いつ頃からなんだ? 性同一性障害だと認識したのは?」と、真顔で俺の目をジッと見入る先輩。

 俺は先輩の一言に驚愕した。
「何で、そうなるんだよ! 何で俺がそんな病気なんだよーー!」と、内心焦った俺。

 冷蔵庫に手を伸ばし中から缶ビールを取り出しフタを開けながら…
「心配すんな! 俺の大学時代の後輩でも一人居たんだ」と、缶ビールを一口飲んだ先輩。

 先輩はテーブルの前に缶ビールを持ったまま両手を伸ばして置いた。
心配そうに俺を見る先輩の目を見ていると今更「ジョークだよぉ~ん♪」は、通じないと俺は焦った。

 すると、缶ビールを置いて立ち上がった先輩は、居間の方へ行くと書棚から名刺入れを持ってきて、
「ここ、有名な病院で俺の後輩も面倒見て貰ったらしいから一度、行って来い…」と、俺に名刺を渡した。

 俺に名刺を渡した先輩の目は澄切っていて、俺は大変な誤解を受けてしまったと内心パニックに、
動揺してしまったのか俺は、缶ビールをゴクゴクと一気飲みした瞬間!「ゴフッ!ゴホッ!ゴホゴホ」
気管にビールが入って、咳き込んでいると「だっ大丈夫か!!」と、椅子に座る俺に寄り添って背中を
大きな手の平で優しく撫でる、先輩がそこに居た。

 「こんな状況で冗談なんて言えやしねぇよぉー!!」俺は噎せ返りながら涙目で内心叫んでいた。

 俺の咳も静まった頃、先輩は自分の席に戻って一言俺に言った…
「なぁ、ちょっと聞きたいことあるんだが…」と、突然、神妙な顔して俺の目を見る先輩。

 先輩の神妙な顔つきに何かを感じて、動揺を抑えるように煙草に火を付け、フィルターに付いた
靴紅の赤を、横目に見入った俺が軽く頷いて見せると。

 両手をテーブルに置いて両手を絡め小声で俺に聞き始めた先輩。
「今朝、起きたらなー 俺の竿が糞塗れになってたんだ… 俺がな、俺が寝ている時になっ…
 もしかしたら、お前がなっ… 俺に何かしたんじゃないかってさっ~ そう思う訳なんだよ~
 いや! 違ってたら謝る気なんだが… お前がそう言う病気なのは承知してるから…」

 先輩の中では俺が先輩の上に密かに跨ったと思っていることが解った…
俺は悔しさに余り、テーブルの上にポタポタと涙を零してしまった。「流れるファンデーション…」

 その瞬間だった! 突然、先輩がテーブルの上に両手を付いて頭を下げた!
「すっ! すまん! 女のお前にとんでもない事を言ってしまった! 勘弁してくれ! 俺としたことが!」
 
 突然、大声で俺に謝る先輩を見て悔しさで益々、涙が溢れて来た俺だった。
「すまん! 俺ってヤツはあぁー!! お前の気持ちも解ってやれなくて! この通りだ!」平謝りの先輩。

 俺は夜な夜な何も知らずに眠っている先輩の竿を立てて、そして俺が肛門を広げて跨っていると、
先輩は完全に思い込んでいるようだった。 

 しかも俺の心は女だからと必死に俺を庇って自分を責める先輩に心から「申し訳ありません!」
と、涙ながらに複雑な心境で謝る妙な俺がそこに居た。

 俺はこの日を境に、性同一性障害者の認定をルームメートの先輩から受けてしまった。
そして、食事も終え夜も更けた頃、酒に酔った先輩が先に心室へ、その後で俺も女装したまま入室、
すると先輩のベットは俺のベットから遠く引き離されていた。

 先輩は寝入ると起きない自分を守るかのように、ベットを遥か向こうへと引き離したのだろう…
俺は居た堪れない気持ちで服を着たままベットに身を投げたし眠ってしまった。

 そして… いつものように重圧を感じて目を覚ませば、俺の上に荒い吐息をする先輩の姿が…
「いい加減にしてくれよぉー! アンタが毎晩こうやって俺を襲うからぁー! 俺を病人扱いしやがってー!
 畜生ーーー!!」 先輩に押さえつけられて裸ににされ抵抗も空しく最期までされた俺だった。

 尻の穴がジンジンして焼けるような痛みが、再び俺を襲い痛さで眠れぬ夜を明かした。
そして目を覚ました俺がドアの張り紙に目を奪われ、内股で近づくと「もう勘弁してくれ…」と、先輩のメモ。

 メモを見た瞬間、俺は先輩に本当のことを言おう! こんな馬鹿な話があってたまるか!
元はと言えば先輩の夢遊病が原因なのに! 俺は性同一性障害にされてオマケに先輩を犯したと
誤解までされて、挙句に『もう勘弁してくれ』馬鹿野郎がぁぁーー!!!

 俺は怒っていた… と、そこへ携帯に電話が鳴った!
電話をみると見たことのない携帯からの着信で出るのを躊躇いながらピッっとボタンを押した。
「初めまして♪ ○○さんから紹介を受けた○○病院の○○と申します♪」

 電話の主は先輩の後輩が性同一性障害と認定され性転換まで面倒を見た言う、病院の担当者だった。
今朝も糞塗れの自分自身を見た先輩が、連絡したようだった。

 性同一性障害の話しを淡々とする医師に対して、俺は相談に乗ると言う医師に逆に先輩のことを
相談する目的で病院へ出向くことに決めると、医師が直接ここへ来てくれると言う。

 俺は会社で溜まっているであろう自分の仕事をし終わったら、改めてこちらから電話すると伝えると
尻を洗うべく風呂場へと内股でゆっくりと向かった。

 もう、これしかない! 先輩の病気を医師に話して何とかしないと俺は病人にされちまう!
仮にここを出て実家へ戻ったとしても、会社では同じ部署にいる先輩と離れられるはずもない。


 俺は腹を括った……

 




◆◆◆◆◆7話






 「あら! ○○君! 身体の調子いいの?」と、俺が倒れた時に逸早く救護してくれた女性。

 俺は理由をつけて先輩とは時間をずらして会社に出社すると、部署の仲間から次々に声を掛けられ、
その度に会釈を交わしていた。

 「○○君が休みの間の仕事はねっ♪ 課長が兼任で全部終わらせたのよ~♪」笑顔を見せた女性。

 俺が会社を休んでた間の仕事は全て先輩が終わらせてくれたことを聞かされ、自己嫌悪に浸った。
ここまで俺のためにしてくれている先輩を恨み、何とかしてやろうなんて考えた自分が恥ずかしい。

 俺はこの日、自分がどんなに小さい人間なのだろうと思いながらの一日を送り、
自分の愚かさが恥ずかしく先輩と目を合わせることさえ出来ずに逃げる一日だった。

 仕事も終わり自宅へ戻る時でさえ、先輩に見つからないようにコッソリと逃げ帰る始末で、
部屋へ戻れば否応なく先輩と顔を合わせることになるのに浅はかな俺たった。

 そして、その日から俺は深夜に先輩が病気になる前にベットを抜け出してトイレで数時間眠り、
時間を見計らってベットに戻るのを繰返した。

 俺の作戦は成功した。
俺は深夜の12時にトイレへに行き、3時までをトイレの便座に座って眠り、そして戻るのを繰返した。

 いくら夢遊病とは言え、流石にトイレまでは追いかけてこないだろうとの思いからだった。
こうして俺は、少しだけだが以前の暮らしに近づいていった。


 【会社で…】


 「やあー! おはようー♪」と、会社に到着した俺がみんなに声を掛けた。

 「よお! 元気になったんだなー! どうだい今夜一杯!」と、同僚達が俺に声掛けてくる。

 「ダメよー! ○○君はまだ病み上がりなんだからぁー!」と、同僚をいさめる女性同僚。

 そう、俺は限られた時間とは言え熟睡することが出来て以前同様の明るさを取り戻した。
周りからも「倒れる直前まで元気なかったのになぁー♪」と、俺に関心を寄せていたらしかった。

 俺も仕事にも身が入りバリバリやっていると周りからも評価される一方で、課長である先輩は
「眠れないんだ最近…」と、部屋でも会社でも周囲に漏らしていた。

 「先輩を熟睡させてやりたい… だけど… 痛いのはもう…」と、心を痛める俺。

 先輩を熟睡させてやれるのは俺だけだと言うことは知っているものの、入られた時の苦痛は、
思い出しただけでも脳裏に激痛が走りそうだった。

 俺は探した… タウンページでネット検索でと先輩と一緒に行けそうな店を。
「おいおい! 何を探しているのかなぁ~♪」と、俺の席の背後から声。

 ドキッとして振り向くと、夜の店なら俺に任せろ! と、普段から自負する同僚に俺が、
「あぁ、課長が…」と、うっかり口を滑らせると「あぁ、俺も心配してんだよ課長のこと…」と、同僚。

 俺は同僚に堅物の課長でも楽しめる女の子の居る店をリクエストした。
「よおーし! 俺に任せろ!」と、ガッツポーズを決めた同僚は「俺も連れて行けよ!」と笑顔に。

 これで一安心! そう思って喫煙室に行って椅子に座って一服していると、
「ヤダァー♪ ○○君 どうしちゃったのぉぅ~♪」と、突然同期の女性から声掛けられた。

 俺が声に驚いて振り向くと「なーにぃー♪ 小指なんか立てちゃってぇー♪ まるで女の子!」
と、男性同僚に店探しを頼んでホッと一息ついている俺に恥ずかしそうに語りかけた女性同僚。

 女性同僚に声かけられて我に帰った俺が、向こう側のアクリル壁を見ると、足を組んでナヨって
椅子に腰掛けながら横向きに煙草を吸っていた。

 先輩と暮らす部屋で、あれ以来してきた女装… ストッキングに灰が落ちて伝線した時から
意識的に煙草を横向きに吸っていた仕草が、会社でも気付かぬ内に出ていたことに気付いた。

 女性同僚の声に慌てて男の仕草に戻った俺が「あぁ、さっきここに女性が居たから…」
落ち着いたフリして女性同僚に言うと彼女が「うふふふ♪ そう言えばさぁ~ 経理の○○さんの噂知ってる?」

 彼女の話だと経理の○○と言う男性が、去年の暮れに部署単位でやったイベントで、
女装をして以来、病み付きになって夜な夜な女装クラブに出入りし、大勢の仲間を集めては、
毎週日曜に秘密のクラブと称して自宅に招いているとか。

 俺もその仲間かと思って冗談で俺に声かけたらしかった。
「でねっ♪ ○○さんなんてねぇ~ 彼女に女装姿見られて破局! 婚約までしてたのに…」
と、口元を窄めて少し残念そうな顔する彼女だった。

 一服を終えて仕事場に戻ると、何やら笑顔で俺に近づいて来た店探しを頼んだ同僚が、
「おい! 頼まれてた店のURL一覧表出しておいたから♪」と、満面の笑顔を見せた。

 俺は同僚から貰った一覧表を早速ピックアップし数件にまで絞ること30分、
堅物の課長である先輩を楽しませるとあって、同僚も相当苦労したらしいかった。

 俺は今度の金曜日に先輩を誘うことにして同僚にも伝えた……

 会社から部屋に戻った俺は、いつものように風呂に入ってから晩飯の用意に取り掛かり、
終わったあたりで女装し化粧も薄くして先輩の帰りを待った。

 先輩を待つ間、俺にいつでも電話をくれと言っていた性転換専門の医師に、こんな時間と
思いながらも電話をして見るた。

 すると医師は時間も時間なのに怒る気配もなく、爽やかな声で応対してくれた。
「先生に御会いして話したいこと沢山あるんです…」と、用件のみを伝えた俺に先生は
「診察時間とかは気にせずに自由においで下さい」と、電話の向こうで笑顔を見せた。

 気を良くした俺が「では明日の夜の8時で…」と、医師に話すと医師は「承知しました」と、
俺の申し出を受け入れてくれた。

 俺は明日の夜8時に医師に教えられた住所を尋ねることにして、牛筋煮込みの様子を
見ようと立ち上がって台所へ向かうと「ピンポーン♪」と、玄関チャイムがなり俺は慌てて
玄関へと先輩を出迎えるために小走りした。

 俺はこの時、先輩はチャイムではなく鍵を開けて入って来ると言うことをすっかり忘れ、
玄関から外を覗くこともせずにドアを開けた。

 ドアの外に居たのは俺の隣の席の女性同僚だった… 気がついて立ち尽くす俺を
見て絶句して固まった彼女に「頼む! 訳を! 訳を聞いてくれ!」と、俺が掴み掛かると
「キャァァァァーーー! 離してぇー!」と、咄嗟に腰を引いて悲鳴を上げた彼女。


 【そして…】


 俺は俺を異色の目で見る同僚の彼女をドアの内側に入れると「これ… アナタの資料…」
そう言って俺に渡した彼女に「訳を聞いてくれ! 頼むから!」と、彼女の両手を掴んた。

 そして数分後「随分と複雑ねぇ~♪」と、大きなため息で椅子に座って足組する彼女。

 俺は俺と先輩のことを秘密にして貰う約束を取り付けた上で、今までの経緯(いきさつ)を話し、
彼女に協力を頼んでいた。

 何度も感謝とばかりに頭を下げる俺を見て彼女は「でも、結構似合ってるよ♪」と、ミニスカートでタンクトップ姿の俺を見回し微笑んだ。

 そして延々と細かいことまでを彼女に話して聞かせると彼女が「いいよ! 課長となら私!」
と、突然天井を見上げた彼女が俺にニッコリして見せた。

 どうやら彼女は俺の代わりに先輩に抱かれ、先輩の夢の中の婚約者になることを決心、
以前から先輩に想いを寄せていたと言う彼女は自ら名乗りを上げた。

 「ダメだよ! そんなの! 本人は記憶してないんだよ!」と、必死に彼女を止める俺に、
彼女は「課長の奥さんになりたいって子は会社には溢れてるけど課長は私なんか
相手にしないしさぁ~ せめて彼女になった気分は味わえるかも…」と、遠くを見る彼女。

 何度も止める俺に彼女は「任せといて! でも、覗いちゃヤダからねっ♪」と、可愛く笑った。
俺は彼女に風呂と晩御飯を出し、先輩が帰って来て寝るまでをドキドキしながら待った。

 彼女にはマンションの近所で時間を潰してもらい、女装のままで待機していた俺は彼女に
「先輩、寝たから…」と、伝えた。

 彼女を部屋に入れると彼女は俺に手を出して「立替たから頂戴♪」と、コンドームを見せた。
俺は彼女にお金を渡すと「やっぱり… 駄目だよこんなこと…」と、引き止めると彼女は
「アンタはこっちで私のヨガリ声でも聞いてな♪」と、俺のオデコを指で軽く押した。


 俺が居間のソファーで横になると両手で耳を塞いだのは深夜の1時だった……

  






◆◆◆◆◆8話





 居間のソファーの上で眠り込んでしまった俺は肩を揺すられて目を覚ました午前3時。
「ねぇ、起きてよぉ~ ねぇってばぁー」彼女の声がして目を覚ました俺が彼女の方を見ると、水色のスリップ姿で俺の横に居た。

 薄暗い部屋の中で彼女の胸は揺れていて、その動きに目を奪われていると「パシッ」と、俺はいきなり頬を叩かれた。

 頬を叩かれ慌ててソファーから起き上がると彼女が俺に「課長さぁ何もしてこないよぉ」と、俺の隣に座って両足を伸ばして見せた。

 スリップから見えた彼女の柔らかそうな太ももに見とれていると、彼女は俺の顔をグイッと彼女とは逆側に押して「一度も来ないよぉ」と俯いて見せた。

 翌日、そして翌々日も彼女はここを訪れ、今夜こそは! と、意気込んで見せたものの一行に夢遊病にならない先輩に業を煮やして俺に「アンタまさか」と、俺を疑い始めた。

 俺は俺を疑いの目で見始めた彼女に「よし! 今度は俺がやって見るから君もそっと部屋で見ててくれ」と、彼女と打ち合わせした。

 俺は会社から帰ると彼女を部屋に入れ、いつものように風呂に入ったあとで女装して見せると、彼女が「ヤーダァー♪ 似合ってるよぉぅー♪」と、俺をからかった。

 俺がこの日、身に着けたのは水色のタイトスカートにクリーム色のブラウスとスカートと御揃いのチョッキ、ストッキングはブラウンと、OL風にしてみた。

 本物の女性の前でした女装だったが、今の俺には恥などと言う言葉は必要なかった。
そして、彼女の見ている前で化粧を淡々と始めると彼女が「凄~い! 何処で覚えたのぉ?」と、俺の顔の横に自らの顔を並べて鏡に見入った。

 化粧をテキパキとこなす鏡に見入って彼女が俺に「独学なんて信じられないよぉ… ホントは熟練者じゃないのぉぅ♪」と、茶化して微笑んだ。

 鏡に向かって左右上下を確認した俺は最後にロングヘアーのカツラを付けると彼女が「あれ? ちょっとまってよぉ… 誰だろう… 誰かに似てるんだけど…」と、考え込んだ。

 そんな彼女をヨソに俺は椅子から立ち上がると、鏡の前で全身を左右に回し全体を整え始めると彼女が突然「解ったあ! 解ったよぉ!」と、椅子から立ち上がって俺と並んだ。

 彼女は鏡の前で全体を整えている俺に腰を屈めて見入ると「以前、先輩の○○さんから見せて貰った社内アルバムに、当時係長だった課長と同じ部署に居た○○さんって美人の人が写ってたのよ!」と、驚いた表情で俺の顔に見入った。

 俺が鏡に写る彼女に椅子に座って聞くと彼女が「課長とその○○さんが恋仲だったかどうかは知らないんだけどね、ただ凄い美人の人が居て誰かの送別会かなんかで撮った写真にアナタとそっくりな人が写ってたのよ!」と、彼女は目を丸くした。

 そして彼女は俺の方を見ると「もしかしたらその美人さんが当時の課長の恋人の可能性があるわね!」と、俺の右肩に左から手を置いた。

 それを聞いた俺が彼女に「そんなことってあるのか? 第一、俺は男だぞ!」と、左の彼女を振り向くと彼女が俺に「うううん違うよ、アンタマジで美人だよ… 男には見えないもの」と、彼女は鏡の中の俺に見入った。

 俺を微震だと目を丸くする彼女に「本当に俺って美人なのか?」と、再度聞くと彼女は「本当に美人だし男には見えないから」と、息を飲んで頷いた。

 てっことは、もしもその美人が先輩の恋人だとしたら偶然似ている俺がここに来た所為で先輩は夢遊病になったってことか?と、鏡に映る彼女に聞くと彼女は俺の問いに答えることなくジーッと鏡の中の俺に見入っていた。

 そんな彼女に俺が「おい、どうしたんだよ! おい!」と、左の彼女の右肩を揺すると彼女が「私… アナタのこと… 好きになったかも…」と、ボソボソと喋った。

 すると突然何かに驚いたように彼女が「えぇ! なになになに! 私、今何か言った??」と、我に帰ったように声を裏返した。

 彼女はその後で時間を潰してくると言い残して部屋を出て行くと、入れ違いのように先輩が帰って来て「おっ! 今日はスーツかぁ♪」と、俺を見て口元を緩めた。

 あんな話を彼女に聞かされた俺は内心「俺の所為で先輩を辛い目に合わせてしまった…」と、笑顔の先輩に詫びていた。

 そんな俺にも関わらず未だ解らないことがあったが、それは俺が最初の頃に化粧も女装もしていなかったにも関わらず先輩に身体を求められたことだった。

 女で言えばスッピンであった当初に俺の身体を、先輩が求めて来たことへの疑問、もしかしたら彼女の言う美人さんと言うのはスッピンだと俺に似ているのではないかと言うこと。

 だとしたら、スッピンの俺が先輩に身体を求められて来たとしても不思議はないしなんて考えながら、先輩の後ろに回って背広を脱がして寝室へと持って行った俺だった。

 手を洗ってダイニングテーブルに座った先輩の視線を感じながら、台所にエプロン姿で立った俺は手早く野菜サラダを水切りすると盛り付けてテーブルに置いた。

 その瞬間だった! 突然先輩が俺の手を握り締めて「お前、結構美人だな♪ いいもんだな女が家にいるってのは♪」と、椅子に座りながら俺を見上げた。

 握られた俺の手に伝わる先輩の体温が何故か俺の心を暖かい気分にさせ、ジッと手を握られたまま立ち尽くしていると、突然先輩の片方の腕が俺の腰を抱き寄せた。

 腰に伝わる先輩の腕の感触に俺の心臓はドキドキドキと破裂寸前へと急上昇した。
身体の中に入られるのは痛くてイヤなのに、何故か先輩に女として扱われていることが俺の心を満たして行くように思えた。

 数分間、俺の腰に腕を回し俺の左腕に頬を寄せて来た先輩は、まるで恋人に甘える男のように俺腕に頬の温もりを伝えていた。

 俺は恥ずかしさからか自分の頬が熱を帯びていることを知り先輩に「ごめんなさい… 食事の仕度するから…」と、先輩を振り切ろうとした。

 その時だった! 突然先輩の腕が俺を力強く抱き戻した! 気がつけば俺は先輩の両足の上に乗せられ先輩に抱かれていた。

 恥ずかしさで一杯になり先輩の腕の中で無言のまま俯いていると、先輩が俺に「少しだけこうしていてくれないか…」と、俺の耳元で囁いた。

 黙って小さく頷くと先輩は俺の右頭に自分の額をくっ付けて何も語らずにただジッとして時間だけが経過した。

 先輩の腕の中に居る俺はスカートの中でパンティーが濡れているのを感じていた……

 趣味ではなかった女装だったが、大好きな先輩の腕の中に抱かれ俺の中に何かが芽生え始めた瞬間だった「俺のこと好きか?」と、突然先輩の口から出て来た言葉に俺は無言で頷いた。

 先輩の唇が静かに俺の右頬に迫るのを感じた時、先輩の唇は俺の右頬に密着し二人は無言の時間に吸い込まれて行った。


 俺の身体をギュッと自分へと抱き寄せた先輩だった……


 





◆◆◆◆◆9話







 晩飯を食っている時も、好きなビールを飲んでいる時も先輩は片時も俺から目を離さず、それでいながら俺は何も重圧を感じず時間は過ぎて行った。

 先輩に見られることに安心感を覚え、点いているテレビはその音さえも俺の耳に届くことはなく、ソファーに座る俺の横に来て静かに俺の左肩に腕を置く先輩からも安堵の表情が見られた。

 ソファーに並んでテレビを見るなんてことも無かったはずなのに、俺を自分の方に抱き寄せてはビールを傾ける先輩の口元は緩みを見せていた。

 まだ酔うには早い3本目のビール、今夜の先輩は帰宅した直後から普段の先輩とはまるで違う雰囲気で俺の心の中に「まさかこのまま!?」なんてベットを想像してしまった。

 先輩に抱き寄せられ俯く俺の視線は否応なく、先輩の股間の膨らみを確認し「まだ大丈夫だ♪」と、一安心していた。

 何を話すわけでも無い二人の時間が流れていた時、先輩が3本目のビールを一気に飲み干すと俺の頭の上で「そろそろ寝るか~ 偶には早く寝るのもいいだろ」と、小声で語り掛け来た。

 突然の先輩の申し出に「え? 何でだ?」と、思っている俺に更に先輩が「お前も一緒に… いいな!」と、少しだけ口調を強めた先輩だった。

 慌てた俺が先輩に「えっ?」と俯いたまま聞き返すと、先輩は「俺はお前を女として認めている」と、先輩は更に俺をギュッと抱き寄せた。

 左腕で俺を抱き寄せた先輩の右手が俺の左足に置かれたと思うと、先輩の右手はストッキングの上を這うように、俺のスカートの中へと滑りこんで来た。

 一瞬の出来事に俺が「キャッ」と、小さい声で驚いて両脚を閉じると、先輩が「今夜、俺のものにしてやるから… いいな!」と、豪気した。

 先輩の手は俺の太ももを何度も上下左右に滑り更に上の方に来たとき「なんだぁ、濡れてるじゃないか~♪」と、微笑して俺の先っぽを親指で回し始めた。

 パンストの上からパンティー越しに先っぽを親指で回された俺は、全身をビクンッと何度も繰り返し俯いたままで「ア… ァ…ン」と、小声で身体を硬直させた。

 何度も全身をビクつかせられた俺が先輩に「そこは…」と、恥らいながら囁くと先輩は「ここはクリだろ♪」と、優しい口調で囁いた。

 先輩に何度も先っぽを弄られ反応を必死で隠していると、俺の中から大量に愛液が溢れてパンティーを濡らし、それに気付いたのか先輩が「さぁ、ベットへ行こう…」と、俺の右耳に舌を入れて来た。

 そしてスカートから手を出した先輩は無言のままで立ち上がって、俺を立てとばかりに優しく上に引き上げた。

 「恥ずかしいの…」と、俯いたまま全身で吐息する俺の腰に左手を回すと、先輩が「さぁ、行こう…」と、寝室へと歩き出した。

 寝室のドアの前で躊躇した俺が先輩に「先に行ってて… お水飲んでから行くから…」と、立ち止まって囁くと先輩は「うん… 待ってるよ」と、小さく呟いた。

 ところが、喉が渇いたと言う俺の言葉に先輩も「あぁ、そうだな」と台所に向かい冷蔵庫からビールを2本取り出すと一気に飲み干して結局、5本ら量が達した。

 先輩は台所から戻ると、無言のまま寝室に入って行き、俺はそれを見届けてから台所へ行って鏡に映った自分をみながら水を飲み干した。

 もう駄目だ… 「シラフの先輩が本気で俺を抱こうとしている」と、観念して寝室に向かおうとした時だった。

 玄関からノブを回す音が聞こえ咄嗟に俺は彼女の存在を思い出し「マズイ!」と、心の中で叫んだ瞬間、パタパタとゆっくりした足音でこっちに向かって来た彼女。

 そして俺はとんでもない光景を目の当たりにした! 「なんてことだぁ!」と、彼女の顔を見れば俺と瓜二つの化粧顔になっていたのだ!

 俺をニッコリして微笑む彼女に、彼女の留守中の一部始終を話して聞かせると、彼女の目を大きく見開いて俺に「うん… 私に任せて!」と、俺の目を見詰めた。

 彼女に言われるがまま、おれは彼女と服をその場で交換すると、彼女が俺に「行って参ります!」と、真剣な表情を見せた。

 部屋の明かりを落として俺に化けた彼女は寝室へと静かに入って行ったのを見届けた俺は、ソファーの背凭れの後ろに身を潜めた。

 そして5分後くらいだったろうか、中から「アァーン… アッァァァン…」と、彼女のヨガリ声が聞こえその声は次第に大きくなった。

 俺は彼女のヨガリ声に驚き両耳を手で塞いだが、何故か気になっては手を耳から離したりを何度も繰返していた。

 彼女の鳴き声は寝室のドアを打ち破るのではないかと思うほどに激しく、二人の肌の打ちつける音がパーンッ! パーンッと響いていた。

 先輩が腰を振っているのだろうか、コンクリート製のマンションだと言うのに地響きのように床が振動し続けた後、彼女の声がけたたましく俺の耳に届けられた。

 「イクウゥゥゥゥゥゥーー!!」と、聞こえた瞬間! 「いくううううぅぅぅぅーー!!」と、先輩の叫びも聞こえた。


 二人がイッた後、部屋の中は静寂を迎えた……

 




◆◆◆◆◆10話





「私、帰るから…」寝室から出て来た彼女はフラフラと居間へ来ると俺にそう言って、持って来たスーツを着衣しながら「これ、借りておくわ」と、俺の前で着始めた。

 俺が彼女に「先輩は?」と、聞くと彼女はストッキングに片脚を通しながら「イビキかいて寝てるわ」と、俺をチラッと見た。

 ストッキングに脚を入れて屈んだ瞬間、スリップの下に見えた彼女の胸に目を奪われた俺に気付いた彼女が「アナタも味見する? 私の身体? うふふ♪」と、俺に微笑む。

 彼女のジョークに驚いて目を反らすと彼女は俺に小声で「もうねぇ、想いって言うか願いが叶ったし…」と、両脚に履いたパンストを上げながら俺に呟いた。

 ブラウスに袖を通し、スカートに脚を通した彼女は手馴れた感じでスルスルっと着衣すると「明日、また来るから… 会社では普段どおりに私には接してね♪」と、俺の目を見た。

 昼間は先輩と一緒に男として会社に行き、夜は彼女を招き入れ俺の変わりに先輩の相手をしてもらう、そんな生活が数日続いた頃、会社での先輩の評価はメキメキ上がった。

 そんな折、彼女が体調不良を訴え止む無く彼女は会社を休むことに… 会社で働いて深夜の眠い時間帯を先輩に費やした生活が祟ったらしかった。

 俺に再び深夜をトイレで過す日々が待っていた。 思えば彼女の献身には頭の下がる思いだったが、俺にも何か出来ないかと考え抜いた挙句に思い立ったのは、ネットで調べることだった。

 同性愛で調べ、ホモ行為で調べ、パートナーと言う言葉も覚えた俺は知らずの内に見入っていた記事があった「彼を受け入れる準備」と、言う記事に目を奪われた。

 書かれていた内容には「痛いだけじゃなく、実は気持ちいいホモプレイ」と、言う箇所の記事を何度も読み返してはリンクを重ねて行った。

 プレイする前に浣腸をして腸内から糞を出し切る… 四つん這いの角度は○○度に姿勢を保ち、待つだけではなく自ら彼の肉棒を気持ちいい場所に導くき入れられる前は肛門の力を全て抜きさる。

 俺は猛勉強していた… ネットの記事には…
彼に早くイって欲しい時は肛門を緩めたり閉めたりを繰り返し、目を閉じて彼の唸り声に耳を澄ましながら肛門の締め付け度合いをコントロールする。

 そして彼に抱かれている女性になりきる、心から自分は女性なんだと信じきって彼の求めに応じる姿勢を整えよう。

 フェラチオも当然、男女なら普通の行為だから、身も心も女性化していればフェラチオも恐れることはなくなるはずである。

 また、肛門の調子が悪い時にはフェラチオなどで彼に気付かれないように出してあげれば彼は戦意を喪失するのは男手ある皆さんにも理解できるはずである。

 この記事を数時間も読んでいた俺の頭に蘇った、顔の真上にあった先輩の生臭い肉棒と滴る愛液が俺を嘔吐に導いた。

「こんなんじゃ駄目だ! 想像程度で嘔吐してたら本番の時に苦しむだけだ! 完全に女になりきれなきゃ駄目なんだ!」と、俺は頭の中でイメージトレーニングに励んだ。

 そして俺はスーパーからキュウリやナスに太目のサラミを買い込み、ゴムを被せては一人、先輩の目を盗むようにフェラチオの練習に只管、時間を費やした。

 ネットの舌使い講座を勉強し模擬実践を何度も重ねた俺は遂に、舌捌きを会得し更に俺は生臭さを受け入れるために、自らのオナニーで出て来た愛液を指で撫で取り、それを自分のの口の中へと運んだ。

 塩味のネットリとした愛液から漂う男の肉棒風味は俺を震撼させた! 「オエェェェー! ゲロゲロゲロ!」俺は何度も挑戦し遂に愛液にも慣れることに成功した。

 苦難に立ち向かうスポーツ根性漫画のヒーローに成り切ってのホモの奥義を次々にクリアし、最後の決戦とも言えるゴムを被せた太目のサラミにゼリーを付けゆっくりと猛学通りに実践。

 力を抜いて少しずつ挿入した瞬間! 「痛てぇー イテテテテッ!」と、思わず緊張からか肛門に力を入れてしまった。

 俺はネット記事をもう一度最初から読むと記事の中に「最初は細いもので試し徐々に太さに慣れて行こう」と、言う記事が目に入って来た。

 飛ばし読みした自分が恨めしかったが、記事通りに最初は丸みを帯びたサインペンのキャップの部分から始め、次に少し太めのと徐々に大きさに慣れサラミの太さに近づくまでに10段階を経た。

 どんな風に入って行くのか気になりだした俺は、見てはいけない物を鏡で見てしまった! 「俺… 何やってんだろう…」と、仰向けで両足を広げて肛門にサラミを入れる自分に脱力感を覚えた瞬間だった。

 止め処なく流れる涙は俺の惨めで情けない青春の1コマを象徴するかのようだつた。
俺はホモの練習をする前に自らの心を強くする必要があると、心底涙ながらに我が身を振るい立たせると、鏡の前で様々なポーズを取り、オナニーまでして恥辱を受け入れようと必死になっていた。

 そんな時だった、何気に自身をシュッシュと扱きながら右手で左乳首を抓んだ瞬間だっ!「アァァーン♪」信じられないヨガリ声を部屋に響かせてしまった。

 自分で自分の乳首を摘んで、女のようにヨガリ声を上げた自分が信じられず、何度も確かめるように繰返した俺の脳裏に、先輩に抱かれている時の記憶が鮮明に映し出された。

 どうやら、俺は先輩から知らずの内に調教されていた事実を目の当たりにし、俺の身体の手の届く範囲をオナニーしながら、空いてる手の中指で、軽くタッチさせて滑らせると俺は「アンッ♪」と、鏡の前で恥ずかしい声を上げていたことに気付く。

 俺の身体は全身が先輩からの度重なる愛撫で性感帯になっていたことを思い知らされた。

 それからと言うもの、俺は女装オナニーにホモレッスンを取り入れメキメキと上達し、今ではネットで買ったアナルバイブじゃ物足りず、先輩のと同様の太さのバイブまでOKになってしまった。

 今の俺なら先輩を受け入れられると心底思えたのは、彼女が会社を休んで療養してから5日目で、同時に俺の姿した彼女を抱けなくなって眠れないとボヤき始めた先輩のために遂に俺は決断をした。

 俺は今夜、先輩を受け入れることを決断し目を閉じていてわからんだろうが、ネットで事前に購入していた、フェミニンな下着を身に纏い、透け透けのネグりジェを羽織って心身ともに女として寝室に入って行った。


 今の俺は初夜を迎える新妻の心境だった……

 

 


◆◆◆◆◆11話






 心を落ち着かせ、深呼吸して寝室に入ると先輩は熟睡しきって横になって眠っていた。
眠る先輩の前で立ち止まり「先輩、宜しくお願いします」と、心の中で呟きながら両手を前で組んで軽く頭を下げた。

 薄暗い部屋の時計は先輩が夢遊病に入る5分前を指し、軽く呼吸を整え心を落ち着けて自分のベットへと身体を沈めた。

 先輩がいつ来てもいいようにと、手の届くところにコンドームを数枚置いて、先輩が来るのを今か今かと待ち侘びる。

 事前に肛門の中にゼリーを針のない注射器で注入した所為で、内側に違和感を度々感じゼリーが漏れないようにと肛門に力を入れた。

 数分後、目を閉じて待っていると人の気配に閉じて目を軽く開くとベットの横にフラフラと立っている先輩が居た。

「来た!」と、思わず心の中で囁いた俺だったが、この日のために猛学し準備して来たせいかドキドキすることもなく神妙だった。

 ベットの膝たちして俺を跨ぐと、先輩の両手が俺のネグリジェを手先で確認するように脱がし、脱がした部分に唇を静かによせると軽く舌先を踊らせた。

 久しぶりの先輩の舌は俺に「ァ…」と言う小声を出させ、脱毛した太ももを覆うロングストッキングの上を優しく先輩の片手が滑ると「ァ…ァ…ン」と俺を唸らせた。

 目を閉じたマブタの外が急に暗くなると、俺の唇に先輩の唇が重なりザラついた舌が俺の口の中へと入って来た。

 俺の舌にネットリと絡みつく先輩の舌は先輩に愛されていることを俺に実感させるように優しく丁寧に口の中を彷徨っていた。

 口から離れた先輩の唇は俺と先輩の唾液を糸引かせ、別れを惜しむように糸は俺の唇の下へと伸びて消えた。

 首から徐々に下った先輩の舌は、俺の胸を目指して俺の肌に唾液の痕跡を残しながら滑り落ちて行った。

 太ももを優しく滑っていた先輩の手は、膝に到達しそして裏側を数本の指先で摩りながらフクラハギへと移動し足の指へも中指を滑らせた。

 心地よさと快感が交互に俺の全身に火を放ち、次第に俺の口から女の鳴き声を漏らさると先輩の吐息も徐々に荒々しさを見せて行った。

 乳首を吸う先輩はヒートアップを見せ、コロコロと転がしながら乳首を吸い、そして軽く指先で摘んでは赤ん坊のように時折り「チュッ!」と、音を漏らした。

 吸われる度に、転がされる度に、そして摘まれる度に全身を仰け反らせ俺を反応させる先輩の愛欲に俺は女の喜びを感じずにはいられなかった。

 俺の片脚を膝たてさせて外側から荒々しく、そして嵐の後の静けさのように優しく撫でる先輩の温もりが俺の女心を満たして行った。

 胸、首筋、肩、二の腕、脇の下、脇腹、腰、そして背中と忙しく舌位を替えた先輩は、獣が子羊の肉を貪るように俺の身体を味わっていた。

 正常位、バック、横位と軽々とそして自然に俺の体位を替え、愛欲に燃える先輩に身悶えを繰り返した俺のパンティーは既にグショグショに濡れていた。

 パンティーの上から俺自身の先っぽを親指を押し付けて左右へと回し、人差し指で軽く摘んでは左右に回し、俺の中から愛液は止め処なく溢れて行く。

 パンティーラインに沿うように滑る先輩の舌先に「アァァー!!」と激しく鳴き声を発し身悶えする俺を、押さえつけるように両脚を持ち上げ内モモを舐めまわす先輩に、身悶えを封じられた俺は「アァァァァァーーーー!」と、絶叫してしまった。

 動きを封じられれば封じられるほどに俺は激しい愛欲の壷の中に、引き摺りこまれ沈んでいく我が身を止めることすら出来なかった。

 先輩は両手で俺からパンティーを荒々しく剥ぎ取ると、愛液に覆われた俺のクリトリスに恥ずかしい音を立て貪り付いた。

 俺の愛液と先輩の唾液が絡みついた瞬間、俺は両脚を持ち上げられたまま前後左右上下にと激しく全身を震わせた。

 悶え、ヨガリそして喘ぐ俺のクリトリスから離れた先輩の口は、俺の大陰部(たま)の間を優しく何度も上下に往復し、蟻の門渡りにこれでもかと貪りついた。

 激しい快感に俺からはヨガリ声は完全に消え、苦痛に耐えるような唸り声のみが部屋の中に響き渡って行った時、先輩はクルリと体位を替え、俺の唇の上に自身の肉棒の先を押し付けて来た。

 無意識に開いた口の中に先輩の硬く脈打つ肉棒が雪崩れのように入りこむと、俺は無意識に両手で肉棒を持ち舌を絡めシャブリ着いていた。

 先輩の低い男のヨガリ声が聞こえると同時に、俺は首を上下に振って先輩の愛欲に必死で答えると先輩の肉棒から愛液が濁流のよう流れ落ちてきた。

 先輩の愛液と俺の唾液が絡み合い、そして俺の乾いた喉に流れるように落ちて行くと突然俺を四つん這いにさせた先輩は、俺の肛門を押し広げるように舌先を入れた。

 最早、俺には思考回路はなく先輩にゴムを渡すことも忘れていた頃だった、ヌプ! ヌプッと硬いゴムのような物が俺の肛門に何度か当たると「ヌプヌプヌプッ!」と、俺の中に入って来た。

 猛学したはずの体位も真っ白になった俺の頭には何も浮かばす、ひたすら入って来る硬い物に痛みを覚えた瞬間! 先輩の手の平が俺の背にピタリと張り付き俺の体位を変えさせた。

 先輩に背を押され両手と顔をベットに沈めると、スルスルスルッと先輩の肉棒は俺の中へと入って来た! その瞬間だった!「抜かなきゃ… 力を…」と、俺の頭に浮かんだ一言に俺は肛門から力を全て抜いた。

「パンッ! パンッ! パンッ!」と、俺の尻肉に先輩の肌がテンポ良く当たった瞬間「気持ち… 気持ちいい…」と、無意識に俺の口から出た一言。

 俺の呟いた一言が先輩の耳に届いたのか「パンッ!パンッ!パンッ!」と、テンポ良く先輩の肌は俺の尻肉を打ち付けると同時に、俺の身体の外側から先輩の両手が乳首をコリコリしだした。

「アァァァァーン! アァァァァーン!」と、俺は何度も大きな鳴き声を部屋に響かせると先輩の俺を打ちつけるスピードが徐々に上がっていった。

 俺の激しい鳴き声は、俺の尻を打ち付ける音に重なるように部屋にコダマし「気持ち… 気持ちいいのぉぅー!!」と、俺はベットに半身を沈めながら叫んでいた。

 先輩の俺を尻を打ちつけるスピードが更に加速した瞬間! 「いくうぅぅぅぅぅーーーー!!!」と、先輩が低く鈍い声を上げた瞬間! 俺の中に熱い物が飛び散った。

 俺の中で先輩がイッタ瞬間、俺の目から涙が溢れ落ち、声にならない泣き声を心の中であげていた… 

 その時流した涙は初夜を向かえた新妻の涙だった。

 先輩と結ばれた嬉しさから止め処なく流れる涙を毛布で隠そうとした時、突然寝室のドアが開けられた。
「えっ?」先輩はまだ俺の中に入っていて両手を俺の外側のベットの上に着いて居る… 「えっ?」と再び思っていると突然「ヤッタじゃーん! 課長!」と、聞き覚えのある声が聞こえギョッとした。

 聞き覚えのある声の主は尻を突き出して先輩と合体している俺の横へ来ると「ヤッホー♪ よかったねぇー♪」と俺の背中をポンっと軽く叩いた。

 涙で霞んだ目を見開くと「どう♪ 女になった感想は?」と、俺の目を見て嬉しそうに笑顔して、俺の目線に屈んだ彼女の顔が見えた。

 すると先輩が俺から出ると「おいおい! 来てたのかぁ!」と、先輩が彼女に話しかけると彼女は、ニコニコしながら先輩に「見てたよ♪ ぜーんぶ見てた♪」と、万歳して見せた。

 ベットから降りて下半身をタオルで覆い隠した先輩が自分のベットに腰を降ろして煙草に火を点けると彼女が先輩に「これで死んだ兄貴のこと忘れてくれるかなぁ~♪」と、先輩の横で彼女は両手を前に組んで腰を左右に振って見せた。

 俺は尻を突き出したまま、二人の様子をうかがっていると彼女が「ちょっとぉー いつまでそうしてるつもりー♪ うふふふふ♪」と、俺の尻に毛布をかけた。

 何がなんだか解らないまま、俺はその姿勢で眠ってしまったようだった。

 翌朝、味噌汁の匂いで目を覚ました俺がベットを降りてトランクスを履いていると「おっはー♪ 朝ごはんの仕度出来てるからぁー♪」と、何故か彼女が入って来た。

 頭を抱えそうになった俺に彼女が「課長のこと好きって言った言葉に嘘は無いよねっ!」と言う彼女に俺が「うん」と答えると、彼女は俺に全てを話してくれた。

 先輩の死んだ彼女と言うのは、性同一性障害者で彼女の実の兄さんだったと言う。
二人に間には法的な結婚は出来ないながらも、両方の親も認めた間柄で性転換手術を受けるために外国へ行ったものの、強盗に遭い死亡したと言う。

 そして、悲しみに暮れていた時に、たまたま俺が新入社員として先輩の目に止まり、俺を見た彼女も死んだ兄貴と見間違ったと言う。

 忘れかけていた思い出に涙する日々を繰返した先輩を助けようと彼女の企てが始まった。
俺をルーメートに選び先輩に話させたのも彼女、先輩の箪笥にあった下着や衣類は俺に女装を目覚めさせるために用意し、話しを作るために彼女に言われた先輩が引き出しから出して俺に見せた。

 バイブや鞭に手錠は俺が見るであろうことを前提に、雰囲気を出すために彼女がネットで買ったもの。
彼女の企てに、まんまと乗せられた俺は女装に目覚め化粧するまでに上達、そして何より最初に俺の身体を求めて来た先輩は、夢遊病患者なんかではなく、ちゃんと意識を持って俺を抱いたと言うこと。

 あの性転換の医師と言うのは、最悪俺がシラケた時に、俺を性同一性障害者だと認識させるために仕組んだことで医師でも何でもないことが解った。

 そして、俺の化粧顔にそっくりな美人が会社に居たと言うのも真っ赤な嘘で、全ては俺を同性愛に導くための彼女が考え出した作戦だったと言うこと。

 俺は入社時から既に彼女の恐ろしい計画に乗ったまま、今日まで悩み続けて来たと言うことだったが、俺に対する先輩の気持ちに嘘はなく、そして俺の先輩に対する愛もこれまた嘘はなく、ただ先輩の夢遊病を何とかして上げたいと言う気持ちが、知らず知らずの内に愛に変っていたことに気付かなかったのは俺だったと言うこと。

 更に俺が先輩を愛し始めていることに、彼女はこの部屋に来た時から知っていたと言うこと。

 俺は彼女の仕組んだ企てに、まんまと乗せられ同性愛に導かれたと言う嘘のような話しはここで終わることにするが、なんせしつこい! 

 会社を退職して主婦として彼(せんぱい)と本腰入れて暮らすことになってからと言うもの、土日は最悪で朝から晩まで何度も求めてくるから、俺の肛門は緩みっぱなしで最近じゃ糞が滲み出てきちまうんだ。

 だからいっそのこと性転換しようかなんて考え始めてるんだが、ちょっと厄介なことになっちまったんだ! 俺と先輩が愛し愛されて暮らしていると言うのに、どうも彼女が俺にに惚れてしまったらしい。

 まぁ、好かれることは悪い気はしないんだが、俺と結婚してくれなんて言う始末で、先輩が会社行く時間を見計らってはここに来て俺を誘惑しに掛かって、正直困りはてているんだ。

 平日は彼女から逃げ、土日は彼から逃げで殆ど眠っていないから俺の寿命はドンドン磨り減ってる気がする。

 だけど、見ればみるほど似てるよなぁー 彼女の兄貴と俺って……

 自分で言うのも何だが、ウットリしちまうよ自分に。



 完了

新妻Ⅱ

◆◆◆◆◆1話






「チョットォー ヤーダーッて言ってるでしょおぅ! チョッ… チョットォ! ヤァーダァー!!」

「なぁ、いいんだろ~♪ なっ! もう一回! もう一回」と、パソコン動画見ているのに後ろから手を回して乳首をコロコロする彼。

「ヤメテッて言ってるでしょ!バシッ!」と、胸を撫でるんれの手を払い落とした瞬間!「ゴオラァ! 下手に出てりゃ!いい気になりやがって!」と、椅子から引き摺り下ろしベットに投げ飛ばされた。

「キャッ! 痛ーい!」と、彼氏を睨み付けた。

「お前!誰のお陰で生きていられんだよ! アァー!!」と、ベットに肘立ちして仰向けの俺に怒鳴って目を吊り上げる彼。

「じゃー好きにすればいいっしょぉー!」と、顔を背けベットに背中を着けた俺。

「黙って言うこと聞いてりゃぁー いいんだ! 全く女のくせに!」と、俺のタンクトップを首へ捲くり、パンストごとショーパンもパンティーも剥ぎ取ろうとする彼。

「ちょっとぉー! ヤダァー! カーテン閉めて暗くしてよぉー!」と、足をバタつかせて抵抗する俺。

「うるせぇー! お前のなぁ! お前の下半身をなぁ! 見てぇんだよぉ! おりゃぁ!!」と、纏めて脱がした彼。

「アゥゥゥゥッ!」彼に無理矢理脱がされて、ペニスにムシャブリ付かれた俺。

「げっへへへへへ~ いい匂いしてやがる!」と、下半身から俺の横顔を見て喜ぶ彼。

 俺は男でいわゆる女装子… 最初はバイト先の友達だった彼を自宅アパートに招いて都度も飲んだり食べたり繰返していた時、たまたまスボンの下のパンティーストッキングを見られ、俺が女装子だと言うことが発覚、元々同性愛者だった彼に半ば脅迫され強引に自室でレイプされた。

 それ以来、俺がバイトを辞めても、俺の自室に来ては一度だけ… もう一度だけと迫られ断れば近所にバラすとまで脅され仕方なく続いた同性愛のセックス。

 ただ、俺には同性愛の気は全くなかったものの、俺の全身を嬉しそうに舐める彼が、とても可愛く思えたのと、他人には絶対に言えないほどに感じる俺の全身の所為で、俺は何度も彼の愛撫で全身を蕩けさせられた。

 仕事から帰宅した俺は、直ぐに女になるべく女装をして部屋で寛ぐものの、彼氏気取りでドアを叩き中に入れると丁寧に優しく俺の身体を愛撫してくれた。

 ストキングの上から着くか着かない程度で指を滑らせ、俺が女の声を上げると嬉しそうに俺をベットへ… 優しくスリップの上からそしてパンティーの上から指を滑らせる彼に何度も濡れさせられた。

 最初のレイプと違って、何度も尋ねてきては愛撫だけして俺をウットリさせ、そして俺自身を入念にシャブっては俺をイカせてくれた。

 あまりにセックスを要求しない彼に次第に申し訳ないって言う気持ちがわいて来て「しても… いいよ…」って彼に抱かれながら目を閉じて言うと彼は「まずは仕方から時間をかけて教えるから♪」と、俺の胸に貪り着いた。

 俺はと言えば、女装だけで満足していたのが彼に何度も愛撫を受けている所為なのか、次第に乳首も大きくなり舌でコロコロや指で摘まれただけで恥ずかしいほどの女声を上げて身悶えするまでに。

 肩、首、耳、胸、腹、脇の下、背中、ウナジ、腰、尻、太もも、ふくらはぎに足の指までが性感帯だったと彼に抱かれて初めて気付かされ驚く日々を送った。

 彼が言うには「お前、女なんだよ♪ 偶にいるんだよ、お前見たいに全身が性感帯ってヤツ! もしかしたら染色体も女かも知れないなぁ~ 」なんて優しく俺の肩を抱いて頬にそっとキスしてくれた事も。

 確かに俺は子供の頃から女顔で身体もキャシャで、よく女に間違えられては声は掛けられていたのは事実だった。

 セックスの時は事前に腹の物を出して置くから始まって、ゼリーの使い方や入れられる時の力の抜き方まで俺は教えられた。

 そしてそんな彼が俺に「俺が金だしてやっから豊胸手術したかったらしてもいいぞ!」って俺に言ってくれた時は涙を流して喜んだ。

 そして豊胸の手術の日も、俺にピッタリと付き添ってくれて、怖がる俺の額に看護師たちが見ているのも気にせずに、キスしてくれた優しい彼だった。

 看護師たちからは「ステキな彼ねぇ~♪」なんて言われて有頂天になったこともあったし、彼の友達に俺のことを彼女だからって紹介してくれたこともあった。

 もっとも、彼の友達も彼同様に同性愛の人たちばかりだったけど、俺みたいに純粋な女装子ってのが珍しかったようだった。

 そして彼と、彼の友達とも親しくなり、飲み会で知り合った人の中にはオナベさんにレズの人と彼と付き合って広がる異色の人脈に憂いを感じていた頃だった。

 一緒に飲んでたオナベな彼が俺に「性転換とかしないの?」って聞いてきて、突然の質問に頬を紅く染め照れてしまったあの日の夜、飲み会からの帰り道で彼が俺に「いいぞ! 性転換したいなら… 俺は本当は今のままのお前で居て欲しいけど…」と、彼は俺に微笑んでくれ、俺はそう言ってくれる彼の胸に頬を寄せて泣いてしまった。

 あまりにも優しい彼の言葉に自分でもどうしたいのか解らない、そんな感じだった。



 

 
◆◆◆◆◆2話






 豊胸手術したこともあって普通の仕事に就けない… 面接に行っても偏見多く変態の位置づけが仕事の種類を狭める。

 月に20万少しあった収入は半分にまで落ち込みこのままじゃ生きて行けない… 豊胸したことを後悔し始めていた。

 一緒に暮らしている彼に胸に対する後悔を悟られまいと必死に隠す日々が続く。

 最初は二人の収入で楽々、暮らせた同棲生活も次第に苦しい生活へと切り替えを余儀なくされた。

 歩く度に揺れる胸… 横から見たら女性、でも正面に来ればオカマの変態… そう言う目をする社会の人々。

 次第に元気のなくなる俺を察知したように彼が「最近元気ねえけど何かあったのか?」と、俺を労わる彼に理由を話すと彼は「なんでぃ、そんなことかよ! カッカカカカッ♪」と、笑い飛ばすと彼は翌日から帰宅時間を夜の9時に変えた。

 俺のために、二人のために残業している彼… 俺も働いていたからわかっているが定時でもクタクタになるのに、毎日3時間の残業は辛すぎる。

 でも彼は俺のためにニコニコして帰宅する。 俺がそんな彼にしてあげられることは美味しい料理と彼好みのパートナー(あいて)になること。

 元々は同性愛ではない俺でも、自分を大切に思ってくれている人に対しては当然、人として何かをしてあげたいと思うのは自然なことだろうか。

 全身を脱毛して少しでも近づこうとしていた女への道を捨て、彼のために体毛の処理を止め、女装することも少なくして彼の帰りを待つ時間を過す。

 俺にとってはこれ以上の苦痛はない… 仕事から戻った彼の目は疲れ果てて食事中も何処か遠くを見ている。

 俺は彼の負担になっている… そう感じながらも食費を切り詰めて、誘われれば出掛ける友達達との辛い飲み会。

 飲み会の翌日からお茶漬けの日々が使ったお金の分だけ続く。 働いても働いてもドンドン貧乏になる彼との生活。

 俺はいい、彼がいいと思っているならば。でも… 8時から20時までの肉体労働は徐々に彼から余裕と言う言葉を奪って行った。

 元々休みだった土曜日も、休日出勤して日曜日だけが休みになって朝から晩までフラフラになるまで働く彼に俺が「別れよう」と、ポツンと呟いた日「バシッン」と、俺は初めて彼に平手打ちされた。

 自分の心とは間逆の言葉は俺にとっても、そして俺の心を知っている彼にとっても不幸以外の何者でもなかった。

 家賃12万円の部屋から6万円の部屋へ引越しをして生活費を切り詰めた。仕事場へ片道電車で30分だった通勤時間も中古屋でかったボロボロの自転車で1時間半に変った。

 周囲の友達たちは、俺が性転換でもするのかとばかりに、はやし立てたが疲れ果てて時折り眠気のさす彼には、つまらないジョークにしか聞こえていないようだった。

「この胸さえなきゃ…」何度も後悔を重ねる俺。そしてそれを悟ったとように俺の胸に顔を埋め疲れ果てて眠る彼。

 日曜日の午後、彼が唯一俺に触れる時間帯の午後1時過ぎ。閉められたカーテンが俺と彼の時間を優しく包んでくれる。

 俺に身体を重ね伸ばされた彼の手が、俺のパジャマのボタンを外すものの中々、上手くいかない… ボタンを外せず苛立つ彼が突然俺に「何でこんなもん着てんだよ! 何で女になってないんだよ!」と、俺の頬を両手をで包む。

 俺の頬を両手で包んで俺に目を合わせるものの、彼から視線を真横にずらした俺に彼が「どうしたんだよ! 前々からおかしいって思ってたんだ! ムダ毛の処理もしてないし女物の下着も服も着けてないし…」と、俺の目に視線を合わせようとする彼。

 彼の視線から逃げ回る俺に彼が「お前まさか俺のために… 俺のために男に戻ったんだろ!」と、俺の目を見詰めた彼に俺は、涙を零して返事をするのが精一杯だった。

 俺はこの日から元の女装子に戻り、女になって彼を仕事に送り出し、夜も女として彼を迎え入れる以前の暮らしに戻って行った。

 彼に抱かれる日曜の午後、目一杯女になって彼を俺を中に受け入れ、嫌で仕方なかった彼へのフェラチオも女として精一杯の俺だった。

 仕事先へ遠くなって自転車で頑張る彼のお陰で、二人の生活は少しずつ以前の暮らしに戻りつつあった。

 お金にも心にも余裕が少しだけ出て来た二人の生活は、彼の月4回の休日出勤を更にヒートアップさせ、彼は月2回の日曜出勤にまで入って行った。

 そんなある日のこと彼から電話が来て「今夜は早めに帰るから♪」と、声を弾ませていた彼が帰宅して玄関に立つ俺を突然抱きしめた。

 疲れきった彼しか見ていなかったこの数ヶ月間で初めて見せた満面の笑顔の彼が俺に「ヤッタァー! ヤッタぞぉー♪」と、突然のキスの嵐。

 聞けば、この数ヶ月の彼の仕事への意欲が会社に伝わり正社員として正式に伝えられたとか。この日、普段の食事に加え、ささやかな御祝いを二人でしたあと、静かに彼は俺の中に身を沈めた。

 正社員になった彼は今まで以上に仕事への熱意を燃やし、給料も上がりボーナスも出るとと大ハシャギしていた彼は、自転車通勤からスクーター通勤にスタイルを替え遅くなると言っては度々、タクシーで帰宅することも多くなった。

 そんなある日の夜遅くに帰宅した彼は、酔っていてロレツも回らない口調で、ワンピース姿の俺に「らいじょーぶ♪ 先輩は二人のことは承知してくれているから~♪」と、一人の男を紹介すると、玄関先で倒れるように眠ってしまった。

 彼を奥の部屋へ運んで寝かせた俺が戻ると、スーツの男は俺に名刺を出し彼の上司であることを教えると、口元を緩め「話には聞いてたけど中々の美人さんだ♪」と、俺を下から上へと舐めるように見回した。

「嫌らしい目付き…」と、内心思っていた俺が、今夜は遅いから改めて御礼をと言うと、男は俺に「僕も貴女のようなパートナーと出会いたかったですよ♪」と、俯く俺の肩にそっと手を置いた。

 そんな男の態度に驚いてサッと身を交わした俺に男は「偶に遊びに来ますから… いいでしょ♪」と、俺の見た男の股間は膨らんでいた。

 男は帰り際に俺に「その水色のワンピース中々、似合ってますよ♪ ストッキングとの色とピッタリですね♪」と、俺の脚をチラッと見て帰って行った。

 それから数日後、帰宅する少し前に彼から先輩を飯に招待したから連れてゆくからと電話があって、電話を切ろうとしたした時彼が俺に「あぁ! そだそだった♪ 先輩がさぁ、お前にはミニスカートが似合うなって言ってたから、お前もミニスカート履いて待ってろや♪」と、俺に脚を出せと上機嫌な彼。

 俺は仕方なく彼の言う通り、デニムのミニスカートを履きブラウンのストッキングで調え、上にラフなトレーナを着て待っていた。

 彼が帰宅してネクタイを緩め男と飲み始めると、俺は台所から酒の肴を持って二人の真ん前のテーブルの前に跪いた瞬間、男はチラッと彼の目を盗むように俺の揃えられた脚を見た。

 すると男は俺に「中々、キレイな脚をしてるねぇ♪ あっはははは♪ ○○君が羨ましいよ♪」と、彼の顔を嘘くさい笑顔で笑い、それに騙されて満面の笑みを浮かべる彼だった。

 息苦しい食事の後も、男は彼の目を盗んでは嫌らしい目つきで、俺の身体に見入って彼がテレビのチャンネルを替える数秒でさえ男の目が俺に突き刺さっていた。

 重苦しい時間が過ぎ「早く帰って欲しい…」と、俺が思っている最中、彼は酔い潰れるように寝室のベットへ雪崩れ込み、そのまま戻ることはなく俺が台所で洗物をしていると背後に気配! 知らぬフリして洗物していると突然俺に抱きついてきた男。

 無言で男は俺に抱きつきヘソのあたりで両手をクロスさせると「いい匂いだ…♪」と、俺のウナジに顔を近づけて来た。

「やっぱり来たか!」と、思っていると男の手は俺から離れてスカートを捲くり上げた! 俺は右足を思いっきり蹴り上げた瞬間、男は俺から離れ床に蹲って唸り声を「うっ! うぅぅぅぅぅぅ…」と、上げていた。

 男はそれ以来、ここには来る事がなかったが妙なことが頻繁に家の中で起きるようになった。

 ある日の土曜日、今は彼も週休二日制なんだけど洗濯している俺に彼が「おっはよおーぅ♪」と、後ろから抱き着いて胸に手を掛けた時「変だなぁ~ 何でだろう…」と、後ろの彼に投げかけた言葉。

 すると彼が俺の胸を触りながら「どうしんでしゅかぁー♪」と、赤ちゃん言葉で返して来て、俺が彼に「パンティーが何枚かないのよぉ~ それもまだ洗う前のがぁ~」と、話すと突然、アタフタし始め「そ、そりゃ変だな! 何処かに紛れ込んでるんじゃないのか?」と、俺から逃げるように離れて行った。

 その後も、パンティーだけでなく洗濯する前のパンストまでもが無くなり、ある日の夜、俺が彼に「隠さないで! おかしいもん! 二人しかいないのに!」と、詰め寄ると彼は突然無言になって下を向いてしまった椅子の上。

 問い詰めて2時間、ようやく開いた口から出たのは「課長が… 先輩が… どうしても欲しいって言うから… 俺も何度も断ったんだよ! でも、断りきれなくて…」と、課長にバラスと脅迫を受けて仕方なく使用済みの下着を持ち出したことを彼は認めた。

 そんな彼に俺が「使用済みを他人に渡すってことは身体を売るのとおんなじなんだよぉ! 自分の彼女が… 自分のパートナーが犯されても平気なの!?」と、俺は彼を非難した。

 すると彼は突然声を俺に荒げた!「パンツくらいいいだろうよ! 何もお前のこと味見させろって言ってんじゃねえんだからよぉ!!」と、彼は人間性を失っていた。

 俺は彼の言葉に愕然としてしまった…
確かに脅迫を受けていてそれを突き返す事は難しいと言うのは俺にも解るものの、俺が身に着けた物の用途を考えた時、背筋が凍り付きそうな悪寒が走ったのは事実だつた。


 次期にアイツは彼に「俺を味見させろ」と迫るのは目に見えていたが、幸せな二人の暮らしが少しずつ壊れかけていることに、未だ俺は気付いてはいなかった……

 

 



◆◆◆◆◆3話






 作業服からスーツに様相を変え、運動靴から革靴へと履物を替えた彼は工場勤務から内勤へと職種も変化していった。

 二人で肩を寄り添って微笑みながら通った屋台を見て「もう、あんなとこじゃ飲めんからな世間体があるしな!」と、久しぶりに外に俺を誘った彼が、屋台を見て言う。

 貧乏だったけど楽しくて一緒に居られるだけで幸せだった日々は、彼の出世と同時に彼から暖かい心を奪って行った。

 彼に連れられて行った煌びやかな街のブティックで、俺が彼に「この服なんかいいと思わない♪」と、彼に寄り添って嬉しさで甘えると彼は「あぁ、いいんじゃないか…」と、俺を異様な目で見る店員さんの視線を気にして俺からサッと離れる。

「女じゃないってバレちゃったね…」と、彼に呟くと「ああ…」とだけ言って、俺から距離をおいた彼は周囲の視線を気にしていた。

 食事のために入った店は、今まで入ったことのない高そうな寿司屋、引き戸を開けて入ると「やあ! 毎度さん!」と、彼に威勢の良い声を掛ける店の人が俺を見て「奥さん?」と、聞くと彼は「友達だよぉぅ~♪」と、店員にオドケて見せた。

 俺は居た堪れない気持ちになって店のトイレで涙を流し、彼に気付かれぬようそっと店を出て自宅に戻ると電話が鳴った。

「彼からだ!」と、咄嗟に思うものの電話に出ることを俺の心は拒絶していた。 30分後、家のドアが開いて彼は怒るようにドンドンと足音をたて、椅子に座る俺の頬を平手打ちし「何で勝手に居なくなるんだ!」と、俺を怒鳴りつけた。

 俺は彼に理由を言わないまま、怒る彼をやり過ごしたものの、彼は冷蔵庫から缶ビールを数本取り出すと一気に飲み干してしまい、俺が彼に「もう、寝るから…」と、顔を見ずに囁き寝室へ行き服を脱いだ瞬間、突然俺をベットに押し倒した。

 仰向けのまま無言で目を閉じると、彼は俺の下着の肩紐を強引に押し下げ胸に貪りついたものの、俺の中では「何故だろう… 何も感じない… 何でだろう…」と、荒い吐息で俺の胸を貪る彼を見下ろした。

 面倒くさいとばかりに俺のストッキングとパンティーに手を掛けて強引に降ろした彼が、ホルモン剤の投与で小さくなった俺のペニスに激しくムシャブリつくものの「感じない… 何も感じない… 何でだろう…」と、ペニスにムシャブリつく彼を見下ろした。

 いくらムシャブリ付いても硬くならない俺に、彼は「どうしちまったんだよ!」と、悔しさを怒りに変えて両手をベットに着いて俺を見上げるように怒鳴った。

 彼はベットの上で俺の体位を変えては全身を舐め愛撫したものの、数時間経ってもヨガリ声一つ上げない俺に彼は「どうしちまったんだー!!」と、俺をベットに放り投げると寝室を出て行ってしまった。

 その夜から彼は仕事を終えて帰宅すると毎晩のように俺を抱いたが、俺は彼からの愛撫に何も感じなくなっていた。

 余りのショックからだろうか、俺は彼と口を聞くことすら気だるさを感じていたが、必要なことは無理して口を聞くようになっていた。

 そんな状態での金曜日の夜、彼はまた俺を抱こうと数時間試みた物の結局、声一つ出さない俺に「お前は人形かよ!!」と、ベットに横たわる俺に吐き捨てた。

 そして、そんな彼に俺が「別れましょう…」と、呟くと彼は突然声を荒げ、俺に「くそ! 別れたいなら別れてやる! 但し! 課長が今度部長になって俺を課長代理に推薦してくれるって言うから、お前! 課長に抱かれてくれないか! 一度だけでいいからよ! お前を味見したいんだとよ! アイツ!」と、俺に背を向けベットに座った彼。

 そんな彼に俺が「何で別れるアンタのために俺が嫌な思いしなきゃなんないの?」と、小声で言うと彼は俺に「前々からお前を味見したいって話は出てたんだよ! いいだろう! どうせシャワーで洗い流せば消えるだろう!」と、俺の心に刀を突き刺した彼。

 俺は翌日、荷物をまとめて部屋を出た。行く当てもないままに歩き、気付けば彼を通じて知り合って何度か飲み食いしたオナベの彼の部屋の前に居た。

 部屋に入れて貰った俺は、優しくしてくれる彼(オナベ)に、号泣して全てを打ち明けると「アイツ変ったよねぇ~ こないだも仲間が連絡したらさぁ、迷惑だから電話すんなって切られたらしいし…」と、彼の豹変ぶりにため息を見せた。

 数時間後、彼(オナベ)の連絡で集まった仲間たちが「いいよ♪ しばらくってかみんなの部屋を泊まり歩けば2週間くらいの時間は稼げるしさ! その間に手立てを考えようよ♪」と、俺を慰める親切な仲間達だった。

 最初の三日間はここに、そして三日間を彼(オナベ)の彼女の家にと、俺の泊まり歩くスケジュールはみんなの善意で決まった。

 連絡だけは欠かしたことの無かった俺に、みんなは好意的で「アイツのとこいって懲らしめてやろう♪ 今のアイツは人間の心を失ってるし、その上司ってのも相当の悪だからね!」と、8人の男女は俺に元気をくれた。



 【その夜】

 

「何されても感じないのはさぁ~ アンタの心が彼から離れちゃった所為なんだよ♪ アナタはさぁ、完全に女なのよ、心が離れれば何も感じないのは女の証拠なのさ♪ 俺もさぁ、女を捨てて男になる前は似たような経験したんだよ♪ 今はアンタとは間逆で胸も取っちゃったし、子宮もない身体だけど、女の心も男の心も解る私(オナベ)なんだよってか、それはアンタも同じかぁ~ あっはははは♪」と、薄暗い部屋の中で目を潤ませる俺に語り聞かせた彼(オナベ)だった。

 俺はその夜、彼(オナベ)の胸に頬寄せ久々に人の温もりに包まれた心地よさに浸り、彼は俺の肌を奪おうとすれば出来たにも関わらず、胸に顔を埋める俺の頭をずっと撫で続けてくれた。


 【そして…】

 Bカップの胸を持つ女装子の俺と、Bカップの胸を取って男になった彼の三日間の同棲が始まった。






◆◆◆◆◆4話






 
「中々、いい形してるじゃなーい♪」と、目を覚ました俺がブラを付けていた時、真横から声を掛けられ「ビクッ」として振り向いた俺。

 そう言う彼におれが「眠っているものだとばかり思ってたから…」と、俯く俺に彼(オナベ)は近づくと「ねぇ、ちょっとだけ触ってもいいかな…」と、囁いた。

 黙って頷くと彼は、俺の背中に手を回すとホックを外してそっとブラを手に持ってベットに置くと「キレイな胸…」と、目を細め俺の肩に手を置くと俺にベットに座れと力をかけてきた。

 無言で彼(オナベ)に押されてベットに腰掛けると彼が俺に「恥ずかしいのか…」と、耳元で囁き、俺が「うん」と、頷くと俺の左に腰掛けて背中から両手を回した。

 彼は俺にピタリと身体を寄せ、両手で下から支えるように俺の両胸に手を当てた。そして俺のむねをそっと下から揉むと「感じる?」と、左の耳元で囁いて左から俺に視線を合わせた。

 そんな彼に俺が「うん…」と、頷くと彼が「可愛い♪ 震えてるの?」と、俺の乳首を指で弾いた瞬間「ビクゥン!」と、俺は全身をビク付かせた。

 彼は俺の反応を楽しむように何度も乳首を弾くと俺は合わせるように全身をビクつかせ「もう、止めて…」と、左の彼に小声で言うと突然俺をベットに押し倒した。

 突然のことに胸をドキドキさせて起き上がろうとした瞬間、彼は俺の両手首をベットに押し付けて振動でプルプルと揺れる俺の胸に、ネットリトした細長い舌を絡めて抵抗する間もなく俺は全身から力が抜けてしまった。

 白く細長い彼の指は俺の胸をプルプルと揺らし、勃起した乳首をコロコロと男とは違う滑らかな舌先が溶け合うように絡みついて来る。

 女特有の薄い唇が俺の乳首を滑るように上下し、捲くり上げられたスカートの中へと彼の細い指が入ると、太ももを内側から外側へ、外側から内側へと滑らかな滑りをさせ、その度に俺の全身は「ビクゥッン」と、繰り返し俺の身体はベットを揺らしていた。

 彼の指に誘導されるように開かせられた両脚は、彼の指先を待つように小刻みに触れ、パンティーラインに沿うように彼の細い指が二本、様々な円を描きながら全身を滑り踊った。

 脇の下を擽るように指が踊り、ヒップの谷間をパンティーの上から上下に流れると全身を仰け反らせて反応を見せた俺の身体。

 パンティーのゴムに「スッ」と、指を引っ掛けて「スルスルスルッ」と、剥ぎ取るテクニックに驚く暇もなくホルモン剤で小さくなった俺のペニスに彼の舌がヘビのように絡みついた。

 彼の細長い舌は絡みつきながら「ネットリ」と、ペニスを上下し俺から溢れた愛液に「ニュルッニュルッ」と、音の無い音を出させた。

 溢れ滴り落ちた俺の愛液を「ペロリペロリ」と舐め取りながら、口に銜えた指を肛門に… ヌルヌルした彼の唾液が肛門に擦りこまれる度に「ビクッ! ビクゥンッ!」と、無言で身悶えし続けた。

 そして硬くなった俺の小さなペニスを二本の指で確認するように上下させると、彼は仰向けの俺の下半身に跨り「ニュルッニュルッ」と、俺はヌルヌルする何かの中へと吸い込まれていった。

 ベットが軋み上下に「ギシッギシッギシッ!」と、激しく揺れた瞬間、ペニスに熱い肉が纏わり付いて俺の顔は左右に激しく揺れ「イクゥゥゥー! イッチャゥゥゥゥー!」と、俺の口から飛び出した恥ずかしい声に「いきな! いっちゃいな!」と、激しく腰を上下させる彼。

 俺の身体の中から激しい何かが込み上げた瞬間! 俺は彼の中に「ドロッ… ドロッ… ドロドロドロ」と、女ではなく男の体液を流しいれていた。

 俺の下半身に跨ったままベットの上、俺の両脇辺りに手を置いて肩で荒い息する彼が俺の胸に顔を埋めた時「うぅぅぅぅぅ」と、俺の目から大粒の涙が流れ落ちた。

 顔を横にして涙する俺に「ゴメンな♪ 俺は、はぁはぁはぁ… まだ、はぁはぁはぁ… 塞いでないからよ!」と、俺の頬に軽いキスした彼の手の甲にそっと両手を添えた俺だった。

 俺に謝る彼に「うん… ごめんなさい…」と、顔を起こして視線を合わせると彼は「お前、間違いなく女だよ! 完璧な女だ!」と、微笑んで見せた。

 二人は狭い風呂場で寄り添うように、汗を流し俺は新鮮な気分に浸っていた。

「こんなことして… 彼女に怒られないかなぁ~」と、風呂から出た俺が彼に聞くと「あぁ、アイツか… アイツは俺の彼女って訳じゃないんだよ♪ 彼女よりは仲間に近いかな♪」と、明るく笑って俺の肩を抱いた。

 聞けば、彼の彼女には複数の彼がいて、完全に性転換している所為で彼とは交わることが出来ないらしかったが「さっき何で泣いてたんだ」と、俺の左耳に軽くキスした彼に「男に戻っちゃった見たいでそれで…」と、俯くと彼は俺の頭に手を置いて「可愛いヤツ♪」と、俺を撫でてくれた。

 そんな彼も俺の肩を抱きながら「でも、お前たちはいいよ♪ 取ればいいんだから… 俺達は胸も子宮もとったところで生えてくる訳でもねえしな… 器具使って立小便したところで漏れてパンツもビシャビシャだもんよ羨ましいよ! お前が♪」と、俺のオデコにキスした彼。

 素直に何でも話してくれる優しい彼に、優しかった元彼が重なって見えた瞬間、俺の心は泣いていた。

 何でも二人で分け合って食べていた食事や、月に一度の少ないお酒で酔えるほど楽しかった日々はもう帰っては来ない。

 俺のことを寿司屋に聞かれ当然答えてくれると思ってた彼の口から出た信じられない一言『…友達だよぉぅ~♪』

 切なくて何度も思い出しては零れた涙はもう零れることはないだろうと、優しくしてくれる彼(オナベ)に頬を寄せるものの、心の中で繰返される想い出『あっはははは♪ いいっていいって他人の目なんか気にすんなって♪ お前は俺だけのお前なんだからな!』と、一緒に買い物に行ったスーパーで異様な目で二人を見る心無い人たちから、彼を守ろうと離れて歩いた俺に気遣って微笑んでくれた彼。

「俺! やっぱり俺!!」と、勢い付けて彼(オナベ)の横から立ち上がると、彼が「駄目だ! 行かせない! 今はアイツはおかしくなってる! 行かせたらお前アイツの上司にレイプされるに違いないよ!」と、俺の身体を力任せに抱きしめた。

 俺は彼(オナベ)の胸の中で大声あげて泣いていた……

 

 

 

◆◆◆◆◆5話






 買い物から戻った俺が部屋のドアノブに手を掛けた瞬間だった「声を出すな!」と、後ろから羽交い絞めにされ俺を押すように玄関に入ると、震える俺の両手を後ろ手に縛り室内へと上がりこんだ元彼。

「どうしたのー?」と、中から彼(オナベ)が出て来るや否や後ろの男は「テメー! よくもコイツ(おれ)を匿いやがったなー!」と、低い声で彼を威嚇した元彼。

 すると彼が俺の後ろの元彼に「貴方はもう終わったんだよ! こんなことしてタダで済むと思ってんのか!」と、声を凄ませると元彼は「あぁー! そうだな! お前の言う通りだ! けどな! お前らだけにいい思いはさせんからな!」と、縛った俺を床に押し付け座らせると「お前! コイツとヤッタんだろ! おう! 抱いたんだろうー!」と、俺の頭を叩いた元彼。

 元彼は縛った俺にナイフを付き付けると「お前も来い!」と、彼(オナベ)を睨み付けたまま、俺を寝室に連れ込みベットの金具に縛り付けた。

 元彼と彼の睨み合いが始まり俺の首にナイフを突きつけた元彼が「お前はそつに乗れ!」と、彼をベットの上に乗せると「脱げ! 裸になれ! 外まで追いかけられちゃ敵わんからな!」と、彼に要求した。

 彼は元彼の目を見ると「解った! そのかわり彼女には何もするな!」と、ベットの上で裸になると「ほほぅー 男になった女の身体ってのも妙にソソルなぁー! 下も脱げ!」と、彼を威嚇すると彼は「何ぃぃ!」と、大声を上げた。

 元彼が俺の頬にナイフを突きつけた瞬間、元彼が「男になったって割にはパンティー履いてるってのも、ふっ♪ 妙なもんだなぁ♪」と、彼を愚弄したものの彼は口元を固くし黙ってパンティーを脱いだ。

 そんな元彼の態度に俺が「ヤメテ! 戻るから… アンタのとこに戻るからもうヤメテ…」と、涙目になって元彼に訴えた。

 すると俺の顔を見た元彼は「そうか… それなら勘弁してやる」と、俺の頭を「ポンポン」と軽く叩くと彼に「ベットの上に両手を野頭の上に伸ばして仰向けになれ!」と、低い声で命令した。

 彼は仕方なくベットに言われた通りにした瞬間!「そりゃぁー!」と、ベットの上の彼の腰に馬乗りになって、彼の両手を縛りベットのヘッドの部分に括りつけた!「何する!!」と、けたたましい声を発した彼に元彼が「お前にはタップリ礼をしないとな!」と、言うと両手を頭の上で縛られている彼を仰向けにして馬乗りになった。

 彼は馬乗りになった元彼に「ちきしょーーぉぅ! 騙したなーー!!」と、馬乗りになられながら必死にもがくと、元彼が「さてさて味見してやるかぁ… 男になった女の味をタップリと味あわせてもらう…」と、低く言い放つと突然、身体を彼に重ね乳首に貪り付いた!「ヤメロォー! ちきしょぅー!」と、身体を左右に振って抵抗する彼に「どうだ! 感じるだろぅ~ あっははは♪」と、吐き捨てるように声を発すると、再び彼の乳首に貪り付いた。

 激しく足をバタ付かせて抵抗するものの、両手を縛られている彼は元彼に胸を犯され続けて「テメー最初から俺を! アァァァー! テメー俺を犯す目的で! アァァァー!」 ヤメロ! ヤメテくれぇぇー! アアァン! 嫌だー! 嫌だー! 嫌だあーーん! 嫌あぁぁぁーーーん!と、彼の声に次第に女の声が重なって行った。

 凄まじい抵抗を繰返していた彼は次第に動も弱まり拒絶する声も次第に小さくなっていくと「ホラホラホラー♪ 感じてやがる♪」と、女に変化して行く彼を見て笑みを見せた元彼。

 元彼の舌先は胸から下半身へと流れ、彼の両脚を開かせると「ァァァァーーン!」と、彼の口からは完全に女の声が発せられた。

 彼の中へと舌を入れた元彼は「チュッ、チュゥー!」と、嫌らしい音を幾度も重ねると「ァァァーーン! ァァァァーーン!」と、彼は身悶えしてベットを軋ませた。

 彼の両脚が高く持ち上げられた瞬間!「イヤアァァァァァァァーーーーーー!!」と、凄まじい彼の女の声が部屋に轟き、元彼の腰が前後する度に彼は「やめてえぇぇぇぇーーーー!!」と、悲痛な叫びを上げた。

「パァーン!パァーン!パァーン!」と、元彼が打ち付ける肉音が部屋に響き続けると、叫びながらも次第に彼の声は「ァァン! ァァン! ァァーン!」と、ヨガリ声に変って行き、彼の中に入っている元彼が「はぁはぁはぁ… これがなあ! これが男なんだよ! えぇ! おい! 気持ちいいかぁ! はぁはぁはぁ… 気持ちいいだろう♪ はぁはぁはぁ…」と、身悶えしてヨガリ声を上げる彼に元彼が腰を振りながら話しかけた。

 自分の下でヨガリ声を上げて悶える彼を見ている元彼の顔は、悪魔か鬼のような形相でとても人間の顔には見えなかった。

 元彼の彼の中に入る肉音が「パンパンパンパンッ!」次第に早くなりそれが「パパパパパパパッ!」と、更に早くなった瞬間! 元彼は彼の中から出ると、慌てて仰向けになっている彼の顔に「ジュッ! ピチャピチャピチャピチャッ!」と、白い精液を腰を回すように振りながら、彼の顔に掛けた「はぁはぁはぁはぁ… どうだぁ! これが男なんだよお~! はぁはぁはぁはぁ… どうだ! 男の精液の味はよぉぅ! ふふふ♪」と、彼の顔に最後の一滴までペニスを搾り出して滴らせた。

 顔に精液をかけられた彼は顔を真横にすると大粒の涙を流した。ドロドロに顔を覆った元彼の精液を洗い流すように彼の涙は頬を伝った。

 涙を流して咽び泣く彼に、元彼は勝ち誇ったように「これで解ったろ! お前はなあ! 女なんだよ所詮はよおう! いい味だったぜ! また抱いてやるからな! 子猫ちゃん!」と、ベットから降りると俺の方を見て下彼は「お前も! 二度と俺から逃げるんじゃねえぞ!」と、震える俺を睨み付けた。

 彼はベットの上で泣きながら「解いて! もういいだろう! 解けよおー!」と、縛られたままベットに膝たちすると、それを見た元彼が「ほほおぅ、玉の付いてねえ割れ目の男のバックスタイルもいいもんだなぁ!」と、笑みを浮かべるとペニスを硬く撓らせ「今度は中に出してやるぜ!」と、彼の割れ目に唾を吐きかけると突然彼の中に入った。

 元彼は彼の上半身をベットに押し付け中に入ると「そりゃぁ! そりゃぁ!」と、泣き叫ぶ彼を何度も突きまわし、俺が「もうヤメテェー! ヤメテょぉーーー!!」と、叫ぶと元彼は俺に「お前も帰ったら可愛がってやるからな! はぁはぁはぁ!」と、俺をニヤニヤして見下ろし、元彼が数分後、彼から離れると彼の割れ目から白い精液が滴っていた。

 そして俺は元彼にブラウスの襟元を掴まれ、彼の部屋を引き摺られるように出ようとした瞬間部屋の中から「ちきしょおぅぅぅぅぅぅーーーーーー!!」と、言う彼の壮絶な叫びが俺の耳に、そして脳裏に突き刺さった。

 元彼の部屋に連れてこられた俺に「今夜、課長がここに来るが俺に両手を押さえられて課長にレイプされるのと、普通に課長に抱かれるのと、どっちがいい?」と、床に座る俺に椅子に座った元彼が言い、更に「レイプされるよりは普通がいいだろ… 俺も泣き叫ぶお前は見たくないからな!」と、俺の頭に手を置いた。

 そして陽の沈む頃、元彼に言われ風呂に入って出てきた俺に「これを着ろ!」と、袋から出された物に見入った俺に元彼は「こんなんが課長の好みらしい♪」と、俺の前で黒のガーターベルト付きのスリーインワンと黒いレースのショーツそして、レースの黒いストッキングをニヤニヤして広げて見せた元彼が「ショーツはガーターの紐の上から着けるんだそうだ!」と、俺の胸を軽く触った。

 俺は言われた通り、身体を涼ませると寝室に入り、薄暗い中で溢れそうになる涙を堪え、渡された物を肌に重ねベットに腰を降ろしているとドアが開いて「おぉー!すげーなー! ゴクッ!」と、俺を見た元彼が喉を鳴らした。

 俺の両肩に両手を置いて全身を舐めるように見渡す元彼は何度も喉を鳴らしては俺に様々にポーズをさせ「今度、その格好で俺も… ゴクッ!」と、大きく喉を鳴らした。

 手渡された黒いネグリジェを身に纏い、ベットに腰を降ろすと元彼はソワソワするように寝室を出て行って数分後「いやぁー♪ 課長! ようこそ! ご馳走が向こうで待ってますよおぅー♪」と、言う元彼の歓喜する声が寝室にドア越しに響いて来た。

 ドアが「カチャッ」と、開けられると嫌らしい顔してニヤニヤした男が入って来て「○○ちゃ~ん♪ 可愛がってあげるからね~♪ ウッヒヒヒヒ♪ さぁ♪ 立ち上がって見せておくれぇ~ イッヒヒヒヒヒ♪」と、俺の肩に手をかけた課長。

 立ち上り俯く無言の俺に「可愛いなぁ♪」と言いながら何度も後ろから、前から、真横からと俺の身体を回す男は突然、ドアの方へ行き少し開けると「君ぃぃ! 外してくれないか! これじゃ楽しめんだろ!」と、元彼を部屋から追い出して戻って来た。

 俺が男と部屋の中で二人きりなると突然俺の真ん前で床に跪くと「クンクンクン… あぁ~いい匂いだぁ~♪」と、ショーツの上から俺の陰部の匂いを嗅ぎ頬ずりして見せた。

 すると俺のストッキングを履いた足の爪先辺りに四つん這いになった男が「すぅぅーはぁー」と、深呼吸して「あああぁー♪ いい匂いだぁ~♪」と、何度も鼻で深呼吸を繰返し「○○ちゃん~ 僕の顔を踏んでくれないかぁ~♪」と、目を閉じて爪先の匂いを嗅ぎながら俺に声を濁らせた。

 意味も解らず俺がそおっーっと、床に顔を付ける男の横顔に片足を乗せると「もっと強く~! もっとぉぅ~♪」と、急にナヨナヨした声を俺に聞かせ、俺が「こう、ですか…」と、小声で言うと男は「アッハァァ~ン♪」と、全身をクネクネさせ痙攣するようにヨガリ声を出した。

 その後も、男は俺に顔や腹や尻に背中を踏ませては、男とも女とも付かない妙なヨガリ声を服を着たまま発し男がズボンを悶えながら脱いだ時は、トランクスから凄まじい量の精液が床に滴り落ちていた。

 更に裸になった男は床で俺に「僕ちゃんねぇ~ ママにここを踏まれるとねぇ~ とっても気持ちがいいでちゅぅ~♪」と、赤ちゃんのような声と話し方をすると「ここでちゅ♪ ここでちゅ♪」と、両足を大きく開くと俺に何度も精液でヌルヌルしたペニスを踏ませては、赤ちゃんのように「キャィキャィ♪」と、大喜びした。

 一時間後、俺はベットの上で何故かこの男に膝枕をして寝かしつけるように、男の背中を「ポンポン」と軽く叩いていた。

 そして2時間が経過しようとした頃、男はムクっと状態を起こして俺に「このことは彼には言わないように!」と、突然さっきまでとは違う口調で俺に話しかけて来た。

 俺が男に「俺… 私のことは抱かないのかな…?」と、小声で聞くと男は俺に「馬鹿なこといっちゃ困るよ! 僕は女装子好きなベビープレイマニアだが同性愛者じゃないし! 第一他人の奥さんを抱くほど鬼じゃない! まぁ、その変りと言ってはなんだが月に一度程度でいいんだプレイに付き合ってもらえんかな… その変りと言っては何だが僕が部長になったら旦那さんの昇進は約束するから!」と、何度も俺に頭を下げて頼む大きな赤ちゃんだった。

 そして男は俺に「君の旦那さんは多分、僕のことを同性愛者だと思い込んでる節があるんだが、仕事もそれはそれで上手く行ってるんでね問題ないんだが、あぁそれで前に君にしたセクハラは僕も信用されたいと言うか、同性愛者のフリと言うか… 嫌な思いさせたと思っているのでこれとは別に謝ります」と、俺に深々と頭を下げて男は詫びた。

 俺は男と二人だけの秘密を交わした後、俺に「もし君さえ良ければ… 僕の面倒を見て欲しいんだが… 丁度、部長の秘書の咳が一人空いててね! その僕の面倒と言うか何と言うか…」と、ベットの上でまるでプロポーズするように俺に持ちかける男だった。


 【数ヵ月後…】


 おはようございます部長! 本日の予定は役員会議の出席と近畿地方の支店長たちとの……

 俺は女性と言うスタイルで部長秘書と言う肩書きで、スーツスカートにブラウス姿で元彼が働いていた会社に勤務している。

 元彼はと言うと、九州の小さな営業所へ課長の肩書きで赴任したものの部下もない数人程度の事業所に転勤した後、依願退職し行方知れずに。

 更にあの時、俺のことを身を持って庇い助けてくれた彼(オナベ)は背広姿の似合う男として部長(赤ちゃん)の口利きで営業職として活躍している。

 
 そして今夜も部長の用意してくれた部屋では「ママー 僕ちゃんねぇー ここ♪ ここを踏んで欲しいでちゅぅ♪」と、俺に甘える部長(赤ちゃん)だった。

 ただ、この赤ちゃん、部長の他にも大勢いるらしいのだ… 常務に専務に確か副社長もだったかな~ もしかしたら俺って凄い出世するかも!

 
 完了

新妻Ⅲ

1話





 あれは、俺が派遣切りにあって寮を追い出され財布の銭も底を尽き、行く当てもなくバック一つで街をフラフラしていた。

 寮を追い出されてから二日間は繁華街をブラつき、銭があるうちは夜露を凌いだが、とうとう小銭もなくなった俺は、街頭テレビでホームレスの炊き出しを知り歩き続けた。

 炊き出し場所の公園は失業者達で溢れ、新参者を寄せ付けない雰囲気に包まれ、入り口付近で何度も躊躇(ちゅうちょ)したものの、結局、俺は空腹に耐え切れず炊き出しの行列に並んだ。

 5分10分と経過し少しずつ受け取り場所に近付くものの、アチコチから割り込みが入りボロボロの作業ジャンパーに身を包んだ中年男性たちの罵声が飛び交う。

 ボランテイアのオバサンたちが忙しそうに、罵声を浴びせあう人たちの中に割って入り、その都度ちゃんと並ぶようにと注意すると、一旦は納まるものの次から次から小競り合いが始まる。

 そして、いよいよ俺の番が回り受け渡し場所に立った時「はいよぉ♪ この列はこれで終わりだからねぇ♪ あとの人は隣に並んでぇ~♪」と、俺の後ろに向かって目の前のオバサンが声を張り上げ、俺にオニギリとお茶を手渡そうと腕を伸ばした瞬間!「ドスン!」と、突然俺を突き飛ばして誰かが俺の分を奪って逃げた。

 俺はその場から横に突き飛ばされ地面に両手を着いて、逃げる相手を追おうと見た瞬間、ボロボロの服とも着物ともつかない物を身に纏った初老の男性が走り去るのが見えた。

 そして俺が立ち上がった瞬間「キイィィー! ドカアァーン!」公園から他の場所へ逃げようと道路に飛び出した男は、大型トラックに跳ね飛ばされた。

 公園の中の炊き出しは、そんな男を放置し無情にも何事も無かったかのように、行列への手渡しを続けていた…… 列に並ぶ人たちは一途に受け渡し場所を目視し誰一人として事故の場所に目をやるものはいなかった。

 交通事故を目撃した俺は、余りのショックでさのまま炊き出しの場所を離れ、公園の隅っこまで移動すると植樹の木を囲む縁石に腰を下ろし項垂れてしまった。

 時(とき)は過ぎて太陽が赤々と沈む頃、公園での炊き出しも終わり辺りが薄暗くなり始めた頃、突然横ろから「おいアンタ! 腹減ってんだろ!」と、俺に誰かが声を掛けて来た。

 俺が重い頭を上げ横に立つ人を見上げると「飯食わせてやるからついてこい!」と、俺に語りかけた男は、細い声の割りに頑丈そうな身体つきで立っていた。

 俺は意味も解からず「ただ飯を食わせてやる」と、言う言葉に無意識に立ち上がると、俺と同じくらいの背丈で170ランチ位の男はサングラスを掛けたていた。

 スーツ姿の優男(やさおとこ)風の男は俺に「着いてこい!」と、命令口調で言うと無言で歩き出し、着いて行く俺を確認するわけでもなく、大通りから外れ数分歩いた辺りの古びた商店街へと進むと、肉屋で買い物をし酒屋でビールを買い、衣料品店で何かを買うと荷物を俺に持たせ「着いて来い!」と、俺に命令口調を一言。

 男は俺を従え商店街の真ん中から右の枝道に反れ、急な傾斜道を慣れた感じで歩く… 車が2台擦れ違えるほどの道の左側にはブロック塀、右側には傾斜のついた芝生が生い茂り草の甘い匂いが立ち込めていた。

 坂道を歩くこと数分で頂上へ辿り着くと、平らになった大きな駐車場の向こうに見える20階建てほどの白いマンションへと男の足は向いていた。

 俺は買い物袋を抱え、男の後をついてマンションの中へと入るものの、到底「俺のいる場所ではない」と、素直に思えるほどに豪華な作り高級マンションだった。

 品のいい建物はエレベーターの音さえも品良く俺の耳にその音を伝え、何者かわからない男と二人、エレベーターの中で重い空気が漂っていた。

 途中、怖くなって何度も逃げ出そうと思っては見たものの、空腹の俺は逃げる体力さえもなく「空腹を満たした後で!」と、ひたすら男に着いてきた。

 エレベーターは最上階で止まり、降りて数メートルのところに頑丈そうなドア、男は電子キーを操作すると「カチャッ!」と、ドアは静まり返った辺りに金属音を奏でた。

 部屋に入ると、自動で照明が点灯し30畳はあろうかと言う広々したリビングを、大きな窓が「ズラリ」と並び、俺には夜景がそのまま部屋の中に飛び込んでくるように見えていた。

 買い物袋を持つ俺に男が「来い!」と、一言呟き移動すると、12畳ほどのキッチンの中にある大きな冷蔵庫の前に立ち「ここに入れて整理してみろ」と、男は冷蔵庫の前から少し横にずれてみせた。

 派遣会社の寮に入る前は自炊の経験を持つ俺は、大きな冷蔵庫を開け買って来た食材をいれて見せると男は「ふ~ん」と、俺をチラっと見ると今度は「着いて来い」と、大きな風呂場の横の脱衣場の更に横の洗濯室に入ると「服を脱いで洗濯機に入れろ」と、俺に言い放った。

 その一言に俺は内心大慌てした…「何で服なんか!」と、驚いていると男は「裸になったら風呂に入れ!」と、俺に命令し自らも服を脱ぎだし俺は次々に脱いで行く男を見て「おい! ちょっと待てよ! アンタ女だったのかぁ!」と、俺はブラジャー姿になった相手に後退りして声を震わせた。

 俺が驚いて相手から目を伏せるように脱衣場を出ようとした時、相手は俺に「女じゃねえーよ 心配すんな! それよりお前、服の上から透けて見えるぜ! パンティーラインとブラの紐がよ!」と、スラックスを脱いだ相手はヘソまで来るパンティーを俺に見られながらも「平然」と、俺が大慌てした理由を指摘してきた。

 そして相手は後退りする、俺の前に仁王立ちし「女の裸なんか隠れ女装子のお前にには何の利益にもならんだろ! むしろお前にはこのブラの下の胸と、プルプル震える女の身体が羨ましいってのが本音だろう…」と、次々に俺を見抜く相手だった。

 全てを見透かされていたことで観念した俺は、相手の前でスウェットの上下を脱ぐと、白の上下お揃いのブラジャーとパンティー、そしてブラウンのパンティーストッキング姿になって目を閉じた。

 相手は俺に「風呂に入るぞ!」と、命令口調で言うと、洗濯室から出て「着いて来い!」と、言わんばかりに足音を立て風呂場へ向かった。

 6畳ほどの脱衣場も俺の前で恥ずかしげも無く、ブラジャーを取ると「スルスルッ」と、ベージュのパンティーを脱ぎ「スタスタ」と、風呂場へと入ってしまった。

 目の前で豪快に脱いだ相手に圧倒されるように、俺は自らも裸になったものの、いくら女装子と言え目の前の本物の女が脱いだ生パンティーが気にならないはずはなく、以外に「美人」だった相手のパンティーに「そっと」手を伸ばした瞬間、風呂場のドアが開き「パンツの匂いなんぞ後にしな! 先に風呂と飯が先だろ! その後、好きなだけそのパンツ味見しろ!」と、またまた、見透かされた俺は股間を恥ずかしそうに押さえて「お邪魔しま~す」と、虫の声を出して中に入った。

 相手(おんな)は、俺に構わず、豪快に男のように湯船から「ザブゥーン! サブゥーン!」と、湯をかき回し手頭から「ザバッ! ザハッ!」と、桶の湯をかぶると俺に「何してる! お前もやらんかい!」と、風呂場の中に声を響かせた。

 2畳はあろうかと言う湯船を横に、俺の方を向き大股開いて胸とマンコ丸見えで頭を洗い、身体を洗う相手(おんな)は、男の俺を前に躊躇(ちゅうちょ)することなく洗い終わると「ザブウゥーン!」と、湯を波立たせ豪快に湯船に浸かった。

 暫く目を閉じてのんびりしている相手を気にしながら、慌てながら頭と身体を洗う俺に相手は「そんなんで汚れが落ちるか! ドアホ! ちゃんと洗え!」と、突然の激を飛ばし、全身を「ビクゥッン!」と、させた俺は「この女、頭オカシイんだ! 穏便に穏便に!」と、心で自分に言い聞かせ身体を洗い続けた。

 湯船から勢い良く出た相手は、俺に「風呂に浸かったら100数えろよ! そして出たらちゃんと無駄毛の処理もしろ! いいな!」と、言いつけると「お尻をプリンプリン」させて出て行った。

 俺は相手に言われた通り「1、2、3」と、子供のように100数え、風呂から出ると脇の下やVラインとスネ毛の処理に「セッセ」と、励み風呂を出るとそこには「白の新品のボクサーパンティーと白のタンクトップ」が置かれていた。

 辺りをキョロキョロ「自分のは~」と、俺が見回していると突然ドアが「ドンッ!」開いて「お前のは捨てたからな! それから俺のパンツは洗濯したから匂い嗅ぐのは今度にしときな!」と、相手は大きな声で俺に言い放った。

 用意されたボクサーパンティーとタンクトップを身に着けた俺は、全てを見透かされている気軽さからか、同じく用意されていたデニムのミニスカートに脚を通して風呂場から出るとリビングへと移動した。

 キッチンから換気扇の回る音がして、キッチンへと近付くと「おい! こっちに来い! 飯の支度するぞ!」と、相手は俺を察知したようにキツチンから俺に声かけた。

 中に入るとガスコンロの上に大きなステーキが何枚も並べられ「ジュゥー ジュゥー」と、焼けては油の跳ねる音が俺に伝わり「おい! ボヤッとすんな! 客じゃねえんだからよ! 冷蔵庫にビール、それとフォークとナイフはあっちの棚にあるから並べろ!」と、またまた俺に命令口調の相手だが、忙しく動き回る相手に、俺は「了解~♪」と、敬礼し満面の笑みで指示どうりに動き始めた。

 ブ厚いステーキとホクホクの御飯と、新鮮な野菜サラダは俺の腹も心も内側からポカポカと温め、解雇されてから久々に満たされた気分でいっぱいだった。

 腹の膨れた俺に向かい側に座る彼女は「今夜泊まっていきな!」と、タバコに火を点け俺をチラッと見て「満腹になったかい! フッ♪」と、初めて笑って見せ、俺は彼女に「何でこんなに親切にしてくれるの?」と、思っている疑問を素直に口に出した。

 すると彼女は予めナイフで一口大に切ったステーキを、口に放り込み「お前が女装子だからだよ! ただそれだけだ!」と、俺を見据え「ニコッ」と、口元を少し緩め無言になり「彼女が動く度に揺れる豊満な胸」に否応なく目の行く俺。

 そんな俺の視線を感じてか、白いテーブルの向こうで彼女は俺に「アンタ、女は経験してんだろ? それとも未経験(どうてい)かい?」と、憚ることなく聞いて来た彼女に、缶ビールを開けながら「女性は知らない…」と、素直に答えると彼女は俺を怪しげな目つきで再び見据え「大丈夫だから心配すんなっつぅーの! あっはははは♪」と、俺をからかう彼女の目からは妖気が漂っていた。

 かたことの話しをするだけの彼女は、俺のことは何一つ聞かないばかりか、名前すらも聞こうとせず、また自分の名前すらも口には出さず、俺が不思議に思っていると「疲れたろ! 寝るなら向こうの部屋を使いな」と、手振りして場所を俺に教えると「部屋の中にあるものは何を使ってもいいからね」と、サラダを「バリバリムシャムシヤ」と、耳に心地よい音を出して食べ始めた。

 俺は彼女に礼を言うと早速、教えられた部屋へと移動した…… 

 

 

 
2話






 部屋に入ると8畳ほどの客室だろうか、殆ど未使用状態で壁紙の匂いが漂い息苦しさを覚えた俺は、辺りを見回して外気の取り込みスイッチと換気扇のスイッチを探しまわった。

 縦長の部屋はホテルのような作りでシャワーとトイレを備え、小さめのキッチンも目につくところだろうか… 窓辺に半分かかるようにセミタブルのベッドが横たわり、ベッドの壁側にスイッチが二つ並んでいて、早速いれてみると高速で回るファンは外気をスムースに取り込み、部屋の真上から微風として新しい空気を漂わせた。

『部屋にあるものは何でも自由に使っていいから』と、言う彼女の言葉を思い出した俺は冷蔵庫を開いてみると、冷えた缶ビールにチーズにハムそしてビーフジャーキーと彼女の男勝りな性格を垣間見た気がした。

 そして部屋に入った時、一番先に目に付いたのが木目の縦長の洋服ダンスと何処にでもある2段重ねの洋風の和ダンス…「いったい中に何が?」と、言う疑問は自然に浮かぶところ、俺は彼女の言葉通り躊躇(ちゅうちょ)することなく洋服ダンスを開けてみることにした。

 扉を開くとそこにはハンガーに掛けられた無数のドレス、それも色とりどりのロングからミニタイプまで、小引き出しにはアクセサリーがビッシリと並べられ、女性に必要な物が揃っていた。

 和ダンスにはパンティーなどの下着類の他にストッキングや、インナー類のキャミにスリツプが綺麗に畳まれ並べられていて、使用感は殆どなく見る限りはどれも新品のようだった。

 家着はスカートはロングとミニに分類され、ワンピースもロング丈とミニに分けられて、その中からデニムのミニスカートを取って見ると俺のサイズより少し大きめがだった。

 ストッキングは俺のサイズのLTより少し小さめのLLで、ブラジャーはアンダーこそ大して違わないものの、AAサイズの俺に対してAカップと少し大きいことが直ぐに解かったが、衣料品店で俺のサイズを目測でパンティーとタンクトップを買った辺りはさすが女性だろうか。

 窓辺に半分掛かったベッドの向かい側の椅子に腰をかけて、厚みのある窓のサンに両肘をつけ頬杖をつく…「あの女(ひと)は一体、何者なんだろう… 何で何処の誰とも知らない男を連れて来たんだろう…」と、睡魔に襲われながら彼女の『お前が女装子だからだよ! ただそれだけだ!』と言う彼女の言葉を思い出していた。

 考えても解からぬまま睡魔に襲われ続けた俺は、灯りをしぼると毛布だけを借り床で蹲ってそのまま意識を失った… 最後に考えた「どうせ明日は出て行くんだから」と言う言葉が俺を安心へと導いたことは言うまでもない。

 どれほど時間が経過したのか瞼の外に外から差し込む真っ赤な朝焼けを感じてゆっくりと目を開けると、高台にある最上階のこの部屋は燃えるような赤に包まれていた。

 前日の久々の風呂と満たされた空腹のお蔭で、グッスリ眠れた俺は赤い色に全身を染めるべく立ち上がり、窓辺にたって赤く燃える太陽に彼女との出会いを心から感謝し「そろそろ暇(いとま)しなきゃな」と、部屋を見回したものの自分の荷物の入ったバックが見当たらず、ここに入った時のことを思い出そうとしたが飛んだ記憶は蘇ることはなかった。

 俺は下着姿のまま部屋を出ると足音を忍ばせてリビングへと向かった… バッグが玄関へ続く廊下手前のドアの横にあるのを見つけ「ヒタヒタ」と、裸足の音に「ドキドキ」しながらバッグへ近付くと、慌てる心を抑えバックの横からスウェット上下を拾い出して身に纏うと、そのまま部屋を逃げるように、後ろに聳える高層マンションを振り返ることなく走り続けた。

 部屋の中で見えていた真っ赤な朝焼けは、地べたには届かず住む世界の違いを俺にマザマザと伝えていた。 走ること25分、無意識に辿り着いた場所は昨日の夜、彼女に声かけられた公園だった… 逃げるように走った俺の額からは汗が滲み、ベンチに腰を下ろしバックから手拭を出そうとバックを再び開いた俺の手に「ぅん??」と、言う感触が伝わった。

 感触を確かめながらバックの中を見た俺に「こ… これはぁー!」と、激震が走った…「こ、こんな物がいつの間に!?」と、俺は自らの目を手で擦って再び中を見入ったが中の100万円の束二つは消えることはなかった。

 そして、メモが入っていた…「これだけあれば当分は暮らせるだろ、楽しかったぞ」と、言う彼女からのメッセージは俺に自分の愚かさを気付かせた。

「ありがとう」の一言も言わずに、黙って逃げ出した俺に「恥ずかしい…」と、心の底から思わせた… そして俺はこの金を「返さなきゃ!」と、俺をベンチから奮い立たせるものの「これだけあれば仕事を探せる…」と、思い止まらせ何度もベンチに座ったり立ち上がったりを繰り返した俺は、ようやく俺を照らした朝日に顔を向け「返さなきゃ! 受け取れない!」と、俺は走った! 来た道を只管走った! 返さなきゃ! 彼女のマンションの前に立った俺は彼女のいる部屋を見上げ「よしっ!」と、自分に気合を入れた。

 そして玄関の前に立った俺はあることに気付いた…「はいれない… 入る術(すべ)を知らない…」と、俺をその場に立ち尽くさせた瞬間「ウイィィーン カタカタカタ…」と、勝手に玄関が開き、俺は何故か咄嗟に真横の植え込みに身を伏せ、中の様子を覗ってしまった。

 中から誰も出てくる様子なく、何度か入り口が閉じようとするものの再び開くを繰り返したその時、俺は「ダダダダアァァー!」と、何故か腰を屈め辺りを見回し一気に駆け込んだ! そして音楽ホールのような巨大な広間をエレベーターに向かい突進し胸をドキドキさせてボタンを何度も押した。

 彼女の部屋へ辿り着きチャイムを鳴らそうとした時「ガチャッン!」と、重圧なドアキーの音が響き俺を驚かせた…… 息を飲んでドアを開け中に入ると「朝飯出来てるぞぉー!」と、大声が中から聞こえた… ダイニングにいる彼女の元へそのまま移動し「黙って… 黙って出たこと御詫びします!」と、キッチンに立つ彼女の横顔をチラリと見た俺が深々と頭を下げた。

 そんな俺に彼女は「何で戻って来た?」と、俺と顔を合わせることなく小声で聞き返し、俺はバックから金を取り出し「こんな大金、受け取れません! 受け取るいわれはありません… お返しします! 俺の… いや… 僕の一年分の年収に近い金額なんて…」と、声を震わせた。

 すると彼女はキッチンから離れ、テーブルにサラダの盛り合わせを置くと俺に「お前の一年分なのか?」と、落ち着いた口調で聞きながら席に着くと「朝飯くらい食え」と、俺のカップに紅茶を注ぎ始めた。

 俺は妙に落ち着いている彼女に若干の苛立ちを覚え「アンタさぁ! おかしいんじゅないのか! そりゃー こんな家に住んでいるアンタにしてみりゃー200万なんてハシタ金だろうけど、何処の誰とも知らん男を連れてきて、そりゃー感謝してるけど… それにしたって!」と、落ち着いてテーブルに着く彼女に言い放った。

 彼女は俺を見ることなく「用意できたから… 食えよ!」と、まるで俺の話しを聞く耳もたずと言う態度でティーカツプに口をつけ「お前にその金やるよ、今日から住み込みで家政婦として働け! それならお前の安ぽい自尊心も傷つかんだろ…」と、初めて俺の顔を見て「ニコ」と、微笑んでみせた。

 腹立たしいほどの彼女の言動だったが、彼女の目に悪意は感じられず俺は口をへの字にしながらも彼女の真向かいの席に座り「とにかくこれは返します…」と、二つの札束を彼女の方へ押すと「ここは食卓だぞ! そんなもの置くな!」と、俯き加減の上目遣いで俺を「チラッ」と、見て彼女は威嚇し「また、あの炊き出しに戻るのか? 寝るところはあるのか? お前みたいな女装子なんぞ何処も使わんだろ! お前が精精出来るのは何処かの工場の中で流れ作業に就くくらいだろうが、こんな不景気にそれもムリだろうよ!」と、顔を上げて俺の目を見据えた。

 そんな彼女の言葉に怒り爆発の俺だったが、彼女に何一つ言い返すことの出来ない自分自身がとてつもなく惨めに思えた俺は、遂に「うぅぅぅ…」と、テーブルの前に置いた両手に拳を握り泣き出すと、彼女は「女装子の上に泣き虫かい! フッ…」と、一瞬笑みを浮かべ俺を追い詰めるように「私はさぁー お前みたいな女々しい女装子が大好きなんだよ♪ 可愛いねぇ~ その泣き顔~♪」と、俺をコバカにした態度をとった。

 いつまでも「メソメソ」している俺に業を煮やしたのか突然、席を立った彼女は俺に近づくと「お前、可愛いな今日から住み込みの家政婦だ、家政婦なんだからそんな男の格好はダメだからな!」と、俺の頭に細長い指を絡め撫でまわし俺の涙を別の手で拭き取った。

 結局、行く当ての無い俺は彼女の言う通り我が身をここに置くことにした……

 そしてこの物語はようやく本文へと進むことになる。

 

 

3話






 彼女に家政婦として雇われた俺は、衣食住をただにしてもらい一年間継続した場合に限り、200万円を貰う約束を俺側から申し出て成立したものの、ベテラン女装子の俺だったがさすがに24時間(フルタイム)での女装は辛いものがあった。

 俺の仕事は、朝晩の食事と掃除と洗濯と言った日常生活の賄いがメインでだが、彼女からの条件の一つである家政婦は女であるから、男の姿は捨ててもらうと言うもので俺の荷物である男用の衣類は全て捨てられてしまった。

 以前の勤め先である派遣労働者の時は、寮の自室から工場の仕事と帰宅までは男姿、もちろん下着もだが仕事を終え翌朝までが女装(おんな)としての生活、フルタイムは精精、土日の休日の時だけで、それも外出する時は下着だけ、室内は女装(おんな)と、忙しいながらも男に戻れることもあったが、家政婦として雇われて三日目の俺はそろそろ辛くなって来ていた。

 昼間も彼女の居ない時、何度か男に戻ろうとも考えたものの「約束」と言う文字は俺にとってはとても重く、彼女の目を盗んで「コソコソ」と言うのは俺としては抵抗があって、男に数時間でいいから戻りたいと言う葛藤(かっとう)に苛まれていた。

 フルタイムで女になっていると言うことは、朝目覚めてから日中を過ぎ夕方も就寝時も、そして翌朝目覚めるまでも延々となのだが「股間」が辛い… 俺たちが女になるときはペニスを縦にし、玉袋を下から上に持ち上げペニスの上に半分ほど覆いかぶせるようにしてから、パンティーを着け、そしてその上からパンティーストッキングを履くから、最初はそうでもないが徐々に玉袋への圧迫が生じ同時に激しい「蒸れ」に襲われる。

 誰も居ないときはスカートを捲くり上げ、パンストとパンティーを降ろして蒸れでかいた汗を拭きとり「カリカリカリ」と、痒いところを掻いてと言う具合なんだが、彼女から着けるように言われた「カツラ」と、一日かけて教え込まれた化粧のせいで、俺は年中、女装(おんな)の姿なのだ。

 ゴミ出しも買い物も全て、女装(おんな)として過ごすから、当然暑さでスカートの中はムレムレ状態に、そんな時に限って「サービス品ですから♪ どうぞお持ち下さい♪」と、彼女に教えられた店から俺に手渡される「ティッシュの5箱」考えて買い物をしている俺の両手を塞ぎ、人知れずスカートの上から股間を掻くと言う行動も制限され、痒さに耐えるマンションまでの15分。

 痒くて痒くて、下半身を「モゾモゾ」させて歩き、誰かの視線を感じて後ろを振り返ると、俺の歩き方が後ろの男性を誘って見えたのか、男性は鼻の下を伸ばして俺の腰に見入り「ハッ!」として周囲を見回すと「ニヤニヤ」したスーツ姿のオジサンたち数人が、俺の「ヌーブラ」の入った胸に視線を釘付けにしていた。

 クリーム色の半袖ワンピースの裾が風に靡いて、下から俺の股間を涼ませるものの両手の荷物は重く脇の下に汗が滲み、ブラジャーの下の「ヌーブラ」と肌の間の隙間に汗を感じ、少しずつ剥がれて来るヌーブラを気遣いながら足を止める訳にも行かず「只管」歩き続ける。

 マンションに辿り着く頃には「ヌーブラ」は完全に肌から離れブラジャーの中の異物と化し、股間は蒸れた蒸気で掻き毟りたいほどに痒く、ドアを閉めた瞬間、ワンピースは俺の両手に依って「ヒラヒラ」と、宙を舞い膝まで一気に下ろされたパンティーとパンティーストッキングは汗で「グッショリ」濡れ乾いていた膝に不快な湿気を感じさせた。

 股間(ふくろ)は汗まみれで「ヌルヌル」し、捲り上げた裾の下に見えるパンティーのクロッチには、肛門からの「ウン筋」は真っ直ぐ伸び、まるで本物の女のよな色が滲んでいた。

 両手に荷物を持ち、膝まで下ろした状態で長い室内廊下を歩き、再び荷物を降ろしてトイレへ駆け込むと膝まで下ろした物を脱ぎ捨て、ウォシュレットを冷水に切り替え玉袋を下に押し付け、打ち付ける冷水で玉袋を冷やす至福の一時(ひととき)。

 蒸れたパンティーとパンストは洗濯籠の中に…「一日2度の着替え」も「ホンの数分」だが男に戻れる至福の一時(ひととき)、次はどの「パンティー」履こうかと、中々楽しい下着選び。

 家政婦になって二日目に彼女と一緒に出かけた衣料品店の下着コーナー… 楽しそうに下着を選び、一人買い物籠に入れる子供に、冷静な視線を送る母親のような彼女は一度も「笑み」を浮かべることなく一日を終えたのは記憶に新しい。

 俺の部屋の箪笥の中身は全て処分され、彼女が買ってくれたものと総入れ替えしたが「あの服と下着は誰の物?」と、言う疑問には彼女は答えてくれそうにはなく、俺の心の中に留めておくことした。

 洗濯物は彼女の物と俺の物は別々に籠にため別々に洗う… 彼女は一緒でも構わないと言ったが俺が勝手にやっているだけのことなのだが、洗濯している時も彼女は「ポンポン」と、汚れた下着を恥らうことなく、俺の目の前で籠に平気で入れていく…「一体この人はどういう人なんだろう?」と、疑問だらけだが「互いに何も聞かない」と、言う彼女の条件通り俺は何も聞かない。

 ただ、俺が洗濯室にいるのに時折、彼女は「面倒」だと言わんばかりにスラックスを脱ぐと、俺の横で無表情でパンティーを脱ぎ「ポン」と、籠のナスに放り投げることもあって、そんな時の俺は目のやり場に困り果ててしまうことも。

 美人でグラマーな彼女が一日中履き続け、俺の目の前で脱いだ「脱ぎたて」の使用済みパンティーに目が行かないはずはなく、例え女装子(おんな)の俺でも彼女の「匂いと味」は興味を引くところだが、そんな俺を彼女はどう見ているのか気にならない訳もなく、俺は平静を装い興味なんか無いよと言う態度でモクモクと家事をこなす。

 食事は彼女が選んでくれた比較的簡単な物のレシピを渡され、奮闘するものの彼女からの「失敗しても恐れるな! 失敗し続けても成功に意義がある!」と、体育会系の男のような格言を信じて練習に練習を重ね、数品目は合格ラインに達したような感じがある。

 彼女と暮らしてそろそろ一週間と言う頃、リビングのソファに座っている俺に彼女が「これを読んで勉強しろ!」と、手渡したた一冊の本を見ると、煤けた年代物で表紙には「女性の美しさ」と言う大きな文字… 俺が「これは?」と、聞くと彼女は「読んで本物の女を目指せ! 下着や服だけ着てたらただの変態だ、中身にこそ女があると言うもんだ!」と、自室へと姿を消した。

 彼女から渡された古びた一冊の本の中は、活字と簡単な挿絵の昭和○○年と裏に記された書き方や表現から言っても、男尊女卑の時代の物であることが解かったが「何でこんなものを彼女が?」と、言う新たな疑問が俺の中に生まれた。

 女子は三つ指付いて男子を迎えるべし… 女子は男子より三歩下がって歩むべし… 男子が女子を所望(あい)する時、女子は目を瞑りて身を委ねるべし… 何百もある古めかしい項目は俺を爆笑させると同時に、今の時代には無い男の女に対する願望が秘められた一冊の本のように思えた。

 俺が本に見入ること1時間ほどした頃だった…「おい! マッサージ頼むわ!」と、彼女の声に顔を向けると弾力のある彼女の太ももが俺の目の前を横切った。

 薄青のトレーニングパンツから出た二本の太ももは「プルプル」と、女を感じさせるような揺れと適度な弾力を俺に印象付け、見上げれば「キュッ」と、括れたウエストの線上に歩く都度(たび)に揺れ零れそうな豊満な胸が俺の視線を奪った。

 男なら誰でも覗いてみたいランニングの下だろうが、俺は初めて彼女と会った日から毎晩のように風呂を共にしている所為か、彼女を「嫌らしい男の目」で、見ることは殆どない。

 彼女と交代するようにソファーから降りて立っている俺の目の前で彼女は、無表情でソファーにうつ伏せになるとクッションに顔を横に埋め両手をクッションの下にクロスさせた。

 うつ伏せになった彼女の豊満な胸は、彼女の身体から真横に溢れるように流れた… ソファーの上で丁度いい場所を探すように微動する彼女の全身は「出来立てのゼリー」のように「プルプル」と、震動し「男ならこのまま彼女を…」と言う気持ちになるほど彼女は美しかった。

 俺の手は彼女の足首を捕らえ、彼女に教えられるままに、指を柔らかな彼女の肌に食い込ませ「気持ちいい…」と、ばかりに時折聞こえる彼女の「ヨガリ声」にも似た「唸り声」に「ドキドキ」と俺の胸は高鳴り、手が彼女の「フクラハギ」そして「太もも」へと到着する頃、俺は俺の中から大量に溢れる恥ずかしい液体がパンティーを濡らしていることに気付いた。

 俺の両手の指は彼女の柔らかい肉肌に埋まるように溶け込み、彼女の肉肌の中で指を漂わせ彼女の「ヨガリ声」にも似た「唸り声」に導かれるように彷徨った。

 彼女の柔肌の中を漂う俺の両方の指は、彼女の「あぁ…」と言う声に安堵し「ぅあっ!」と言う彼女の声に俺の胸の中は「ドキッ!」と高鳴り、彼女の無意識な「あん…」と言う声に、俺は男にそして女にと交互に意識変化を何度も起こしていた。

 俺の指は彼女に導かれるように彼女のトレパンの中に進入し、彼女は無意識だろうか柔らかい下半身を徐々に開き始め、俺の指が陰部の縁に食い込むたびに「ああぅ」と、全身を微動させ、狭い場所で否応無くクロッチ越しに触れる俺の手に「ああああぅ…」と、上半身を仰け反らせては深い吐息を繰り返した。

 うつ伏せの彼女のトレパンは、マッサージする俺の両手首で上に捲れ上がり、彼女を覆う白い無地のパンティーは丸見えになりクロッチが「濡れて」いるのが俺の男心と女心を最大限に押し上げた。

 ヒップの肉肌を両手で押し広げ、親指で彼女の肛門の縁に少しずつ指を食い込ませ、徐々に力を入れると彼女は「ぅぅん!」と、尻を左右に微動させ「クイッ!」と、親指の先に力を加えると「あひっ」と、彼女は「プルプル」と、下半身を振るわせた。

 彼女のパンティーは次第に「グショグショ」に変化を遂げ、トレパンの裾から入る部屋の灯りに、上から下へ割れる筋を俺の目に伝え俺はいつしか「触りたい… 彼女に触れて見たい…」と言う気持ちを俺に増大させた。

 彼女に触れて見たいと思った瞬間から俺の両方の指は小刻みに震えていた…… 俺がそのことに気付いた瞬間「ぅあっ! ぅあっ!」と、震える指に反応しながら後ろにいる俺に「触りたいなら… ぅあっ! 触りたいなら… ああああぅ… 触りなさい! アンタも所詮は男… あん… 触りたいんでしょう… ぅあっ!」と、俺にヨガリ声を出しながら声と身体を震わせ話しかけてきた。

 俺はそんな彼女に「触れたい! 触りたい! 舐めたい! 匂いを嗅ぎたい!」と、言う心の叫びを「ぐぐっ!」と、堪えて無言で彼女のマッサージを続けると「あひっ」と、彼女は仰け反って髪を振り乱し「ああああぅ…!」と、クッションを右手が鷲掴みにした… 俺の両手の親指は彼女のパンティーのクロッチ部分の「スレスレ」を上下に優しく摩っていた。

 彼女の愛液はパンティーから滲みでるほどに中で溢れ、マッサージを続ける俺の両指に彼女の温もりが絡みつく… ヌルヌルと部屋の灯りを照り返す俺の指に絡んだ彼女の愛液… 彼女のパンティーは洗濯したてのように白い色を変色させていた。

 そして彼女はクッションに顔を埋め、耳を澄ましていなければ聞こえないような小さな声で「いぃ、いぃ、いくっ、いぅくぅ…」と、全身を硬直させ両足を「ピンッ!」と、伸ばしたかと思うと全身を小刻みに震わせ「ピタリ」と、動かなくなってしまった。

 彼女のパンティーから滲んだ愛液は、トレパンの前側に滴り落ち溶け落ちたゼリーのように部屋の灯りを照り返していた。

 俺はクッションに顔を埋めたまま動かなくなった彼女の頭に、そっと口付けをしてその場を去った………



 


4話






 彼女の家に住み込み家政婦として働くようになって二週間が過ぎようとしていた… 相変わらず俺は彼女の名前も仕事すら何も知らされずに居たが、ただ彼女の俺に対する接し方が「あの日」以来、変わった気がしている。

『いぃ、いぃ、いくっ、いぅくぅ…』と、クッションの中に聞こえた彼女の女の肉声は俺の耳に今も記憶に新しく、硬直して両足を「ピンッ」と、伸ばした彼女の光景が俺の脳の大半を占めているように思える。

 生身の女性の「イク」瞬間は彼女から溢れた愛液の量とは真逆に、とても静かに、そして可愛らしく傍に居た俺すらも、心の中の彼女に対する「男の嫌らしさ」を瞬時に打ち消されてしまっていたのを記憶している。

 指先に残る彼女の愛液の感触は、俺を彼女の留守中の自慰へと導き女装(おんな)としての俺に淫らな体位をさせ、恥ずかしいヨガリ声を出させては「俺」と「彼女」を重ね合わせる。

 ワンピースの襟元のボタンを全て外し、スリップとブラジャーの肩紐を引き降ろし、腰まで捲くり上げられたワンピースの裾から手をいれ、ストッキング越しに肌に触れるか触れないかで太ももに手を滑らる。

 くすぐったさと平行して心地よい感覚が生まれ、やがて心地よい感覚はくすぐったさを飲み込んで触れられる快感に変わった時、俺に「あぁ…」と、微かに女の声を奏でさせ、目を閉じて這わした手の中指を肌の上に円を描きながら無心になって滑らせれば「ああああぅ…」と、無意識に全身を仰け反らせる。

 ストッキングに密着したパンティーの前側に湿り気を感じながらも、スカートの中をストッキング越しに指は静かに滑り、襟元の胸の中では「乳首」に絡めた指を回しながら指の腹で乳首を回すと次第に感触は「コリコリ」と、快感に勃起したことを俺の脳に伝える。

 僅かな胸の肉を手の平で優しく柔らかに滑らせながら、無意識に乳首に当たる指の感覚に「ビクウゥッン!」と、全身をビクつかせ、衝撃で思いも依らない箇所に下半身の指が当たり俺に「あひっ」と、身体をくねらせる。

 ストッキングに覆われたパンティーの前側は、ホンの少しだけ硬くなり生暖かい液体がパンティーの生地に滲む… 両胸の乳首は「ピンッ」と、立ち頬に熱を帯びる頃、両手は一気に下半身に攻め入る… 仰向けの下半身から一気にパンティーとストッキングを膝まで降ろし両足を開いて正常位へ… 開かれた両足の茂みの下に隠れる体液で濡れたペニスの先を右手の平で回し、左手の平で誰かに触れられていることを想像しながら太ももを滑らせる。

 少しだけ大きくなったペニスから溢れる愛液は、手の平に「ヌルヌル」と、滑りながら陰毛に絡み付き全体に「ヌルヌル」した感覚をもたらし、手の平をペニスの先端に集中させると、突然「あひっ」と、驚いたように俺を仰け反らせる。

 徐々に硬くなり始めたペニスから溢れた愛液は次第に粘度を増し、手の平に張り付き指と指の間に接着剤のように絡み付く…… 乳首を転がす指は中指に親指も加わり、先端のみならず乳首を乳輪ごと摘まみ軽く搾るように肌から先っぽへと移動させると、閉じた瞼の中に七色が鮮やかな色彩を放ち「ああああぅ…」と、俺に一際大きな鳴き声を放たさる。

「あひっ」「あん…」「あっ、あっ」「ぅあっ!」「ぅぅん!」と、数え切れないほどの喘ぎ声と同時に身悶えを繰り返し「硬くなったペニス」を上下に「シュッシユッ」と扱き「乳首を左右交互に」搾っては先っぽへ移動させると頭の中は真っ白になり、自分の身体に何をしているのか解からない幻覚に襲われ、自分の身体と「彼女」の身体が入れ替わる。

 女装子(おんな)のオナニーは敏感なペニスと、鈍いながらも広がるような快感に満ちた乳首を使い、更に男と女の感覚を同時にフルに使った究極のオナニーいえるかも知れない。

 時には「レイプ」される「シーン」を脳裏で構築し荒々しい両手が服を引き裂き、激しくパンティーを剥ぎ取り、時には優しい彼に入念にタッチされる… 一つの身体の中に男と女を宿すのが女装子(おんな)であろうか。

 普通の女装マニアなら、自慰(セックス)の後は男に戻り、そそくさと女装から男装へと早変わるするが、女装子(おんな)は女であるが故に終わった後は、男か女に抱かれた余韻に浸り時間を過ごす… そしてまた女装子(おんな)になるべく着替えをする。

 時に自慰(セックス)での男は、俺を正常位から攻め最後は俺の顔めがけて熱い精液を放つこともある… 女装子(おんな)には目を閉じていても確かに荒々しい男の吐息が聞こえ、荒々しく俺の肌を飢えた獣のように貪る舌の感触すらも… 獣は俺に散々恥ずかしい格好をさせては歓喜の遠吠えを上げる… 獣の放った熱い精液は俺の顔に当たり閉じられた瞼に体温を伝えると、鼻と唇に生臭い精液が流れ落ちる。

 自慰(レイプ)を終えた俺は、目を閉じ辱めに打ちひしがれ獣が立ち去るのを唇を震わせジッと待つ… 眉毛に絡みついた獣の精液は瞼へと流れ落ち、息するたびに精液の刺激臭は鼻から入り咽させ、上下の唇の間に溜まった精液は俺が微動する度に左右に揺れ動く。

 夢から覚めた女装子(おんな)は、身体を静止させタオルを取ると顔に掛かった獣の精液を拭い取り、無言で後片付けをするとシャワーで獣に汚された身体を洗い流し、獣に触れられた衣類は洗濯機ほ放り込まれる。

 2時間にも及ぶ女装子(おんな)の自慰(セックス)はこうして幕を下ろし、日常の家事へと戻るものの、一つ気がかりなことがある… それは彼女のところに時折掛かってくる電話だった。

 彼女の電話でも対応は女ではなく言葉使いから会話中の仕草も、正に「男」を思わせ俺に「オナベ」を想像させる…… 仕事に出かけるのは毎朝決まって9時、帰宅は決まっていないが夜の8時か9時、更に休みも不定期で土日であったり平日であったりとマチマチで、仕事には決まってパンツスーツで出かける。

 家に居る時の彼女はスカートは履かず、ショーパンかトレパンにランニングシャツと言う男とも女とも付かない「ラフ」なスタイルだ。

 化粧は薄化粧で鼻に付かない程度の香水を使い、ハンドバックを持ち立った姿はエリートOLか女実業家と言った感じだろうか、とにかくカッコいい。

 毎朝、決まった時間に起きては台所で朝食の用意をする俺に「あれ以来おはよう♪」と、感じよく声掛けてはベランダから外に出て、朝日の方向に立つこと30分、そんな彼女が洗顔して歯を磨きと普通の人と変わらない朝の時間帯を過ごし「食事の用意できました♪」と、リビングのソファーにいる彼女に声掛けた時だった。

 何か考え事していた風な彼女が突然俺の方を向いて「あっ♪ ○○♪」と、俺の知らない女の名前を口に出し「ハッ!」としたように、俺と目を合わせることなく彼女は慌てるようにダイニングへ向かった。

 そしてその日、出掛けに俺に初めて名前を尋ねた彼女の眼差しは真剣だった………


 

 

5話






 冷蔵庫の中に見慣れない薬のような物を見つけた…「何だろう… これ…?」10センチほど小さな箱を手に取って見るものの、医学用語ばかりで何の薬か解からないまま冷蔵庫の扉を閉めた。

 朝食の準備で見つけた詳細のわからない薬をそのままに彼女が起きてくるのを待つ… いつものようにキッチンにいる俺に「おはよう♪」と、声掛けてベランダに向かう彼女を真っ赤な朝焼けが包み込む。

 朝焼けに染まるリビングでソファーに座り新聞に目を通し捲る音と、テレビの天気予報の音が重なり俺の頭に幼少期の実家の一こまが思い出された。

 新聞に目を通し1枚ずつ捲る親父は無言で、見ていないテレビの天気予報の音だけを聞き、そこへ母親が御茶を持って来る… テーブルの定位置に置かれた御茶を見ることなくもそっと伸ばした親父の手は湯飲み茶碗を迷うことなく掴む。

 親父は仕事のことは何も語らず、ただ朝出かけ夜になると戻るを繰り返していたし、母親の料理を口に出して褒めることはなかったが、酒コップを持ちながら小さな笑みを浮かべていた… そんな親父を見て母親もまた何も語らず小さな笑みを浮かべていた。

 妻とは何か、夫とは何か子供ながらに解かるような気がしていた俺の子供時代…… それと似ている目の前の光景… この光景に不足している物といえば彼女の全てを理解出来る「妻」の存在だろうか。

 形こそ違いはあるが事実、彼女は俺を養い、俺は彼女に家政婦と言う位置づけながらも尽くしている… しかも俺は彼女を怖いと思いながらも好きになっているし、時には「愛」をも感じることがある。

 朝食はいつも二人で摂るというのが彼女と交わした約束、今朝も昨日と何も変わらない二人の朝食は静かに進みそして終わりを迎える。

 いつも通りの時間が過ぎ、彼女は化粧と着替えのために席を立ち、俺は後片付けのためキッチンの前で慣れた手つきで洗い物をしている。

 後片付けもそろそろ終わりに近付いた頃、彼女はパンツスーツ姿でキッチンの前に立つ俺に「ちょっといいかしら」と、真横から話しかけてきて、振り向いた俺に「これ、今日から飲んで見て♪」と、さっき俺が冷蔵庫で見つけた薬を見せた。

 そんな彼女に俺が「それ何…?」と、不安げな表情をすると、彼女は俺に「女性ホルモン剤よ…」と、落ち着いた表情を見せ、更に「少しずつ女に生まれ変われる薬だから…」と、俺の目を見て使い方を教えると「ネットで調べてごらん」と、言い残し彼女はそのまま仕事へと出かけた。

 女に生まれ変われる薬と渡された物を、彼女が買ってくれたパソコンでネット検索してみると、その詳細がアチコチに閲覧することが出来た… 個人差はあるものの胸が出て体毛が抜け落ち男の身体は徐々に女性化する反面、人によっては副作用で頭痛や吐き気に悩まされることもあるらしい。

 長く飲み続けると睾丸とペニスの萎縮が始まり「精子の消滅」もあり得ると言う記述の他に「体験談」がズラリと並び俺の目を釘付けにした。

 睾丸とペニスの萎縮に依って今まで蒸れて痒かったのが解消された上、以前よりスッキリとパンティーを着けられるなどの記述の他、精子を失って後悔した記述が山のように並んでいた。

 その中でも一番、俺の目に付いたりは「豊胸」の項目だった… ただでさえ子供の頃から敏感な乳首を持っていた俺は「少しでいいから胸が欲しい」と言う願望もあったことで、記事に食い入るように読み耽った。

 性転換も視野に入れて来た俺の人生で、もしかしたら「キッカケ」になるかもと言う淡い光が見えたような気がしていた…… 閲覧するほどに期待と不安が平行したが、これほど自分の「性」を考えることは今まで無かったことに気付いた俺だった。

 ソファーに座りAカップになった自分を想像し「プルプル」揺れる全身を想像し「ドンドン」今の現実から離れ喜びに浸って行った… インターネットは俺に様々な情報を教えてくれた。

 レーザー治療で口ヒゲも除去出来、筋肉の目立つ箇所への「シリコンの注入」で女性特有の「丸み」を帯びる施術のことや、豊胸手術のことに性転換では「オーガズム」を得られる記述まで見つけることが出来た。

 彼女から渡された1箱の「女性ホルモン剤」は、俺に限りない夢を与えてくれ、俺はその夢に胸躍らせた… 子供時代から敏感な「俺の乳首は」肌着が擦れただけで、全身に快感が走り歩く両足の動きを止めるほどだった。

 乳首をメインにした触手オナニーを続けた所為で、乳首は乳輪とほぼ一体化し若干ながら乳輪に広がりが出来るほど成長していた。

 触手でのオナニーの時は殆どペニスは勃起しない… 勃起せず縮んだままで愛液を溢れさせるだけだから、何時間でもオナニーを継続でる身体に進化した。

 触手オナニーを覚えてからの俺は、ペニスを扱いて大きくしての射精オナニーは精精、月に一度か二度で毎日続けた乳首メインの触手オナニーで、ペニス以外の殆どの全身が感度を上げ敏感に反応するようになってしまった。

 パンティーストッキングに脚を通している僅かな刺激でさえも、俺から愛液を滴らせてはパンティーを濡らすことは日常的だ… そんな俺が「女の身体」を手に入れたら… だが喜びも束の間だった。

 俺は同性愛者ではないし「ゲイ」と、言う感覚もないから、仮に本物の女になれたとして「いったい誰が俺を抱いてくれるんだ?」と言う基本的な疑問の答えが見出せない。

 本物の女になれたとしても「俺にはあ相手がいない!」と言う難問にぶつかってしまった… 抱いてくれるなら誰でもいいと言う訳ではないし、まして男なんかに、そりゃ想像の世界では誰かに抱かれるものの、実際に身体を男に舐めまわされるなんて! 想像しただけで背筋が凍りつきそうだった。

 俺の女装子(おんな)での自慰(セックス)には相手は必ず登場するが「男」と言う認識は殆どゼロで、あくまでも「誰か」であり、その誰かが男であることはありえない。

 男なんか絶対に嫌だ! と、思い悩んでいた時「フッ」と、身に着けた花柄ワンピースの裾から見える「ブラウンのパンティーストッキングを履いた自分の脚」を見た俺にヒラメキが……「女… 女だ!」相手は必ずしも男である必要はないんだと言う「ヒラメキ」が、俺を安心感へと導いた。

 男にも同性愛はある… それなら女にだって同性愛はある…「レズビアン」これが俺の「ヒラメキ」から得た答えだった… 女同士の柔らかく溶けそうな肉肌が互いに絡み合い、限りなく互いが互いを求め合う。

 何とも短絡的な答えだったが、今はこれしか答えが見つからないから、これをベースに彼女に渡された薬を一錠飲んでみた… 36粒ある薬の一錠を飲んだ俺に何も変化はないのは当然だろうか。

 そして薬を飲み続け一ヶ月が経過しようとしたが、自分では何も変化を感じることが出来なかったし、一緒に風呂に入っている彼女からも特別「俺の変化」について語られることも無かった、ある日のこと「これにして見ようか♪」と、渡された薬を飲み始めて一週間後に変化は起きた。

 朝、目覚めると妙に身体がだるく熱っぽく、ベッドから起き上がった俺の重心は前のめりに…「風邪かな…」と、汗でベトついたネグリジェの襟元を摘まんで前後に仰いで風を送った瞬間!「ムニュゥ~」と、コンニャクみたいな感触に驚き「恐る恐る」俯くと、ノーブラの胸に薄っすらと揺れる物が二つ…「出たあぁぁぁー!! 出た! 出た! 出たあぁぁぁーーー!」俺はベッドから飛び降り「ブルンブルン」と、胸を揺らして等身大の鏡の前でネグリジェを少し肌蹴た瞬間! 大粒の涙を流しその場に崩れ泣いてしまった。

 そして、俺の騒ぎに驚いて俺の部屋に走ってきた彼女は、泣き崩れる俺の後ろから「ギュッ!」と、俺を抱きしめ「スウゥーッ」と、俺の胸に両手を入れ無言で上下左右へと優しく揉み始めると、俺の胸は全体に心地よさが広がり全身の力が抜け「グッタリ」と後ろの彼女に凭れかかってしまった。

 ネグリジェが捲りあがって見えた俺の両足からは、処理した後の毛根が全て抜け落ち、後ろから鏡に映った俺の胸を彼女が見て「えぇ!」と、絶句した… 彼女の異変に気付き鏡を見ると、俺の乳首は普通の女と変わらないほど大きくなり、乳輪もそれに伴って大きくなっていた。

 再び俺の胸を彼女が揉み始めると俺は「グッタリ」し、彼女の指が乳首に絡んだ瞬間! 俺は………


 

 
6話






 元々、痩せてた所為もあってか大きくなったと思った乳房、じっくり見てみるとそうでもなかったと言うのが俺の実感だった。

 それにしても確かに胸は膨らんだことは間違いないが、一向にペニスも睾丸も「萎縮」は始まらず、焦っては見たものの「気長」に行くしかないなぁ~ と、結構冷静な俺だったが、彼女に乳首を抓まれた瞬間、まさか射精しちまうなんて思いもよらなかったなぁ。

 鏡に飛んだ黄色みがかったゼリー状の精液は、鏡に貼り付いて流れ落ちることなく、後ろにいた彼女の前「生まれて始めての恥辱」と言うものを感じたが、その恥辱すらも妙な快感だったのは覚えている。

 そして彼女から貰った薬を服用し既に十日が経過した頃、休日で家に居た彼女が夕飯の献立を考えている俺に「明日、私の留守中に知り合いが尋ねてくるから、アナタはその人に付いていって頂戴」と、レシピ本を前から取り上げ俺の前に屈んだ。

 突然の彼女から言い付けに俺が「?」と言う表情をして見せると、彼女は俺に「豊胸の手術、受けさせてあげるから明日から検査入院も含めて一週間、着替え用意して頂戴ね」と、淡々とした口調で俺の顔を見た。

 そんな俺が「えっ? えっ?」と、動揺してみせると、彼女は俺の両膝に手を乗せて「費用とかのことは心配しないでいいから! ○○は黙ってその人に付いて行って帰ってくればいいからね♪」と、俺の目を見て軽く笑みを浮かべた。

 突然だった… 俺は心の中で「そんな気軽なものなの? 身体に穴を開けることって…」と、気軽に話す彼女に反感を持ったものの「夢にまで見た大きな胸」になれるんだ! と、複雑な想いで彼女に頷いて返事をした。

 彼女に頷いて返事した時の俺の目は恐らく輝いていたと思う… 彼女は俺の目を見た瞬間とつぜん「そう♪ いい娘(こ)ねぇ~♪」と、俺をその場で抱きしめてくれた。

 彼女に「いい娘(こ)」と、言われた俺も悪い気はしなかった… と言うのは「ギュッ!」と、俺を抱きしめる彼女との距離が縮まった気もしていたからだった。

 翌朝、出かける彼女を見送り10時に迎えに来るという男を待っていると電話が掛かってきて「下で待っていますから」と、だけ言うと太い声の男からの電話は切れた。

 一週間分の荷物と彼女から渡された数万円の入った財布を持ってエレベーターに乗る… エレベーターの金色の鏡に映った紺のスーツスカートの俺は無意識に胸に目をやる…「戻る頃はここにちゃんとした膨らみが…」と、俄かに涙を滲ませる。

 マンションの外へ出ると「黒塗りのリムジン」が止まっていて、片側スリードアの最後部のドアを開けて立っている「黒いサングラス」のオールバックにスーツ姿の男が見えた。

 この時の俺の心の中では「暴力団」と言う言葉で埋め尽くしていが、彼女に頼まれた「善意の人」と言う位置づけをすることで自分を納得させることに成功した。

 走る車の中には運転手が居たが顔は見えず、真ん中の席にはドアを開けてくれたサングラスの男が無言で乗っていて、重たい空気が漂いハンドバックをスカートの上に置いて両手を揃える俺は緊張で揃えた両脚が震えていた。

 車は都心をゆっくり走り右へ左と繰り返すと、30分ほどして「○○美容整形外科」と言う10階建ほどの白いビルへ到着し、車は外来用ではなく地下の職員専用駐車場に吸い込まれた。

 何処にでもある地下駐車場の独特の雰囲気が嫌いで、早く明るいところへ移動したいと言う俺を裏切り、車は職員出入口と書かれたドアの前で30分も停車したままだった。

 重たい空気の中、密閉間のある地下駐車場は薄いオレンジ色の蛍光灯もマバラで、出入する来る車もなく我慢出来なくなった俺が、ドアを開けて外に出ようとした時「まだです! 暫しお待ちを!」と、真ん中のサングラスの男が太い声で俺を制止した。

 仕方なくスモークの入った窓を少し開けて「職員専用入り口」と言う誘導灯を見ること数分、突然ドアが「ガコォーン」と、音を響かせて開くと、中からピンク色したワンピースを着たナースが一人出て来て、車に向かって御辞儀すると「結構です! 参りましょう!」と、真ん中の男が外に出て俺の側のドアを開けた。

 俺は男に連れられナースの下へ行くと「一週間後、お迎えに上がります」と、男は俺に一礼するとナースを見て「コクッ」と、頷きその場から離れ車へ向かい、俺はナースから「こちらへ」と、呼びかけられ中へと移動した。

 ナースは、サングラスの男同様に無言でエレベーターへ引率し「当医院ではプライバシー、特に男性患者さんのプライバシーを重く受け止めておりますから無言の対応、お許し下さい」と、エレベーターの中で俺に頭を軽く下げた。

 そして、俺が通されたのは特別室と呼ばれる8階の個室、20畳ほどの広さのリビングと10畳ほどの寝室を備えた1LDKで、応接セットを備えベランダまで設けられていた。

 ナースは専属で俺の面倒を見てくれるといい、キッチンの冷蔵庫の中には既にビッシリと飲食料品が詰められ、風呂場も掃除も行き届いていて清潔感が溢れていた。

 部屋の内部を説明してくれるナースに「一体… 一体、あの男の人や、そ! それに… 私! いえ、僕をここによこしてくれた女性は一体、何者なんですか?」と、ナースの前に立って真剣に尋ねると、ナースは「申し訳ありません… 私達ナースには解かりかねますので…」と、顔を俺から背けた。

 ナースは何か知っていると感じた俺だったが、やむなく挫折…… 久々に化粧を落としてリビングで「スッピン」で過ごす俺の髪の毛は、もう肩まで伸びていて退院したら少し切ろうかなと鏡に見入る。

 ナースに引率され向かった診察室では問診が行われ、男性医師は見慣れているのか「女装子」の俺にも普通の接し方で、胸の診察でも膨らんだ胸を診て特別驚く様子もなく筋肉の付き方を両手で触診を続けた。

 上半身裸になった俺の乳首は「ピン」と、勃起しそれを他人に見られることに、恥ずかしさから頬が熱くなるのを感じ無言で俯き目を閉じた。

 レントゲンを撮り、検査のための注射を打ち診察台の上で、胸にマーカーで「こんな感じでね」と、担当医の持つマーカーが肌を滑るたびに「ヨガリ声」を出しそうになって、それを止めるのに必死に両手で診察台の端を「ギュゥー!」と握り締めた。

 パンティーストッキングの下に着けたパンティーが俺の愛液で濡れていることに気付きながらも「声を出さないように」と、唇を噛み締めて耐えた診察も終わり、病室へ戻る途中ナースが俺に「感じやすい身体なんですね~♪ いいなぁ~♪」と、言った一言に「あは♪ あはははは♪」と、張り詰めた緊張が一気にほぐれた俺だった。

 ナースには俺が感じていることも「濡れている」ことも全てがバレていたらしい…「替えた下着はこっちに置いて下さいね♪」と、病室で恥ずかしさで頬を熱くする俺に、話しかけたナースだった。

 俺は濡れてグショグショになったパンティーと滲んで濡れたパンティーストッキングを、洗濯籠に入れるとタオルで陰部を拭き、別のパンティーに履き替えた。

 入院初日にマーカーで濡れた俺だった……

 
  


7話





 胸の筋肉を削ぎ取り、そこへ詰め物(バック)を入れる説明と、詰め物の内容量を決めようとの担当医に「Bカップくらいでお願いします!」と、予め考えていた通り返事を返した俺に「もっと大きいのもありますよ♪」と笑顔の担当医が「手術は1時間ほどで終わりますからね♪」と、診察台の俺を安心させた。

 不自然な大きさにしたくないと言う俺の意思は、担当医にちゃんと伝わったようだったが、本当は性転換のことも聞きたいのを堪えてナースと一緒に部屋へ戻ったが、筋肉を削ぐと言う話を聞いて俺の股間は縮み上がっていた。

 部屋に設けられた風呂で身体を洗い「鏡に映る自分の胸」を想像し暫し「ウットリ」するものの足を組んで、うっかり玉を挟んで「痛てえぇー!!」と、悲鳴を上げた俺は、視線を胸から股間に移し「ブラァ~ン」としたペニスと温まった伸びた玉袋を見て「はあぁぁ~」と、大きな溜息を漏らした。

 スネ毛の抜け落ちた「ツルツル」の両脚と、少しだけ膨らんだ胸に似合わない口の周りのヒゲ… 右手でアゴを触れば「ジャリジャリ」と、手に感触と音を伝え、自分が男手あると否応なく認めさせられる。

 湯船に肩まで浸かれば、独り風呂の所為か知らずの内に、顔を両手で「ジャブジャブ」男臭さが滲み「ぷっはあぁー!」と、息を吐き出して「ハッ」と我に返って自己嫌悪に陥る。

 目を閉じて「ジッ」としていれば、胸が気になって、気付けば両腕をクロスさせ人差し指で両乳首を撫でて「ああぁぁ…」と、恥ずかしい声を風呂場に響かせ自分の声に独り唇を噛み締めた。

 そして手術当日、手術台の上、麻酔で意識が無くなり耳元で囁くナースの声に起こされると「終わりましたよ♪」と、担当医の笑顔に嬉し泣きして目頭を腫らしたが、俺は手術室の中に誰かの匂いを感じていた。

 寝台に移され病室へと向かう途中で注意事項に耳貸しながら、胸に感じる重みに「ツイツイ」涙を頬に伝える俺だったが、麻酔が切れ痛み止めの注射をされそのまま翌日の朝を迎えたものの、途中何度か点滴をされていたことには気付かなかった。

 手術を終え4日目の土曜日、傷口も閉じ担当医とナースの目の前で初めて上半身裸で診察を受けた… その間も消毒と術後経過の診察があったが、俺は目を閉じて胸を見ようとはせず、この日を待っていたように目を開いて、鏡に映った我が身の変化に感動していた。

 脇の下の傷口の両方の消毒だけで終わったこの日、俺はベッドから降りて大きな鏡の前で、何度も向き角度を変えては無言で独り喜びを噛み締めていた… 触っても良いと言う担当医の言葉を思い出し、強張る手を震わせ下から上に持ち上げるように、そっと… そっと… そして乳首に指を触れた瞬間「ビクウゥゥゥゥーン!!」と、全身に衝撃が走った俺は、その場に崩れてしまった。

 まるで脳天を拳銃で打ち抜かれたような衝撃(かいかん)は、俺の全身から全ての力を奪い立っていることさえも禁じたようだった。

 余りの衝撃(かいかん)に、女座りして尻を床に着けた俺のパンティーは「生暖かい精液」で「ヌルヌル」と内部を濡らしていた。

 俺はとんでもない物を得てしまったと、その場で独り両手で顔を覆って笑い泣きしてしまった… そして退院の日のこと、荷物を纏めていると慌てた様子でナースが彼女からだと言って俺の部屋に届けて来た。

 封筒を開けると彼女から「口元のヒゲの永久脱毛(レーザー)を頼んでおいた」からあと一週間、入院していろと言うものだった… 願ったり叶ったりの彼女の計らいに俺は胸の奥に高鳴るものを感じていた。

 ただ、俺には不思議だった… 誰にも話していないのに何で彼女にヒゲのこと解かったんだろ… ヒゲのことなんか誰にも相談してないのに… ヒゲの永久脱毛は俺には過酷だった… 施術中の「チクウゥー!」と言う針で点されたうな痛みとと「今日はココとココ」と言う具合なのだが、終わった箇所は次々に「ヒリヒリ」感が巻き起こり、口の周りは火傷状態になってしまった。

 只管耐える日々を10日ほど過ごし、ようやく終わった頃にはまるで「泥棒ヒゲ」のように醜い顔になってしまった… そしていよいよ退院と言う時のこと、荷物の整理を始めているとナースが来て今度は口頭で「全身にシリコンを使って丸みを持たせますから♪」と、彼女の伝言を俺に伝え、結局俺は更に一週間の入院生活を余儀なくされた。

 全てが完了するまで結局、俺は一ヶ月以上も入院していたことになり、ようやく退院の前日になったが永久脱毛した箇所は綺麗になり豊胸手術の傷はなくなり、風呂の中では前後左右に揺れて俺に「お前は女」でよと教えてくれるようになった。

 嫌で仕方なかった太ももの左右の筋肉のヘコミも、シリコンのお蔭で丸みを帯び全身で数十箇所の施術は俺を「ガラリ」と、生まれ変わらせた。

 豊胸終了後は前屈みに重心が奪われ、気にしてないと猫背のようになっている自分に何度も嫌気をさし、口周りの火傷は「本当に治るんだろうか」と不安に駆られていたあの頃。

 今では歩く度に全身が「プリンプリン」と、揺れBカップの胸もブラの中にしっかり納まって「ズッシリ」と、肩に紐が食い込んでいる。

 あとは… あとは… 何度心の中で祈っても彼女からの手紙も伝言も来ることは無かったが、性転換だけは日本では出来ないことくらい俺も知っていたし、性同一性障害の認定を受けるのでも一年や二年掛かることも知ってたから、無理だとは思っていたけどな。

 そして退院当日、俺は担当医師とナースに見送られ再び地下駐車場から、例のサングラスの男に連れられ一ヶ月半ぶりの我が家に帰宅した。

 本当は彼女に抱きついて自分を真っ先に見て欲しかったが、彼女の姿は家にはなく静まり帰った家の中に時計の音だけがコダマしていた。

 彼女が帰るまでに、掃除に洗濯にとハリキっては見たものの、綺麗に保たれた室内と洗濯物もなく、何もすることなく買い物にでもと思って冷蔵庫を開ければ、きちんと整頓された食材でギッシリと「まるで家政婦なんか無用だ」とばかりの彼女の家だった。

 広い部屋の中を意味も無く歩き回る… ただ歩き回る…「プリンプリン」と歩く度に揺れる胸、お尻、太もも… 自分の身体とは思えない柔らかくて丸みを帯びた全身… 鏡の前で踊って見る…「プルプルプル」と、弾む肉肌、テレビで見た可愛子ぶりっこの真似をして見る… 誰か別人を見ている錯覚に陥る… 右手の中指でスカートの上から軽くなぞってみるとヘコミの無くなった下半身に独り感動する。

 鏡の前に立ち自分に見入る…「彼女に… 彼女に食べて欲しい…」自分の膨らんだ胸を見て自然に出た独り言…「彼女にあげたい… 上半身の処女…」目頭を熱くして俯いてとまう自分。

 自分が家を出た日から逆算して今夜の献立を考える… 彼女が食べている物が不思議と頭に浮かんでメモをする… 冷蔵庫の中を見て彼女の考えている今夜の夕飯を想像すると、何故か手に取るように頭の中に浮かんだ。

 コトコトと鍋の中で小さな音を立てるロールキャベツ、火加減を微妙に調節しながらダイニングの椅子に座ってフロアーの木目を目で追いながら火を止める間合いをはかる。

 けっして美味しいとは言ってはくれないし、褒めてもらったことはないけど彼女から伝わる「何か」で、今夜は「ロールキャベツにしろ!」と、冷蔵庫の中で彼女の声が聞こえた。

 ロールキャベツの時は一緒に添える、俺の18番(おはこ)の「クラッシュトマト」のサラダは俺が自炊してた時に、近所の食堂のオバサンに習った物だ。

 御飯は固めにサラサラさせ、お酒の後に食べるお茶漬けの準備として、冷蔵庫から出した生うにをガーゼとキッチンペーパーで水切りして、そこへ荒塩を振り掛け水分を飛ばし何度か落ち着かせてはスプーンでかき混ぜ、更にキッチンペーパーに包んで、お捻りにして冷蔵庫で落ち着かせれば、ウニの塩漬けが出来上がる。

 番茶をフライパンで煎ってから濃い目に湯飲みに入れて「フタ」をして冷蔵庫で冷やす… この時プラスチックのボトルは匂いが付くので避ける。

 彼女が唯一「美味しいー♪」と言って笑顔を見せてくれた、俺の故郷の「ウニ茶漬け」の準備も終わり、彼女が帰宅する前に風呂に入って身支度を整える。

 風呂から出て「ソワソワ」しながら時計を見る… 無地で白の膝上10センチ程の家着のハウスドレスに着替え玄関を何度も見ること何十回になつた時も彼女は帰宅した。

 彼女はいつも俺に開けさせず自分で開けて来るから、玄関の音を聞いた俺は走った… 何故か解からないが「彼女に抱きつきたい」そんな激しい気持ちに襲われ「彼女にギュッと抱きしめられたい!」と、同時に俺の心は高鳴った。

 だが、ドアを開けて入って来た彼女は「お帰りなさい♪」と、言う彼女との再会を喜ぶ俺の言葉とは真逆に「………」と、無言で俺を「チラッ」と見ただけで俺の横をすり抜け、リビングへとスリッパの音を廊下に響かせた。

 俺はその場に立ち尽くし「とてつもなく惨めな気持ち」に泣き出しそうになっていた… 天井の白い蛍光灯の光が廊下の反射して俺に「寒々しさ」を伝えていた。

 高鳴っていた俺の胸の奥は静まり、喜びに溢れていた心は一気に冷え切った… 彼女は普段と変わらぬ態度だで、手を洗ってくると、俺が用意してワインには目もくれず冷蔵庫から自分で出した缶ビールを開ける「ゴクゴク」と、一気に飲み干し俺の給仕なんか必要ないとばかりに「黙々」と、食事をし始めた。

 彼女が両手を開いて俺を抱きしめて喜んでくれると言う、俺のイメージは一瞬にして吹き飛び、胸の奥から噴出しそうな程の「惨めな気持ち」は、俺に大粒の涙を床に「ポタポタ」と零れ落とさせた。

 俺の顔を見てもくれない彼女に「もう… もおぅ… もおぅ、知らなぁぁーい!」と、両手に拳を握った俺は「バタバタ」と、足音を立て自室へと口元押さえて彼女の前から姿を消した。

 床に座りベッドに凭れ「うぅぅぅぅ… うぅぅぅぅ…」と、押さえ切れない涙に声を上げて泣いた…… 泣いている俺の部屋のドアが開いて廊下の灯りが差し込んだのを瞼の外に感じると、突然後ろから「風呂は一緒にって約束したろ!」と、彼女の声が俺の脳裏を劈き(つんざき)、それを聞いた俺は顔を覆う両手を離し「ウワアァァーン!」と、大きな声で無きベッドに顔を埋めてしまった。

 彼女はそんな俺を「………」無言で後ろから「ギュゥゥー!」と、抱きしめてくれた。

 そしてその夜俺と彼女は………

 



8話






 食事をしてお酒もちょっぴり飲んで、病院での楽しかった話しや辛かったことを彼女は笑顔を浮かべ俺の目を見て聞いてくれた。

 いつもは差し向かいの彼女も、この時だけは俺の隣に座り楽しそうに話す俺の肩に腕を回し引き寄せた… 泣きすぎて目を腫らし浮腫んだ顔を見られるのが恥ずかしくて時折、俯く俺の頭を彼女は撫でてくれた。

 そして食事の後、俺は彼女に「お風呂… いこ…」と、小声で隣の彼女に囁くと、彼女はそっと無言で俺の手を引いた… ホームドレスを脱ぐ俺に見入る彼女の視線を感じながら、頬を恥ずかしさで熱くさせる俺はスリップの肩紐に手を掛けようとした時、彼女は黙って俺の後ろから俺の手の上に手を重ねた。

 白いスリップのレースの中の俺の胸は彼女に見て欲しいと「小刻みに揺れ」俺から肩紐を外す彼女の手の「振るえ」は、俺に喜びを改めて感じさせ「スルスルスルー」と下へ滑り落ちたスリップをそのままに、彼女は俺の向きを自らへ向けると俺の両肩に手を乗せ、俺は彼女にされるがままに床に腰を下ろし仰向けに、そして目を閉じると彼女の両手は俺の胸を優しく優しく…… 彼女の唇から乳首に体温を感じた時、閉じられた俺の瞼から涙が流れた。

 彼女を乳房に感じた時の俺は「快感」ではなく「癒し」を乳房から全身の隅々に感じていた…… 彼女の唇は壊れそうものを扱うように小さな震えを俺の乳首から乳輪にそして乳房全体に伝え、俺から「あぁぁぁ…」と、切ない溜息を漏らさせた。

 彼女の両手は優しく胸(おれ)を揉みながら唇は乳首を挟み中から「ネットリ」とした舌が上下に滑ると「ぅぅん!」と、俺の首を左右に揺らせパンティーを「グッショリ」と、濡らさせた。

 愛撫され身悶を繰り返し小鳥のように鳴き声を奏でる俺の下半身へ、彼女の手が伸びた瞬間「ここは… このままでね……」と、彼女の声が聞こえたような気がした時、俺はその場で重圧過ぎる全身への幸福感(エクスタシー)から失神してしまった。

 気付くと俺はリビングのソファーの上に、大きなタオルで胸と下半身を隠した状態で真横になっていて、彼女はソファーに背を凭れてオンザロックを飲んでいた。

 おぼろげに思い出される彼女の『ここは… このままでね…』と言うあの言葉は幻聴だったのか、それとも現実だったのか俺には解からないが、確かに彼女の熱い手が俺自身を優しく包み込んだ気がしていた。

 彼女のグラスを回す「コロン♪ カロン♪」と言う音が俺の耳に心地よさを覚えさせ、俺の両脚に当たる彼女の髪の毛に彼女を感じながら、俺は「愛している」と、素直に心の中で彼女に伝えていた。

 次々に俺の夢をかなえてくれる彼女は神様のような人だけど、俺は所詮1年契約の家政婦… 雇い主を好きになっても実るはずはないことくらい解かっているけど、心の中では素直に「愛してる」と彼女に伝えたいと心から思った。

「彼女に抱かれて見たい… 一度でいいから女として彼女に抱かれて見たい… 彼女の腕の中で眠りたい…」俺の彼女に対する女としての想いは、次から次に心の中で沸いては大きくなって行くのを感じながら「ぅん…」今、目が覚めたと言う感じで辺りを見回した。

 辺りを見回す俺を起こすと「さぁ、おいで~♪」と、彼女は俺の隣に深く腰掛けると、俺の自らの胸へと引き寄せ両手で抱きしめると「さっきは凄かったんだからねぇ~♪ 私のお腹、精液塗れになっちゃったんだからねぇ~ あっははは♪」と、彼女は俺の頭に自らの頬を乗せて可愛らしく微笑んだ。

 大切なものを扱うように俺を抱き寄せる彼女は、俺の耳元に囁いた…「男の身体には未練は無い…?」と、頭を撫でられ「ウットリ」する俺の耳に辛うじて届いたものの、余りの心地よさに口が聞けないほどになっていた。

 そんな彼女は俺の答えを待たず、俺を抱き起こすと俺の部屋へと連れベッドにゆっくりと俺を横にして「もう寝なさい…」と、薄暗い部屋の中で俺に声を掛けた… そんな彼女の手を握った俺は咄嗟に「抱いてぇ! 抱いて欲しいのぉ! お願い! 抱いて… 下さい…… 愛してる… 愛してるのおぅー!」と、本心を打ち明けてしまった。

「駄目よ! これ以上は! 寝なさい!」と、俺の手を振り解こうする彼女の手に手を絡め直す俺は無意識に彼女をベッドに引き寄せようとしていた… さんな俺に彼女は「まったくもおぅー ドンドン女の子になっちゃうねぇー♪」と、引き寄せる俺の方に「スゥー」と近付くと「チュッ♪」と、オデコに「キス」をすると俺の鼻の先を「チョンッ」と、指を当てると「お休みなさい…」と、俺の手をベッドに下ろして俺を一人にして出て行った。

 眠れぬ夜は長く、寝返りをうつ度に何度も彼女に『愛してる… 愛してるのおぅー!』と、告白した自分の涙声を思い出し胸の奥に詰まる物を感じては息苦しさに身を丸くする。

 残酷な暗闇は俺に「初恋」にも似た切なさを何度も何度も繰り返させ、苦しさに寝返り打てばBカップの胸は向いた方向に一斉に流れ、スリップの生地にスレる乳首は俺に「女の辛さ」を与え続けた。

 長い辛い夜は只管続いたものの、いつしか俺は夢の中へと吸い込まれて行った…… そして睡眠不足の俺に容赦なく目覚まし時計のアラームが突き刺さり「フラフラ」と起きあがればスリップの中の胸は左右に揺れ引力に従って「プルルルン」と、下に流れて治まりを見せた。

 黒いスリップに窓から入った光が反射してその眩しさに瞼を閉じ「身体をフラつかせ」フラついた方向に胸が流れて弾みがついて窓辺に凭れた。

 女の身体は弱った俺から自身のコントロールさえも奪ってしまう… 嬉しさではなく「遣る瀬無さ」に唇を噛む… 動く度に「プルプル」と、まるで「蒟蒻(こんにゃく)」のように振るえ揺れる身体に「今更」のように違和感を覚えた。

 ハウスドレスを身に纏い鏡台の前で髪を解かし、睡眠不足で浮腫んだ顔を見て「こんな顔、彼女に見せられない…」と、目を背けるものの「家事(しごと)」しなきゃと、立ち上がり部屋を出る。

 静まり返ったリビングに寒々しさを感じながらも、カーテンを開ける壁のスイッチを押せば「グォォーン ザッザッザァー」と、大きな窓を覆う厚めのカーテンが開き、部屋の隅々に眩しいほどの陽の光が届いた。

 いつもの朝が始まったのに、俺だけが「取り残されている」感覚に襲われながらもキッチンに入り、いつもと同じことを淡々と続ける… いつものように彼女が起きてきて「おはよう♪ あらあら… 私が出かけたら少し眠りなさいね」と、俺を気遣う彼女の顔もまた浮腫んでいることを俺は気付いた。

 俺がバカなこと言ったばかりに気に病んだに違いなく、俺は心の中で彼女に「ごめんなさい」と、手を合わせる想いだった… いつものように淡々と食事を済ませ彼女は、化粧をしてスーツに着替えバックを片手に「じゃぁ♪ 行ってくるわね♪ ちゃんと眠らなきゃ駄目だからね♪」と、玄関ドアを開いて出ようとした瞬間、彼女は引き返して「チュッ♪」と、俺の頬にキスして出て行った。

 ここへ来て初めてだった、彼女からの出掛けのキス… 彼女は彼女なりに俺の彼女に対する想いを受け止めてくれていると思った瞬間「ポタポタ」と、俺は玄関の床を涙で濡らした。

 彼女からの「キス」で安心感を得た俺は、彼女に言われた通り数時間リビングのソファーで眠り目覚めると、時計は午後4時を指し驚いて飛び起きた俺は慌てて鏡台の前に座り、薄化粧をしてブラッシングし身だしなみすると、ハウスドレスと黒いスリップを脱ぎ、ブラジャーとさの上に白いスリップを着け、白の無地ワンピースを身に纏った…「スルスルスルーッ」と、ライトブラウンのパンティーストッキングに脚を通し、買い物へと向かうべく玄関へ急ぐと「プルルルルル♪ プルルルルル♪」と、電話のベルに引き返して受話器を取ると彼女からだった。

 初めて誘われた彼女からの外食の招待の電話に「あっはははははー♪ きゃっははははは♪」俺はリビングの真ん中で、両手を広げクルクル回って少女マンガのように喜んだ…… ブラッシングした髪が振り乱れるほどに喜んだ。

 ワンピースを脱いで、彼女に買ってもらった黒系のスーツスカートに着替えたものの、滅多に履かないタイトスカートが俺の動きをセーブし、長めの後ろスリットだけが唯一の移動範囲だった。

 白系のヒールを玄関でスーツに合わせて見ては「うふふふふ~♪」と、独りで笑みを浮かべ彼女との「デート」に胸を躍らせ脚に着けて見る…「うふふふふ~♪」止めても止まらない微笑。

 待ち合わせは夜の8時、このマンションと入院していた病院の中間当たりにあるレストランは、雑誌にも何度も掲載されたことのある有名店…「タクシーでいらっしゃい♪」と、言った彼女だったが、進まぬ時計と睨めっこに退屈し少しだけ歩くことにした。

 家を出た時間は夜の7時、普通にタクシーを呼べば30分と掛からない距離だったが「歩いて見たい…」と、言う思いと「待ちきれない」と、言う思いから俺は薄暗い夜道を目的地に向かって歩いた。

 思った通りマンションの平らな床とは違い、外の道は段差と傾斜で、ヒールはあれほど練習した俺に膝を「カックン! カックン!」と、曲げさせ、まるでテレビゲームの中の骸骨のような歩きをさせた。

 少しずつ練習を思い出しながら、歩くと数分で外歩きをマスターし何とか形だけは良くなったものの、実際には相当の負担が脚に掛かっていた。

 ハンドバックを持ってリズミカルに歩くと、ヒールの音が「コツコツ」と、響いては車道を通る車の音に掻き消され、通り過ぎる人達の中に紛れる「女」の自分がたまらなく嬉しくて歩きながら微笑した。

 彼女が買ってくれた腕時計の針が7時20分を過ぎた辺り「そろそろタクシー拾おうかなぁ~♪」と、歩道から車道を見たものの、あれほど勢いのよかった車の流れは途絶え仕方なく「もう少し歩こうかな♪」と、思った瞬間、突然「ドスン!」と、お腹に鈍くて重たい衝撃を感じ、俺はそのまま気を失ってしまった。

 着ている服を無理やり剥ぎ取られるような痛みで目を覚ました俺が、慌てて重たい目を開くと、「何でこんなとこにいるの!?」と、思う間もなく「あっひゃひゃひゃー♪」と、言う狂喜な男の笑い声が俺の耳に入ると同時に、着ていたチョッキのボタンが「ブチブチブチッ!」と、飛ばされた。

 俺は自分の置かれた立場を理解出来ずに「えっ! えっ!」を繰り返していると「ブチブチブチブチブチー!!」と、ブラウスのボタンが弾け飛び「あーっひゃひゃひゃひゃー♪」と、男の狂喜と同時に俺のブラウスは左右に引き裂かれ、その時初めて俺は自分が「レイプ」されかかっていることに気付いた。

 両手で俺の上にいるサングラスにマスクを着けた男を撃退しようと、動かした両手は後ろ手に縛られていることに気付いた俺は、咄嗟に「イヤアァァーーー!!」と、喉が切れるほどに悲鳴を上げ、顔を左右に激しく振ったものの、狂喜な男は俺の悲鳴を物ともせずもスリップとブラの肩紐に両手が掛を掛けた瞬間、俺は再び「イヤアァァーー!! ヤメテ! ヤメテ! ヤメテエェェー!」と、必死に叫んものの、男の両手はスリップとブラジャーを一気にズリ降ろした。

 男の目の前で胸を晒された俺はパニックになるのを必死に堪え、男に「アタシ女じゃないの! アタシはゲイなの! だから、だから許して!」と、咄嗟に言い放つと男の動きは「ピタッ!」と、止まりそこへ俺が「スカート! スカートの中を見て! 男だって解かるからぁー!!」と、動かなくなった男に落ち着きながらも、肩で「はぁはぁはぁ」と、荒い吐息を立て言い放つと、男は黙って後ろのホックを外しファスナーを降ろすと、俺からスカートを脱がし「うおおおー!」と、パンティーストッキングの下の「モッコリ」に顔を近づけ「マジか!!」と、俺の腰に両手を掛けるとパンティーストッキングとパンティーを「スルスルスル」と、引き降ろした。

 男はサングラスを外して、出現した俺の股間に見入ると「クンクンクン」と、俺自身の匂いを嗅ぎ「本物だあぁー!」と、一瞬俺から離れ立ち膝をし、じっくりと俺を見下ろすと「こうなりゃ! ゲイでも何でもいい! 上だけは女だからなあぁー!」と、声を荒げ再び俺の上に覆いかぶさり、胸に片手を置いて乳首に指を絡めた瞬間、俺は全身をビクつかせ「ぅあっ!」と、首を捻って顔を横にし「うんっ…」と、唸り声を上げた瞬間「ジユウゥッ! ピチャピチャピチャ!」と、男の腹目掛けて射精をしてしまった。

 男は腹部に違和感を感じたように立ち膝して、自分の腹部を見ると「なんじゃぁ! こりやあぁー!」と、付着して滴る精液に驚き「くそおうー!」と、今度は逆の胸に手を置いた瞬間「ジユウゥッ! ピチャピチャピチャ!」と、再び俺は男の腹部に2発目を勢いよく発射すると、男は再び膝立ちし「こっ! こなくそおぅー!」と、自分の腹部に掛かった二箇所の精液を見て「こうなりゃー! こうしてやるうぅー!」と、男は俺の顔の後ろに移動して、俺の顔を覆うように上から両手で俺の両胸に掴みかかった! そして次の瞬間俺は「いぅくぅーーー!!」と、叫んだ瞬間「ドピュウゥゥーーーン!! ピチャピチャピチャ!」と、俺の3発目は異常なほどの量を俺の上にいる男の頭と額に飛んだ。

 男は無言になり動きが「ピタッ」と、止まるとゆっくりと俺から両手を離すと「ちきしよおうぅぅーーー!!」と、大声で叫びながら俺を置いて建物を出て行ってしまった。

 俺は男が出て行った後、慌てて後手に縛られた手首を後ろから両脚を通して前に持ってくると、必死で縄を解き胸元の乱れを震える手で直すと、携帯電話で彼女に「怖いよぉ! 怖いよおぅ! 怖いよおぅーーーー! 助けてぇ! 助けてぇ!」と、何度も号泣して叫んでいた。

 薄暗い中でパンテイーとパンティーストッキングを直し、ボタンの飛んだブラウスとチョッキを片手で押さえ「フラフラ」と、明るいほうへと出るとそこは建物同士が並んだ隙間通路の奥の小さな倉庫だった。

 フラフラしながら表通りに出ると、そこへ彼女を乗せた「いつかのリムジン」が、急ブレーキをかけて止まり俺は中から出てきた彼女と、例のサングラスの男に抱きかかえられ車に乗った。

 そして彼女の顔を見た瞬間「怖かったよおぅーー! うわあぁぁーん!」と、大粒の涙を流し彼女の胸の中に飛び込んだ。

 俺はこの日、何時間も全身の振るえが止まらなかった………


 


9話






 俺は彼女に連れられ街から車で4時間、松林に囲まれた丘の上に立つ和風旅館に来ていた… レイプされ掛かった俺の心を癒すべく彼女の計らいだった。

 途中、高速道路のパーキングに立ち寄ると、駐車場では異様な目で俺と彼女、そしてサングラスの男を見る他の人達が目に付く… 黒塗りのリムジンは辺りに威圧感を与え、ワンピース姿の俺はパンツスーツ姿の彼女に手を引かれ建物の中へと足を運んだ。

 元気の無い俺に彼女が「おそば食べようか♪」と、入り口から少し歩くと混雑していた店内は俺達を見て「サァー」と、四方八方に道を開け、まるで暴力団でも見るような視線を俺達に放っていた。

 テーブルの前の席に俺と彼女が並んで座り向かい合う形で、サングラスの男とサングラスの運転手の4人が座り、俺の隣に座る彼女を前に緊張しているのか二人の男は無言でテーブルに両手を置き、俯いて静かにしていた。

 背丈180センチ以上あるだろうサングラスの男は色白のオールバック、小太りながらも175センチはあるだろうスポーツ刈りの運転手は、何処から見ても暴力団を想像させるイデタチだが、注文した天ぷらそばが来た時の「ニコォー♪」とした嬉しそうな笑顔が印象的だった。

 二人の男達の食べっぷりを「微笑」して見る彼女の目は、まるで我が子を見る母親のように優しく、俺と彼女が一つを半分も食べていないのに、既に食べ終わった二人に彼女が「ふふっ♪」と、口元を緩めると「もおぅ♪ 好きなだけ食べなさーい♪」と、言うと二人の男達は顔を見合わせて「お替りぃー!」と、カウンターに駆け込んだ。

 俺と彼女が一杯のソバを食べ終わる頃には、二人は4杯目の天ぷらそばを食べ始め、それを見ながら彼女が俺に「お手洗い行ってこよう…」と、耳打ちした。

 彼女の後を着いて行くと、男女の区別表記の前で俺は固まった… すると彼女は「サッ」と、俺の手を握りしめ「女表記の方」へと、俺を導き、中へ入ると「○○はこっちね♪ 私はこっち♪」と、俯いて立ち尽くす俺の両手を握った。

 トイレには俺と彼女の二人だけ…「スルスルッ」と、彼女の脱衣音が聞こえ「ジャァー!」と、水を流す音が壁伝いにワンピースの裾を捲くり上げ、パンストとパンティーを脱ぎながら便座に座る俺の耳に聞こえた。

 俺はワンピースの裾の中に手を入れペニスを下に向け、押さえながら緊張して水を流し「チョロチョロチョロ」と、先っぽから跳ね返らないように用を足した。

 隣から「カラカラカラー!」と、トイレツトペーパーの回る音がした時、俺は惨めな気持ちに落ちて行った… 彼女は用を足した後、当然のようにペーパーで「アソコ」を拭くのに、俺は先っぽを「チョンチョン」と、指で抓んで振ると「俺と彼女は違う…」と、誰かに諭されたような気がした。

 パンティーの中で「モッコリ」して蒸れて痒くて堪らなかった「ペニスと玉袋」を、除菌ペーパーで何度も拭いて、太ももの付け根まできれいに拭きあげるて「はあぁぁ~」と、心地よさに溜息を出す「女装子」の悲しさ。

 早く性転換したい… お金はないけど性転換して彼女と自然にトイレが出来るようになりたい… パンティーの中で「モッコリ」した部分を「スッキリ」させたいと言う願望は一気にレットゾーンに達した気がした。

 トイレから出た俺がドアの前で待つ彼女の目を見た瞬間「早く女の子になりたい…」と、小声で誰も居ない室内、俺は彼女に抱きついて彼女の胸に顔を埋めた… 彼女は俺の悲しみと苦しみを「解かっているから… うん… 解かってるから…」と、俺に悲しい程に痛々しい声で囁くと俺の頭を優しく撫でてくれた。

 松林に囲まれた旅館の前には広大な海が広がり、海から漂う風は手を繋いで並ぶ俺と彼女の髪を「サラサラ」と、後ろへと靡かせる。

 二人の男達が旅館で手続きをしている間、旅館から二人で庭園を抜け松林の中の砂の道を海へと5分ほど歩くと、両側に松林の端っこを見ながら少し先に白波の打ち寄せる波打ち際を臨む。

 ワンピースの裾が「パタパタ」と、時折、風に流されては「スッ」と、元に戻るを繰り返した時、彼女は右側から俺の左肩に腕を伸ばし、自らの方へと引き寄せると「風に流れる二人の髪」は互いを愛しむように絡みつき、彼女はそっと俺に口付けをしてくれた。

 彼女に手を引かれ白波の打ち寄せる波打ち際へと真っ直ぐに歩く俺に、彼女が立ち止まって「私ね、昔… 随分と子供の頃なんだけどね、好きな人が居たんだ… その子とは幼稚園も小学校も途中まで一緒でね… 二人は毎日朝から晩まで一緒に居たんだ… ずっと一緒にいようねって約束したのに私は父の仕事の都合で別の街へ引っ越した… そこで私と彼は離れ離れになって、私は何度も引越しに次ぐ引越しでさー」と、話しながら再び歩き出した彼女に手を引かれる俺。

 俺は彼女が初めて話す彼女の生い立ちに、耳を澄ましたが波打ち際に近付くにつれ彼女の声が途切れ途切れに伝わり、聞き返そうと彼女の顔を見ると彼女の瞳から一粒の涙が頬を伝うのが見え、俺は何も聞き返すことが出来ないまま、その場に両脚を両手で抱くように腰を下ろした。

 砂に座る俺の右横で無言で立ち尽くし、海を見詰める彼女が俺の横に座り突然「ねぇ、性って何だろうねぇ…」と、俺をチラッと見て再び海を見詰め「愛って何だろう…」と、俺に疑問を言い放つと「戻ろう♪」と、立ち上がって俺の肩に手を置いた。

 旅館に戻ると横の駐車場の隅に黒のリムジンが光沢を放ち、和風造りの庭園に心地よく見える門構えに癒しを覚え見入る二人…… ドンドン俺と打ち解ける彼女は俺と顔を見合わせ「こんなとこに二人で住みたいねぇー♪」と、俺の両手に手を添え子供のようにハシャイで見せた。

 軽い駆け足で手を繋いで玄関に入ると「おいでなさいませー♪」と、和服姿の綺麗な女将(おかみ)が正座して俺と彼女を出迎えた… 俺が一瞬、彼女から手を離そうとした瞬間、彼女は「ギュッ」と、俺の手を握り締め目の前で両手を付く女将(おかみ)に「私の大事な人だから」と、俺を見せるように自らの位置を横にずらすと、女将が「本日から一週間の貸切、いつもながらの御利用、ありがとうございます♪」と、満面の笑みを浮かべた。

 一泊、3万円はするであろう高級旅館を一週間も貸しきったと聞いた俺は絶句し固まってしまった… 彼女は俺と手を繋いだまま中に上がると和服の女将の後ろを、懐かしそうに辺りをみながら着いて行った。

 庭園を見回せる磨きあげられた縁側を進むと、やがて石灯篭と水の流れる池のある「離れ」へと案内された… 周囲に縁側のついた時代劇に出てくるような、障子で覆われた武家屋敷の「茶室」を思わせる「離れ」は、静まりかえり周囲を囲む松林と庭園から小鳥の鳴き声が耳に心地よかった。

 時代を感じさせる黒い柱が何本も使われ、高い天井には太くて大きな梁が上下左右に組み合わされ、迫力のある天井を綺麗な大畳と純白の障子が四方を取り囲む室内に心奪われる俺だった。

 離れから渡り廊下を通ると時代の流れを感じさせる「露天の総ヒノキ風呂」が出迎え「チョロチョロ」と掛け流しの湯が湯船に流れ落ち、天井から吊るされた行灯(あんどん)が俺の心を和ませた。

 お食事は本館の炉辺でと言う、女将は彼女とはとても親しそうに話し、大きな旅館の中を初めて来た俺に案内してくれ、途中何人かの「女中さん」と言うのだろうか、出会う度に彼女と親しげに語らっては通り過ぎて行った。

 一緒に来た男性二人は、別に部屋を用意され「離れ」を守るように庭園を挟んで両側に一部屋ずつ与えられたようだった… 男達の正体も彼女の仕事すらも知らぬ俺は、この大きな旅館の中で一週間、傷ついた心を癒すこととなった。

 そしていくつかある離れの中の一室に、二つ並べられて敷かれた布団を見て頬を熱くする俺がそこに居た………


 

 
10話





 振り返れば派遣切りへのボランティアの炊き出し公園から、全ては始まったんだよなぁ… あの場に現れた男の身形の「彼女」に俺が「女装子」だって見抜かれて声かけられて、彼女のマンションへ行き、成り行きで彼女の家の家政婦として雇われた。

 しかも男の身形じゃなく、家政婦だから女装するように言われ、言葉少ない彼女に「冷たさ」を感じたことは何度もあったものの、少しずつ彼女も俺に対する接し方が柔らかく変化し、気付けば化粧の仕方まで教わった俺は女装子から本当の女に進化すべく、彼女の費用負担で豊胸手術に全身整形に顔の永久脱毛と一部を残して女へと進んだ。

 一年契約の家政婦のくせに彼女に「恋心」を抱き、その恋心は俺の知らずのうちに「愛」に変化し「一人の女」として彼女を愛し、彼女に「抱かれたい」と、心の底から思うようになっていたなんて。

 彼女の仕事も知らず、未だに俺は彼女の名前さえも知らされていない… マンションへの郵便物はほとんど無く、郵便箱の鍵すら俺は渡されていないが、彼女のことを詮索しないと言う「約束」も彼女と暮らす俺に何度も「葛藤」を繰り返させていたが、目の前の並べられた布団を見た瞬間「名前なんかいらない… 彼女に抱いて貰えるなら…」と、報われることのない愛に耐える「女」が、一途の「望み」が叶う瞬間を俺に演じさせていた。

 襖(ふすま)を閉め、広間(いま)を通り過ぎ、庭園が見れる縁側に腰を下ろす… 体育座りして自分の足の爪先を何気なく見る… パンティーストッキングを履いている俺に「女」であることを認識させるものの、股間で内モモに挟まれる玉の痛みが「お前は男なんだよ」と、冷たく語りかけ寂しい気持ちに襲われる。

 陽の光で温もった縁側の板から、ワンピースのスカート部分の中に温度が篭り、パンティーストッキングに覆われた白いパンティーの中、玉袋が蒸れて行くのを感じる… 俺と彼女の違い過ぎる使用済みパンティーの汚れている部分の記憶が頭を掠めると、両手に握り拳を作り膝の上にオデコを置いて唇を噛み締める。

 頭を上げて目の前の庭園を見れば、紋白蝶のつがいが二匹、風に流されながら「ヒラヒラ」と舞う… オスとメスの自然な性別… 彼女は「メス」そして俺は…… 滲んだ涙が頬を伝い膝を覆うワンピースの生地を一つ、また一つと濡らした涙が模様をつけていく。

 左の方から縁側を歩く足音がして慌てて涙をハンカチで拭くものの、溢れた涙は止まらず傍に来た彼女が「どうしたぁ! また泣いてるのか!」と、俺の後ろに両足を開いて座ると、俺を抱きかかえ「あぁ、蝶(あれ)を見てたのかー」と、仲良く宙に舞う二匹の蝶を見た。

 彼女は俺の頭の上にアゴを乗せ「私達みたいだな♪ 仲良しだな♪」と、俺を更に「グイッ」と、引き寄せ、彼女は俺の両手の上に優しく両手を重ねた。

 そして「ここには私とアナタだけ… 誰もいないから安心して心の整理しなさい♪」と、彼女は俺の耳元で囁きながら俺の右耳タブを軽く噛んでから「今、アナタの性転換手術の書類作っているからね… その替わりも一年どころか5年以上は、家政婦として働いてもらうからね♪」と、俺の息を一瞬止めさせた。

 俺は自分の耳を疑った! 夢にまで見た女の身体になれる! 性転換出来る! 俺は大きく息を吸い込むと「うぅぅぅぅ… うぅぅぅぅ…」と、嬉し泣きし再び顔を膝の上に置くと、彼女は俺に「また泣くうぅー! まったく困ったちゃんだこと♪」と、言って俺の膝に両手を回して「ギュゥ!」と、抱きしめた。

 庭園の中を手を繋いで散歩する俺の心は晴れていた… 吹く風も心地よく時折立ち止まっては彼女に甘えるように、彼女の肩に頭を置く俺に彼女は庭園の端、松の木影で唇を重ねて来た… 重なった柔らかい彼女の唇の中から俺の唇の中へ入って来た「ネットリ」と、した感触の彼女の舌は、俺の舌と絡み合い互いの唾液を分け合った。

 腰に回された彼女の手の温もりが、ワンピースの生地から俺の肌に柔らかく伝わる… 初めての彼女からの口付けは俺の心を無心にさせ、どれほどの時間が流れたのかさえ解からないほど、俺から時間を奪って行った。

 口付けか終わると俺は「恥ずかしさ」から、彼女の顔をまともに見ることが出来ずに、手を引かれるまま俯いて歩く足元は既に夕日色に染まっていた。

 部屋へ戻り縁側に上がった、俺たちは互いの顔を見て「キャッハ♪ あっははは♪ キャッハハハハハ♪ あっははははは♪」と、大笑い… 二人の唇の周りがお互いの口紅でアートのようだった。

 夕日の前で大笑いし終えた頃「ねぇ、一緒にお風呂入りましょうか♪」と彼女に誘われ、別の部屋で二人並んで服を脱ぐ… 女が二人並んで後ろ向きで服を脱ぐシーンが俺の頭の中に客観的に映し出される… スボンを脱いだ彼女の下半身を包む、アッシュグレーのパンティーストッキングと、そこから透けて見えるレースの黒いパンティーに、その横でライトブラウンのパンティーストッキングに包まれた、白いパンティーの俺のヒップ。

 白いスリップを「スルスルッ」と、脱ぐ俺の横で、白いキャミソールを「スゥー」と、脱ぐ彼女はCカップのブラを、そして俺はBカップのブラを外すと白い障子から入り込んだ夕焼色に二人の女が肌を晒した。

 用意された浴衣を羽織って帯締めて、洗濯物の下着とストッキングを、洗濯用の袋に入れて夕焼け色に染まった障子を開けると、先に出た彼女から仄かに甘い女の匂いが俺を掠める。

 風呂場の脱衣場の洗濯籠に下着の入った袋を入れ、浴衣を脱いで前を隠して屋根の付いた露天風呂へと移動すると、夕焼け色が風呂の屋根を、そして周囲の庭園と松の木を赤々と染め檜の湯船の上に「ユラユラ」と、赤を揺らしている。

 化粧を落とし頭と身体を洗うと言う普通の行動なのに今の俺には、全てが新鮮だった… 彼女から受けた初めて口付けは、俺を「女」として彼女が受け入れてくれた証… そして「性転換」出来ると言う彼女から伝えられた事実は俺の沈んでいた心に光を与えた。

 立ち上がった彼女の見事なまでプロポーションに圧倒され、見入っている俺に「コラ♪ そんなに見るな♪ あはははははー♪」と、俺の視線に照れる彼女を見た瞬間、俺は彼女の腰に抱きついて陰毛部分に頬を寄せると、彼女は恥ずかしそうに声を震わせ「駄目よ… まだ… ここでは駄目…」と、俺の頭に両手を乗せ両足を小さく震わせていた。

 二人で湯船に浸かると巻き起こった波で並んで入る二人の乳房は左へ右へと揺れに揺れた… Cカップの彼女の揺れはBカップの俺の揺れを遙かに上回り俺の彼女に対する想いをかきたてる…「触れて見たい彼女の胸に… 触れて欲しい俺の胸に…」と、湯船の中で俺の中から愛液が流れ出るのを感じる俺だった。

 風呂から出て歩く彼女の身体には揺れる物以外に「ブラつく物」は、なく俺の身体には揺れる物と「ブラつく物」があって、彼女は見ないように気遣ってくれているのに、俺はといえばいつまでも「彼女への羨ましさ」から逃れることも出来ずに、彼女の「スッキリした」陰部を「チラチラ」と、見ていた。

 炉辺で二人並んで縄で編んだ敷物に座り、給仕してくれる料理長さんの目を気にしながら胸元を何度も直す俺に対して、少し肌蹴ぎみの彼女は全く気にしてない様子で、笑みを浮かべて女将さんと楽しげに会話を弾ませ、注がれる地酒と串焼きの鮎に舌鼓を打っていた。

 一通り料理の説明と食べ方を学ぶと料理長さんは退席し、女将さんと俺たち三人だけになった時、突然、女将さんは胸元を「ガバッ!」と、開き正座していた足を崩して炉辺の向こうで着物のまま「胡坐」をして両足の太ももを見せた! するとそれを見た彼女が「こおぉーらぁー♪ あっははははは♪」と、大笑いして女将さんを諭すと、女将さんは突然、俺を見て「初めましてぇ♪ 私、男なんですよ♪」と、微笑んで見せた。

 俺は女将さんの話しの意味が解からず、彼女と女将さんの顔を何度も見回すと、彼女が俺に「ここの女将さんはね♪ 性転換して女として街で暮らしたあと、跡継ぎの問題があって数年前にここに来て家業を女将として継いだのよぉ♪ だから彼女が男からの性転換者だってことは、亡くなった父親と従業員さんたちは誰も知らないの♪」と、うそぶく様子もなく楽しそうに俺に話してくれた。

 女将さんと彼女がどんな繋がりなのかは語られることは無かったが、楽しさからか女将さんが彼女に「そう言えば夢の中の彼女とは会えたの?」と、聞いた瞬間!「ハッ!」と、した顔を見せた女将さんは突然、慌てて身だしなみを直すとその場から逃げるように去ってしまった。

 その瞬間、俺が「チラッ」と、彼女を見ると彼女からは笑顔がすっかり消え、黙り込んだ彼女の目は閉じられていた… 炉辺から聞こえる薪の燃える音だけが「パチパチ」と、辺りに音を伝えていた。

 胸元が崩れ斜め座りして無言で目を閉じる彼女に、女の色気を感じる俺がそこに居た………


 

 
11話





 食事を終え離れに戻る途中、月灯りに照らされた縁側で、暗闇に浮き出る庭木を擦り抜けて心地よい風が、肌蹴られた浴衣の胸元に届けられる。

 酔いの回った俺たち二人は互いに寄り添うように、支えあいながら回り廊下から何度も落ちそうになりながら、右へ左へと千鳥足を続けた。

 離れの部屋へ来た時には、二人はすっかり肌蹴た胸元から乳房が見え隠れしていて、彼女は布団の敷いてある部屋に辿り着くと、そのまま崩れるように布団の中に我が身を投じた。

 捲くれ上がった浴衣の裾から見える、彼女の「プリプリ」した太ももと「プルプル」と小刻みに揺れるCカップの胸を見た俺が「こんなに酔ってたら抱いてもらうのは無理だな…」と、彼女に布団を掛けて寝室の行灯(あんどん)の灯りを絞って部屋を出ると、広すぎて何処に居ればいいのか迷う居間の隅っこに身を寄せた。

 普通の男だったら自然に、あのまま彼女の柔肌を太くて大きな腕で抱きしめ自分の物にするんだろうけど、俺は彼女を抱きたいのでなく、彼女に抱かれたい側… 抱いてもらえるまで只管待つ女の哀れさに浸るように体育座りして両膝の上にオデコを乗せた。

「もう眠ろう…」と、顔を上げ障子を通過する柔らかい月灯りを頼りに彼女の眠る寝室へと足を運び、敷かれた隣の布団に静かに身体を沈めた。

 彼女から聞こえる寝息を子守唄に俺はいつしか眠ってしまった…… そして慣れぬ浴衣の寝苦しさから目を覚ました深夜の2時、彼女の寝息が聞こえないことに気が付いて隣を見ると彼女の姿は無かった。

 トイレにでも行ったのかなと思って居たものの、一向に彼女の戻る気配がなく心配になった俺は、浴衣の襟元を調えて障子の襖を開け回り廊下へ出ると、耳を澄まし音を探した。

 トイレは露天風呂の方にあって「もしかしてトイレで倒れてる?」なんて悪い想像をしながら足を忍ばせトイレへと廊下を進んだ… そしてもう直トイレと言う時だった… 何か呻き声のような音が俺の耳を掠めた。

 廊下を進み突き当たりを左にトイレと右に露天風呂に分かれる分岐点に立って、耳を澄ますと「あぁ…」「あぅ…」と、露天風呂側から苦しそうな人の唸り声が聞こえ、更に「ああああぅ…」「ああああぅ…」と、繰り返さし聞こえる彼女の唸り声に驚いた俺は、腰を屈め足音を消すように露天風呂の入り口から中を覗いた。

 すると脱衣場の奥の方の棚の横で、月明かりに照らされ両脚を大きく開き浴衣を肌蹴、片手を乳房に片手を陰部に置いて「ああああぅ…」と、小さく絞ったヨガリ声を出しオナニーをしている彼女の姿があった。

 そんな彼女の顔には、俺と彼女が風呂に入る時に脱いで部屋から持って来て入れた、洗濯籠の中の使用済みパンティーが覆い尽くしていて、時折荒い息を立て彼女は鼻でパンティーの匂いを嗅いでは乳房と陰部の両手を動かしていた。

 そんな彼女の光景を見た俺は「そんなバカな! 彼女があんなことするはずないだろ!」と、心の中で叫ぶように両目を擦り月明かりに照らされた彼女に見入った。

 彼女は間違いなく俺の使用済みパンティーの匂いを嗅いでオナニーしていた… 首には使用済みのパンティーストッキングが巻かれ、垂れ下がった二本の爪先部分がユラユラと揺れていた。

 向こう側にいる彼女の両手は動きが次第に早くなり、パンティーを被った顔からは「ぅぅん!」「うんっ…」と、一段と激しい喘ぎ声が暗闇に溶け込んでいた。

 そんな彼女は一度ならず二度、三度と「いぅくぅ…」と言う表情を見せ、四度目にイッタ後、疲れ果てたのか「グッタリ」と、身体を月明かりの下で休めていた。

 俺は彼女のあられもない姿に余りのショックで、彼女に気付かれずに部屋へ引き返すのがやっとだった…… 部屋の布団の中に身を置いて数分後、彼女は足を忍ばせて入室すると、俺が寝ているか俺の顔を覗き込んで、自分の布団へと入ったようだった。

 寝たフリして息をする俺はいつのまにか本当に眠ってしまい、翌朝、小鳥の囀りで目覚めると隣に居たはずの彼女の姿はなく、障子の向こう側は既に陽の光が眩しそうだった。

 浴衣のまま廊下へ出ると光に包まれた庭木たちが、キラキラと朝露を照り返しそれを俺の目に優しく伝えた… 自分でもか細いと思えるほどに「フラフラ」して歩く俺はトイレで用を足し、露天風呂の脱衣場を覗くと既に洗濯籠は片付けられていた。

 洗顔して部屋に戻ると、彼女が布団を片付けたのだろう畳の上で、ショコラブラウンのパンティーストッキングに脚を通し「おはよう♪」と、俺を「チラッ」と見て立ち上がると「スルスルスルーッ」と、腰までパンストを上げてシームの流れを直した。

 パンストに包まれた彼女の黒のビキニパンティーは、ピッタリと彼女にフィットし「女」のメリハリを、俺が「嫉妬」するほど俺に見せつけていて「スルスルスルーッ」と、パンツ(ズボン)は彼女の下半身をピタリと包み込んだ。

 白いブラウスから透けて見える、彼女のCカップのブラを隠す白いキャミソールのフリルが、クールな彼女を若干和らげているように俺には見えた。

 着替えを終えた彼女は隣室の居間へと移り、俺も荷物から白いフリルの付いたパンティーに履き替え、下とお揃いのBカップブラを着けると、ブラウンのパンストを爪を気にしながら下半身に纏い、無地の白いミニスリップを上に、レモン色のブラウスと膝上10センチのレモン色した台形スカートを履いた。

 居間へ行くと彼女は新聞を読みながら、見ていないテレビの音だけを聞き、それを見た俺は慌てて「ゴメンなさい!」と、彼女の傍で頭を下げて謝ると、お茶道具に手を伸ばした。

 すると、新聞に見入ってた彼女が突然、俺に「旅館(ここ)では仕事となくていいからノンビリしてろ」と、言い「今日、ボート頼んであるからクルージングに行かないか?」と、無表情で俺に話しかける彼女に、俺が「うん♪ いくいく♪」と、笑顔で答えると彼女は携帯電話で誰かと話し始めた。

 俺と彼女は並んで、備え付けの鏡台の前に座り化粧をし、女将さんに見送られリムジンへと乗り込みと「おい、アレ買って来てくれたか?」と、彼女がサングラスの男に聞き「えぇ、ここに」と、大きな箱を彼女に手渡すと「ホラ♪ 私からのプレゼントだ♪」と、俺の両脚の上に大きな箱を置いた。

 隣に座る彼女は俺の顔を見てニッコリして「開けてみろよ!」と、左側から俺の右肩に腕を回し、真ん中の席にいるサングラスの男は、俺を覗きこむように背凭れから顔を出して笑顔を見せた。

 俺はみんなの顔を見回してから箱を開けると、中に大きなツバのススキ色したセレブハツトが入っていた… 目を大きく見開いた俺から自然に「うわあぁーい♪」と、大きな笑みが零れると、それを見た彼女もサングラスの男も満面の笑みで「パチパチパチ」と、拍手してくれた。

 車は俺たちを乗せ港へと到着すると、巨大なクルーザーが波に揺れることなく「ドッシリ」と風格を漂わせていた… 三階建てのような甲板の最上部に、船長さんと彼女と俺、そして二人の男達… 下の方に世話してくれるミニスカートの女性が数人乗り込み、白い波を上げて突き進むクルーザーが揺れるたびに長い髪を風に靡かせていた。

 揺れるクルーザーの上、座席に座る彼女と俺の手は人目を憚ることなくしっかり繋がり、煌く(きらめく)海の上で互いの温もりを感じていた時、彼女は俺に「今夜、いいな…」と、耳元で囁くと耳たぶに軽いキスをしてくれた。

 思ってもいなかった彼女の一言に俺の目には、海も空も見えなくなり彼女だけかしか見えず、気付けばクルージングも終わり港に立っていた。

 彼女の『今夜、いいな…』と、言う一言は俺を男から女へと羽化させてくれると言う彼女の合図、俺の頭の中は彼女に優しく抱かれ、彼女の腕の中で静かに眠ることだけが駆け巡っていた。

 二時間のクルージングで飲んだ物も食べた物も何も記憶になく、あるのは彼女が俺を見る視線と『今夜、いいな…』と、言う彼女の言葉だけだった。

 そして車に乗って旅館に戻ろうと車に乗ると、彼女が1枚のメモをサングラスの男に渡し「ここへ行ってくれないか」と、男の顔を見ると、男は彼女に「えっ? 今からですか?」と、言うと彼女が「往復したら何時間掛かるかな…」と、男を見ると、男は腕時計を見て「往復ですと六時間ほどでしょうか…」と、焦るように返事を返した。

 旅館へ連絡をいれたサングラスの男は助手席に移動して、運転手と地図を見て打ち合わせていたようだった… すると隣に居た彼女が俺に「今から往復六時間のドライブに行くからな」と、俺に言い放つと「眠くなったら座席倒して寝ろ」と、椅子のスイッチの使い方を教えてくれた。

 車の時計は昼の11時、何処へ行くのか解からないが、着いて戻って17時として一時間滞在したら戻りは18時、一体何処へ行くんだろうとスモークの窓の外を眺める俺だった。

 窓の外を眺めている俺に彼女が「アナタに見せたいところがあるから…」と、俺に話すと彼女は座席を倒しリクライニングさせ、ポケットから出したサングラスを掛けると目を閉じたようだった。

 そんな彼女を横から見る俺は「何処へ行くんだろう…」と、心の中で彼女に語りかけていた………


 

 

12話





 車は港を離れ、高速道路に入ると窓から見える景色は猛スピードで前から後ろへと流れていった… 俺の横でサングラスを掛けリクライニングしている彼女もまた無言のままだった。

 切り開かれ山や川に掛かる橋をいくつも越え、長いトンネルを走る車の中は静まりかえり、スモークガラスの外に見えるオレンジ色の照明がスライドショーのように内側に入り込む。

 静まり返った車の中で真ん中の席に居る彼が、時折「クスクス」と小さな笑い声を出し、時には爆笑を堪えるように息を止める… 気になって最後部に座る俺が真ん中の席の彼の肩を「チョンチョン」と、指で突くと突然オールバックの彼は背凭れに両手を掛け後ろの俺の方を見て「これこれ!」と、携帯電話の画面を見せた。

 彼が差し出した携帯の画面を見ると、ネット小説作家の「ずんだもち」と言う人が書いた「性転換・義母・ブラジャー・秘密・新妻シリーズ」を俺に見せ無言で「顔を口元」をニヤつかせた。

 彼に勧められるようにハンドバックから携帯を出した俺は、座席を少しリクライニングさせ、興味のある「性転換シリーズ」に目を通した… 相変わらず真ん中の席の彼は「クッククク♪」と、苦しそうに笑い声を出し読みふけっていた。

 性転換、義母、ブラジャー、秘密と数ページ目を通し最後に残った「新妻」を見た時、俺は「あ然」とした… 書かれてる内容がまるで「今の俺」に、そっくりだったからだ… 携帯を持つ手を替え右足からサンダルを脱いで左足の上に置いた俺は、座席を更にリクライニングさせ画面に見入った。

 1話から11話まで読み終えた時、俺は自分とそっくりの内容に身体を震わせた…「12話はどうなるんだろう!」と、画面をスライドさせたが残念ながら12話はまだ掲載されていなかった。

 俺はこの「新妻Ⅲの11話まで」を読み終えた時、横で眠る彼女を「もしかしたら彼女は性転換した男なのか?」と、言う疑問が浮上したが、マンションで家事をしている俺にとっては、毎月定期的に彼女に来ている「生理」を、トイレの汚物入れで掃除の都度、確認しているからそれは無いと思うがなどと、退屈な時間を「考える」ことで費やして遊んでいた。

 つまらない事を真剣に考えることで「退屈なドライブ」を楽しむ俺だったが、真ん中の席の彼の「クックゥクククク♪」と息を殺して笑う声がなんとも耳に心地よく感じた俺だった。

 車は幾つもの料金所を横に見ながら一路、彼女の指定した場所を目指して進んだが標識を見るたびに俺は「えっ?」と、心の中で驚き、それが「えっ!」に変わり「えぇぇー!?」に変わった時、時計は予定到着30分前だった。

 そしてインターチェンジを降りて暫く走った頃、車は小さな街に入り「ポツポツ」しか無い信号機で停車すると、横に並んだ他の車のドライバー達から異様な視線が送られるのを感じた。

 こんな田舎街に居るはずのない黒塗りのリムジンは、都会でさえ人目を引くのにましてこんな寂れた田舎では、一生に一度見れるかみれないかだろう……「俺が生まれ育った街」では。

 俺にとっては懐かしく感じることの無い、この「俺の生まれ故郷」は、苦い想い出しかなく、高校卒業と同時に逃げるようにこの街を離れ、都会に身を潜めるように故郷のヤツらとは連絡は勿論、親にさえ消息を伝えることは無かった。

 まして俺は横で眠る彼女にも「ここの存在を」話してはいないのに… まあ、何者かは知らないが「彼女」の暮らしぶりを見れば「探偵」でも雇ったのだろうけど、俺はここには来たくは無かったと言うのが正直な感想だろうか… まして女に生まれ変わろうとしている矢先に、こんなとこで誰かに会いでもしたらと、俺は憂鬱(ゆううつ)な気分に落ちていた。

 あの先の一角を曲がり数分行けば俺の実家、逆に行けば幼稚園と小学校に中学、その先をいけば街に一つだけの高校と、思い出したくない記憶が否応なく俺の脳裏に渦巻いた。

 何も知らずに幼少期を育ち、小学では妙な目で見られ中学では「変態」と、バカにされ続け、形を直したものの俺を知る街の連中は、高校に入った俺を「ゲイ」と、あだ名し卒業まで孤独に耐えた辛い日々。

 親が悪いんじゃないと自分に言い聞かせるも「何でこんな思いを俺がしなきゃなんねんだよおぅぅー!」と、人知れず山の中で叫んだ中学、高校時代。

 こんな街から早く離れたい、何でこんなとこに連れて来たんだ! 心の中で彼女に叫びつつ、俺は車の窓がスモークだったことに感謝していると、突然「プルルルルル♪ プルルルルル♪」と、彼女の携帯が大きな音を立てた。

 俺の苛立ちを知らずに彼女は携帯の目覚ましを切ると「グゥィィーン」と、リクライニングから席を戻し、辺りを見て「次の信号を左に3本目を右に行って頂戴」と、運転手の男に命令口調で言い放った… 俺は起き上がった彼女とは目を合わさずに只管窓の外に見入っていた。

 車は彼女の言う通りに進むと「そこの電柱の横で止めて頂戴」と、再び運転手に言い放つと「ねえ、ちょっと降りて見ましょう、人も居ないし」と、辺りを見回して俺に話しかけて来た、彼女の目は作り笑顔とは対照的に限りなく澄んでいた。

 俺は辺りを見回して人の居ないことを確認すると、脱いでいた右足にサンダルを履くと、自分でドアを開けて車から降り彼女の立つ真逆へと移動し、彼女と並んだ瞬間「………」絶句してしまった。

 そこは俺が幼稚園と小学校の途中まで、家族以上に絆を感じていた女の子が住んでいた朽ち果てた家だった… 女の子は突然何の前触れもなく引っ越してしまったが、女の子の家の仕事が何なのかなんて子供の頃の俺には解かる術もなく、女の子が居なくなってから毎日のように「戻ってくるかも!」と、学校から帰ると毎日暗くなるまでここに立っていた想い出。

 記憶を辿り蘇る想い出に目を閉じ、再び開くと左に立つ彼女の右頬を伝う一滴(ひとしずく)の煌く涙が、彼女の正体を俺に教えてくれた気がした。

 苦い記憶に埋もれていたこの街での、俺のたった一つの宝石のような大切な想い出…「さぁ! 戻りましょうか♪」と、彼女は悲しく笑みを浮かべると、サングラスを深く着け車の中に入ってしまった。

 車に戻った俺が彼女に声を掛けようと、彼女を「チラッ」と、見た時の彼女は寂しそうにスモークの窓から外を見ていた… 車は緩やかにユーターンすると来た道を戻り街中に入り加速しようとした瞬間「まだあったのねぇー♪ あそこの駄菓子屋さん!」と、突然大きな声だして、彼女は車を店の前に付けさせた。

 止まった車の中から慌てたように降りると、懐かしそうに店の左右を行ったり来たり繰り返し、彼女は店内へと姿を消した… そして数分後、戻った彼女は両手一杯の駄菓子の入った紙袋を二つ抱えて来た。

 彼女は席に座ると、彼女と俺の間に「ジャァー! ジャラジャラジャラァー!」と、二つの袋を引っくり返し「ねぇ! 見てぇー! 懐かしいでしょおぅー♪」と、サングラスを外し俺に子供のようにハシャグ顔を見せ、そんな彼女に俺は「なんで… 何で黙って居なくなっちゃったの…」と、俺は彼女の顔を見ることなく俯き加減で泣きそうな声を出した。

 彼女は俺の「問い」に答えることなく、真ん中の席にいる男に背凭れを倒させ「ほらぁー♪ 食べなぁー♪ これも美味しいのよぉぅ♪」と、一口ドーナツを食べては、男に駄菓子のことを語っていた。

 俺はそんな彼女を見ることなく、彼女と過ごした幼少期を目を閉じて独り思い起こしていた………

 



13話






 クルージングの後の往復6時間のドライブから戻ると、旅館は夕焼け色に染まり車から降りた運転手の男も、さすがに疲れたと言わんばかりに足元をふら付かせた。

 長時間、座っていた所為で俺のパンストに覆われたパンティーの中は、蒸れていて「早くトイレに駆け込みたい!」そんな心境だったにも関らず、寂しげに無言を貫いた彼女を横目に慌てて車を降りる訳にも行かず、俺はゆっくりと車から降りた。

 車から降りた俺が彼女の側へ行くと、彼女が俺に「先に行っててちょうだい…」と、車から降りながら小声で呟いた… 自分の正体を自ら俺に証しながら「どうしてそんな寂しげな顔しているの?」と、心の中で彼女に問い掛けながら、俺は旅館のトイレに足を急がせた。

 部屋に荷物を置いてトイレに駆け込み、スカートを脱いで壁のフックに掛け便座の上で屈みながら、パンティーストッキングを膝まで降ろし、蒸れたパンティーを一気に膝まで降ろし両脚を開いて便座に座った。

 ペニスの根元に覆い被さるようにセッティングした玉袋から、目に見えない湯気と一緒に酸味の効いた独特の匂いが「もわぁーん」と、俺の鼻先を直撃、慌てて除菌シートをハンドバックから取り出して「ヌルヌル」した、玉袋と太ももの間を下から上へ、上から下へと丁寧に拭き取る。

 二枚のシートでキレイに拭き取り、ペニスを下に片手で押さえて小用を足し、下に向けた先っぽを指で抓んで便座の下で左右に振ると、ペニスの中の残尿が「ピチャピチャ」と、音を立てた… トイレットペーパーを切り取り先っぽに着いた尿を拭き取り、立ち上がりながらパンティーに両手を添えると「冷たい!」と、前屈みでパンティーの内側に手の甲を当ててみれば、思った通り内部は蒸れた所為で「グッショリ」と濡れていて汗で解けた肛門から縦に「ウン筋」がハッキリと付いていた。

 再び便座に腰を落ち着けた俺は、パンストとパンティーを脱ぎ「クルクルッ」と丸めるとスカートを「ノーパン」のまま履きトイレを後にした… そして「彼女に嗅がれるのでは」と、思いながらも露天風呂の中の脱衣場にある洗濯籠に放り込んで部屋へと移動した。

 部屋に戻る廊下を歩いていると、パンツ(ズボン)姿の彼女が廊下の柱に背凭れし、体育座りで両手で両膝を抱え、真っ赤な夕焼け色の中にその身を染めて額を膝の上に俯いていた。

 そんな彼女の横に膝を崩して女座りした俺が彼女に「驚いちゃったよ… 私…」と、囁くと彼女は俺に「ずっと探してた… ずっとアナタのこと探してた…」と、前を向いたたままで「ポツリ」と、呟いた。

 それ以降、無言になってしまった彼女に俺が「あの炊き出し公園に来たのは…」と、問いかけると「スウゥゥー! ハアァァー!」と、大きく深呼吸した彼女が俺に「そう… 偶然じゃないの…」と、膝を抱いて数回、身体を前後に揺らした。

 身体を揺らして黙り込んでしまった彼女に、俺は何も聞かず、ただ「ジッ」として彼女の真横で夕焼け色が暗闇(くろ)に変わるまで、その場で同じ時間を過ごした。

 少し肌寒さを感じた俺が彼女に「部屋に入ろう」と、声を掛けようとした瞬間、彼女は俺に「覚えてる? 小さい頃、アナタが私に言ってたこと…」と、一瞬、顔を上げ暗闇の中で呟いた。

 彼女からの問い掛けに暗闇の中、彼女との間合いを静かに詰めた俺は、無言で彼女の頬にそっと口付けをした… 俺の唇に触れる、彼女の頬に伝う雫を感じた時、俺の心と彼女の心は子供のときから繋がっていたことを思い知らされた。

 俺は彼女からソッと唇を離し、彼女と離れ離れになった後を振り返るように小声で呟き聞かせた……
 
 男ばかり4人の兄達の中「女の子が欲しい」と、願い続けた両親の切ないまでの想いの中で生まれた「5人目の男」の俺は、女の子として両親に育てられ、自分の服装に違和感を持つことなく、幼稚園で時間を過ごし小学校では、男の子に似せた服とスボンを母親が手製で作り、何も知らずにそれを着せられ過ごした幼少の頃。

 幼稚園では周囲から異様な目で見られ、小学校では俺と口を聞くもの無く、いつも寂しい想いをしていたが、そんな俺にただ一人だけ幼稚園の頃から一緒に遊び、いつも同じ時間を過ごしていた人が居た…… 赤いスカートと白いタイツを履き、白いブラウスにオカッパ頭の俺に、優しくしてくれた一人の女の子とはいつも一緒で、同じ時間を過ごした彼女の家の前は俺にとっては、どんな物にも変えがたい宝物だった。

 小学校の途中で彼女は突然、この街から姿を消し悲しみに暮れた俺を誰一人として、慰める者もいず、悲しいままに時が過ぎ、俺が中学に入学した頃は、俺の幼少期を知る周囲は「変態」と、俺を罵り(ののしり)罵声を浴びさせた… 学生服に身を包んだ俺が自宅に帰り、悔しさで咽び泣きし目を腫らしていた時、俺の部屋に置いてあった「セーラー服」の入った紙箱は俺を更に追い詰めた。

 両親の中に住み続ける5人目の女の子は、現実では男子として学生服を着ているのに、両親の中では確実に5人目の女の子は成長していたと、俺に知らしめるべく男物の入った箪笥の横に置いてある「もう一つの箪笥」の中には、中学生の女子が身に着けるであろう、下着やソックスに服にスカートが綺麗に折りたたまれて入っていた。

 そして高校に入る頃には、別の箪笥の中にはパンティーストッキングやニーソックスまで入れられていて、下着も中学生物から高校生物に入れ替えられていた… そんな頃の俺のあだ名は「ゲイ」だった… 部屋の中にあった中学生用のセーラー服は無くなり、高校生用のセーラー服の入った紙箱が俺の目に付くところに置かれていた。

 上の兄弟達はそんな両親の「異常」さに気付いていながら、俺の留守中に勝手に部屋に入り、女物の下着やパンストを「自分を慰めるために」持ち出し、使い終わると近所のゴミステーションに捨てるを繰り返した。

 兄貴達の行動を知らぬフリして放置する俺の「女専用の箪笥」には常に無くなった物の替えが母親によって補填され続けたが、男の形をしていた俺の心はいつも「女」だった事は間違いなかった。

 俺が学校から戻ると、部屋に無造作に捨ててある、乾いた精液塗れのセーラー服もそのままにしとくと翌日には無くなり、翌日学校から戻れば新品のセーラー服の入った紙箱が、箪笥の上に置かれていた。

 そして俺が高校を二年の頃には上の、元々社会人で家を離れていた兄貴達を別に一人、また一人と進学やら就職で家を出て行き、俺が高校三年の時には家には俺一人だけになってしまった… そんな頃のある夜のこと、俺が宿題で机に向かっていると突然、部屋へ入ってきた両親が「セーラー服を着て見せて欲しい」と、俺の前で土下座した。

 初めて聞かされた、俺の生まれる前に「死産した女の子」の話しは強い衝撃として俺の心を劈(つんざ)いた… 待ちに待った女の子の死産は両親の心を「ズタズタ」に引き裂いたものの、俺を身ごもったと知るや、毎夜・毎日のように喜び暮らしたと言う… そして生まれたのが男の俺だったらしい。

 俺は土下座する両親の余りの痛々しさに、無言で頷くと一旦、両親を部屋から出し、白いパンティーにブラを付け、冬間近と言うこともあって黒いタイツを履き、白いソックスとセーラー服に身を包んだ… 幼少の頃から女の子として育てられ途中から男に戻らねばならなかった葛藤の日々を振り返り、袖を通したセーラー服は俺にとって余りにも重い両親へのプレゼントだった。

 その夜から俺は帰宅すると女の下着とストッキングを履き、女物の服にスカート姿で両親と一緒に過ごすようになり、眠る時でさえパンティーにスリップ姿でベッドに身を沈めていた。

 寝返りを打つベッドの中、スリップと乳首が擦れ知らずのうちに両手の指で乳首をこすっていた深夜の出来事は、俺に「女」のオナニーを教え、毎夜のごとく乳首を弄りベッドの上で悶え、息を殺しヨガリ声を止め繰り返した日々。

 理由はどうであれ、俺は学校であだ名されるとおり「ゲイ」になっていた… 帰宅し女装した姿を両親に見せ「両親の喜ぶ顔」が嬉しくて母親に頼んだ化粧の匂いと、歩く度に「サラサラ」と、揺れるロングヘアーのカツラは俺に「女」の色を濃厚にさせていった。

 夕飯の時に両親を目の前で言った「性転換してもいいよ」と言う俺の一言を本気にした両親に、金策をさせることにまで発展し、何気なく言った俺の一言は両親を走りまわらせることとなってしまった。

 そんな両親に悪いと重いながらも、高校を出たら街を離れようと心に誓っていた俺は、高校卒業後、家出するように置き手紙を残し街を離れた。

 俺が語り終えると彼女は俺の肩に腕を回し、静かに引き寄せると俺の「オデコ」に自らの「オデコ」を寄せた。

 俺からオデコを離した彼女は再び、俺の肩を抱き寄せると彼女は俺に真実を語り始めた………






14話






 大きく深呼吸をした彼女の口が開かれた瞬間だった… 突然廊下の向こうから「お食事の支度が出来ましたので~ どうぞぉ~♪」と、着物姿の女中さんが教えに来てくれた。

 彼女の開いた口は閉じられ「スッ」と、立ち上がると俺に「お腹空いたねぇ♪ 続きは後にしよう♪」そう言うと彼女は部屋に入り灯りを燈すと、上着を脱いで「さぁいきましょう♪」と、座っている俺の肩に手を置いた。

 刺身に鍋物に焼き物にと、二人は炉辺の前で舌鼓を打ち続けたものの、食事の後の苦い話しを予期してか彼女のお酒はすすむ気配なく、俺も同じで酒を二合で飲み終えた。

 クルージングの後の長距離ドライブの疲れもあってか、今夜の宴(うたげ)は前夜とは比べ物にならないほどに静かだった。

 食べ初めて1時間、柱時計は夜の9時を指し二人は早々に食事を終え離れへと無言で戻った… 本来なら「今夜、彼女に抱いて貰える」と言う喜びから、笑みの絶えない俺のはずだったが「彼女の話しを聞きたい…」と言うことの方が大きく俺を支配していた。

 部屋の中央に置かれたテーブルの前、備え付けの冷蔵庫から出して来た麦茶で乾いた喉を潤し、タバコに火を点ける彼女の目は覇気を失っているように思えた。

 風呂の準備をしようと入った別室、二つ並べられて敷かれた布団と枕元に置かれたティッシュが、妙に艶かしく思えるものの、俺の中では「早く彼女の話しが聞きたい」と、言う想いで充満していて、並べられた布団から視線をずらした俺だった。

 そして彼女に誘われ露天風呂へ、前夜とは違い浴衣とタオルに下着をもって移動し、脱衣場でブラウス、キャミと順に脱ぐ彼女から甘美な香りが漂い脱衣する俺の手を止める… 晒された彼女のCカップの胸は彼女が動く度に「プルプル」と、上へ下へ左に右にと目まぐるしく動き回る「天然」の若鮎のようだ。

 彼女の目を盗んでスカートを脱ぎ、ノーパンであることを隠し俺の焦る片手は「今入れましたよ」と、ばかりに洗濯籠のフタを開け閉めしてみせた。

 片腕で乳房を覆い隠し、片手で陰部にタオルを当てる俺に対して、全身を露にする彼女は、そのまま隠すことなく風呂場へと移動した。

 洗濯籠の中にある「彼女が今、脱いだ使用済みの下着とパンスト」に、目を奪われ「嗅いで見たい…」と、脳裏を掠める嫌らしい言葉。

 風呂場で淡々と無言で化粧を落とす彼女の後ろ、近付いて屈み彼女の背中にBカップの胸を押し付けるように抱きつく俺に「………」と、無言のまま化粧を落とし続ける彼女。

 彼女の胸の下辺りに抱きついた両手を這わせ、肩にそっと頬を寄せる俺の髪の毛と彼女の髪の毛が寄せ合う… 俺の高鳴る心臓の鼓動は俺の胸を通じて彼女の背中に通じる。

 鏡の中から感じる彼女の視線が、更に俺の心臓を高鳴らせ、股間に少しだけ硬くなる俺自身を感じて彼女から腰を少し後ろに下げると「お風呂くらいのんびり入ろう…」と、小声で後ろの俺に囁いた彼女。

 髪の毛を洗い始めた彼女の横に座り、化粧を落とす手を急がせる俺の脳裏に「男と女」の二つの嫌らしい感性が渦を巻き始め、それを押さえようを必死になる。

 広く大きな檜の湯船は俺達二人を軽々と受け入れ、その豊かな湯量は尽きることなく彼女は湯船に入るなり、突然「ザブゥゥーン」と、泳いで見せ流れる曲線と丸みを帯びた身体を俺の目に焼き付けた。

 微笑むことなく無言で俺の前を、左から右へそして右から左へと「スイィースイィー」と、全身を横に回しながら、豊かな身体を様々な角度で俺に見せた彼女の表情は、何かを思い詰めているようだった。

 そんな彼女を前に湯船に浸かる俺に彼女が突然「ホラホラー♪ アナタもそんなとこで、オンナオンナしてないでー♪ 一緒にやってごらんよぉー♪」と、笑い声とも何か違う口調で俺を誘った。

 月明かりが美しい露天風呂、天井からぶら下がった行灯(あんどん)の下で、二人は右へ左へと無言で何度も繰り返し、手と手が触れ合う都度、徐々に二人の間合いが近付き、やがて二人は抱き合い身体を一つにして湯船の中を只管… 只管。

 疲れ果て湯船の端に身を寄せ座る彼女、そして彼女の正面に覆い被さるように抱き寄せられる俺は、彼女から濃厚な口付けを貰った… 下にいる彼女の柔らかい太ももの上を跨ぐように落ち着く俺の水流に揺らめく陰部が、引き寄せられて彼女の腹部に密着した。

 幻想的なまでの空間の中で、俺の腰に回された彼女の両手は俺のヒップへと移動し我が身へと引き寄せ、俺と彼女の隙間を埋めた。

 下位から真横へ湯船の中で体位を変え、そして横位から俺を下位にした彼女は自身を上位へと変えると、下にいる俺に再び濃厚な口付け… 俺の口の中に入る「ネットリ」と、した彼女の舌は俺の舌と絡み合いを繰り返し、彼女の腰に回した俺の両手は腰から彼女のヒップへと滑るように移動した。

 柔らか過ぎるほどに柔らかい彼女のヒップは、俺の両手の指を一つずつ肉肌に沈めた… 彼女の陰部は俺の腹部に「ムニュー」と、秘密の感触を与え、俺の硬くなった半起のペニスが彼女の後ろで水流に「ユラユラ」と揺れる。

 重なり合う二人を邪魔するように、湯船に止め処なく流れ落ちる源泉賭け流しの湯は、俺と彼女に「暑い!」と、言う以外に何も浮かばないほど全身に熱を帯びさせ「暑いーーー! ザバンアァーン!」と、彼女が湯船から上がったことで、一気に愛の一時(ひととき)は終焉を迎えた。

 湯船から出た彼女は、真っ先にシャワーへ向かうと水シャワーで至福に浸り、そんな彼女を追うように俺も彼女の隣でオーバーヒートした身体を水シャワーで冷やし、二つの重なるシャワーの下で二人の身体も重なり、冷えた身体で熱い口付けを交わした。

 涼みがてら露天風呂から下着も浴衣も着けずに、部屋へ戻った二人がしたことは、冷蔵庫に「ギンギン」に冷やされた缶ビールを、月明かりに照らされた廊下の上で裸になって「プシュッ! ゴクゴクコグ! プッハアァァー!」と、飲み干した。

 そして部屋に戻ってパンティーを履きインナーキャミを着けた俺たちは、再び月明かりの下で並んで廊下に腰を下ろし、子供の頃に遊んだ話しを肴にビールで喉を潤した。

 缶ビールを一人数本ずつ飲み終える頃、本館の明かりが落とされて時間を知った俺たちは、手を繋いで部屋に戻ると浴衣を着ることなく、そのままの姿で寝室へ入ると彼女が行灯の明かりを絞った。

 少し冷えた二人の身体を布団が優しい肌さわりで温め、並んだ布団から出された二人の手は重なり合いながら、そして互いを求めるように指と指を絡めあった。

 そして………


 


15話






 
 落とされた行灯の灯りと交代するように、白い障子から漏れる月明かりは、二人の居る部屋を淡い白色で染め和室を和らぎの間に変える。

 絡みあった二人の手と手、指と指に互いの温もりを感じながら瞼を閉じた俺に右隣の彼女が「ねぇ、覚えてる? 子供の頃、アナタが私に何度も言ってたこと…」と、小さな声で囁いた。

 瞼を閉じた俺の中に蘇る「わたしねぇ、大きくなったらー ○○ちゃんのお嫁さんになるのおぅ♪」と、赤い靴とスカート、白いブラウスを着た俺がも半ズボンに白いワイシャツを着た彼女の胸に飛び込んだあの日。

 互いに互いの服装に違和感を覚えることなく、自然に過ごした幼少期は、俺に自分は「女」で彼女は「男」と言う概念を定着させていたことを思い出す。

 スカートとブラウスの中に女児用の下着を着けた、オカッパ頭の俺はそれが普通だと思い込み、仕草や言葉までもが女の子で近所の人たちからも「可愛い」と、言われ続けていたあの頃。

 彼女の家の前、ママゴトの最中「わたしねぇ、大きくなったら○○ちゃんのお嫁さんになってぇー 美味しいお料理とか作ってぇー お掃除にお洗濯も頑張るんだあぁー♪」と、男姿の彼女に甘え「よおぉし! おれがお嫁に貰ってやるからなー 心配すんなー!」と、俺の頭を優しく撫でてくれた彼女。

 俺は小学校へ通うようになっても、男とも女ともつかない服を着て過ごし「○○君は男の子だからこっちねぇー」と、俺を呼ぶ先生の言葉に違和感を覚え、躊躇しながら育ったものの、彼女もまた男の子の服装で学校を行き来し、彼女が俺の前から姿を消した後も俺は彼女が男だとずっと思っていた。

 そのためだろう、俺が彼女に声を掛けられ自宅に連れて行かれた後も俺の記憶と「女」である彼女が重なることはなく、思い出すこともなく今ここに、幼少時代に俺が恋焦がれた人と同じ時間を過ごすべく手を絡めあっていた。

 隣にいる彼女は今、なにを考えているんだろうと右側に首を捻ると、俺の手に絡む彼女の指先に一瞬、力が入った瞬間「こっち… 来て…」と、彼女は俺の手を軽く引き寄せた。

 俺は彼女に引き寄せられるまま布団を出ると、彼女の横で正座して両手を床に着いて「宜しくお願いします……」と、しおらしく深々とお辞儀すると、彼女は布団の上で自らの身体を少しずらし掛け布団をはぐった。

 布団をはぐった彼女のからは甘美な香りが漂い、俺はその香りに引き寄せられるように、まるで蝶が蜜を求めて羽を休めるように、キャミを静かに脱いで彼女に身を寄せた。

 はぐられた掛け布団をそのままに、仰向けで目を閉じた俺を下にして彼女は俺に自らを重ねた… 俺のオデコに彼女の唇を感じると同時に彼女のキャミを脱ぐ音が聞こえた。

 再び彼女が俺に自らを重ねた時、俺の震える唇をしずめるよに彼女の唇が覆いつくした… 彼女の髪が俺の両側に垂れ下がり彼女が動く度に俺の両頬を掠め刺激する。

 俺の両肩に添えられた彼女の両手は、俺との口付けを継続しつつ、肩から少しずつ腕を伝い下へ下がると、俺の喉まで「あぁ…」と、声にならない唸り声を出させる。

 自らの唇で俺の唇を開く彼女の舌が俺の中へと滑り込むと、ゆっくりと俺の舌へ彼女の舌が絡み、彼女の唾液と俺の唾液が絡み下に居る俺の喉を潤す。

 彼女の両手はゆっくりと、俺の腕を滑り降りると指先からそのまま腰へ移り、両太ももに中指を滑らせるように円を描き、そして予期出来ない場所へ次々に指を移動させ、俺に「あぁ…」と、全身をビクつかせた。

 俺の両脚は少しずつ開かれ、彼女の腹部をパンティー越しに恥骨に感じながらも、彼女の指は休むことをせず俺の肌を踊るように滑り、それに反応するように身悶えを左右に小刻みさせる俺の身体は「プルプル」と、女の揺れを空気に伝える。

 彼女の唇が俺から離れると、吸盤のように首筋に吸い付くと中から「ネットリ」とした舌先が出て来て、俺の肌を舐め回しながら少しずつ下へと降り進む。

 そして彼女の愛撫に耐え切れず、両手を広げ布団のシーツを鷲掴みに爪を立てる… 俺の開かれた両脚を膝立させた彼女の両手が、太ももを下から掬い上げるように撫で回し、えも言えぬ這わされる彼女の手の感触に「ああぅ」「ああぅ」と、俺の首は小刻みに左右に振られる。

 首筋から吸い付きながら移動する彼女の唇と舌は、鎖骨の上を通過した時、俺の太ももを撫で回す彼女の両手が「スゥーッ」と、離れたと思うと、俺のBカップの胸を下から上へと押し上げるように揉見回した。

 生まれて初めて他人から受ける愛撫は俺を心の底から蕩けさせ、豊胸したBカップの胸は「女」の証しである、揉まれる「心地良さ」を満遍なく俺の全身に伝え、愛撫される快感(しげき)から心地よさに浸らせた。

 そして俺は全身を「ああああぅ…」「あひっ」「ああああぅ…」「あひっ」「ああああぅ…」と、何度も仰け反らせ「快感」と「心地よさ」の二つを同時に彼女から与えられた。

 俺の硬くなった乳首を「コロコロ」と転がす彼女の舌と同時に「チュゥー!」と、吸い付く彼女の唇で、俺は「あっ、あっ」「あひっ」「あっ、あっ」「あひっ」「あっ、あっ」「あひっ」と、激しく仰け反りながら全身を左右に振った。

 自分のパンティーが「グショグショ」になっていることも気付かずに、俺は只管「あひっ」「ぅあっ!」「うんっ…」と、叫びにも似た、ありったけの恥ずかしい声を彼女に聞かせた。

 彼女の愛撫は止まることを知らず、俺のヨガリ声と全身の反応が変化する度に激しくなり、俺の右乳首は彼女に抓まれ左から離れた彼女の唇は、俺の左腕を持ち上げると突然、脇の下に! 「あひっ」「あひっ」「あひっ」と、くすぐったさの中から信じられないほどの快感が押し寄せた時、俺は重なった彼女の身体を持ち上げるほどに絶叫を繰り返した。

 左から右の脇の下と移った彼女の舌は「チュゥーチュゥー」と、音を立てると狂いそうなほどに身悶えする俺から「はひぃ…」「はひぃ…」と、叫ぶように無意識に出る俺の恥ずかしい声。

 彼女の舌が唇が俺の肌を這う度に、俺から狂喜とも取れるような激しい歓喜な声が発し、それに答えるように彼女の手と口が慌しく動きを増し、俺は遂に「はひぃ…」「はひぃ…」「はひぃ…」「いぅくぅ…」と、全身を「ひくひく」痙攣させた。

 俺のパンティーの中に「ドクドクドクドク」と、俺の中から発射された精液が行き場を失って、溢れ生暖かい温度は俺の嫌悪感を与えた。

 俺の声を聞いた彼女は一瞬、俺から離れたものの直ぐに、俺の胸に貪りついて「はうっ!」「はぁん」「ぅぅん!」と、俺の首を左右に振らせ、俺の上から身体を避けると精液で「ドロドロ」になった俺のパンティーの上から、再び硬くなって「ゴリゴリ」になった俺のペニスを、右手で鷲掴みするとそのまま「グニュグニュ」と、上下させ俺に「はうっ!」「はっはっ…」「はっはっ…」と、腰を強く振らさせた。

 俺のパンティーから「けちゃ! くちゃ! にゅちゃ!」と、パンティーから滲み出た精液と彼女の手が擦れる音が聞こえ、俺を頬を紅く染めるほどに辱め、その辱めが快感になって俺のペニスをドンドン大きく硬くさせた。

 胸を吸われ揉まれながら、精液塗れのパンティーの上から扱かれる俺は「女の喜び」と「男の喜び」を同時に彼女によって味あわされていた。

 揉まれる右胸と吸われる左乳首、そして扱かれる硬いペニスの三点責めは、俺にとって予想のつかない「とてつもない」快楽を与え再び「はひぃ…」「はひぃ…」「いぅくぅ…」と、叫んだ俺はパンティーの中に二度目の射精をした。

 それでも止まることのない彼女の愛撫に「もぅ… もう… もう許して… お願いよぉ! ゆ… 許してぇー!」と、無意識に彼女に哀願していた俺に彼女は無言で、精液で「ドロドロ」になったパンティーを「ズリュッ! バサッ!」と、剥ぎ取ると彼女は突然「体位」を替え、俺の顔の上に自らの陰部を晒し、俺の精液で「ドロドロ」になったペニスに貪りついた!

 がぼ(っ)と、突然ペニスを銜えられた俺は「くうぅぅぅーーー!」と、全身を捩り首を一杯に上に伸ばし、顔を左右に繰り返し振った…「じゅるじゅる、じゅるじゅるじゅるー じゅるじゅるじゅるー」と、ペニスに貪りついた彼女の口から激しい音が聞こえた瞬間、俺は「く…あん」と、全身を仰け反らせ息を止めた。

 ちゅぱちゅぱ… ちゅぼちゅぼ… ちろちろ… 彼女の舌が俺のペニスを絡みつき唇を滑らせれば「はひぃ…」「はひぃ…」「はひぃーー!!」と、左へ右へと身体を捻る俺の頭の中は真っ白な靄に包まれた。

 彼女のフェラチオで身悶えを繰り返す俺は、失神寸前にまで追い込まれていた所へ「ポタッ! ヌル… ポタッ! ヌル…」と、俺の頬に何か粘液のような物が滴り落ちて来て、無意識に口元に滴り落ちた粘液を舌舐め擦りして舐め取るものの、薄い塩分と生臭さの中に甘味な香りが俺の口の中に広がった。

 俺は彼女からのフェラチオに身悶えして仰け反りながらも、必死で俺の顔を覆う彼女の尻に両手を回し口を大きく開き、舌先を「これでもか!」と、言わんばかりに伸ばし目を閉じたまま、首を真っ直ぐ上に伸ばした瞬間「ニュリュゥー」と、彼女の割目に舌が当たり、俺の口の両端に「サラサラ」した彼女の陰毛が心地よく当たった。

 彼女の割目の中は粘度を伴った愛液が溢れ、中に入った俺の舌先に伝わり彼女の愛液を俺の口の中へと伝わり落とした… 首を「クイッ!」と、上に押し上げ割目の中に舌を「グニュ!」と、入れた瞬間、彼女は「あひっ」と、驚いたように尻を「ピクッ!」と、上に跳ね上げ、俺が舌を割目の中で「ニュルニュルッ!」と、前後させると彼女は、俺を貪りながら「はぁ…あっ…」と、尻を左右に微動させた。

 俺は「もっと中に入りたい!」と、瞬間「うぐぅ!」と、俺の上にいる彼女の身体を下に、俺が彼女の上へと体位を替えると彼女にペニスを銜えられたまま、彼女の「プリンプリン」した太ももを両手で開いて、彼女の割目に両手の親指を添えると左右に広げ「チュゥー! レロレロレロ!」と「ムシャブリ」付きながら彼女の中を味わった。

 彼女の中に俺の舌先は体温を優しく感じ、暗闇で見えないまでも「ネットリ」と、舌先に「クリーム」のような粘液を絡め、それを舐め取り飲み込むと強い塩分と蜜のような甘い香りが口いっぱい広がった。

 二人は身を捩り恥ずかしい声を互いに奏でながら、全身を「ビク付かせ」終わることのない求め合いを続けたが、俺は彼女のフェラチオの所為で全身に走る電流に耐え切れず「はひぃ…」「はひぃ…」「はひぃ…」「いぅくぅ…」3発目の射精を彼女の口の中にそのまますると「ごくっ! ごく!」と、彼女は無言のまま、俺の精液を飲み干す音を俺の耳に届けた。

 3発目の射精を終えたものの、彼女は縮んで来た俺のペニスを口に入れたまま両手を俺の腰に這わせ、離れようとはせず、俺もまたそんな彼女の割目を只管舐め続けていると、彼女は突然、首を振って俺のペニスに再びムシャブリ付いた。

 彼女の口の中で3発目を射精した俺だったが、長い間していなかったオナニーの所為か俺のペニスは再び大きく硬くなって彼女の首振りを止めさせた。

 そして二人は互いの陰部を舐めあい貪りあっていたが、俺の中に「彼女の胸…」そんな「モヤモヤ」が生まれ、俺は彼女の口から下半身をゆっくり引き離す素振りを見せながら「スウゥー」と、ペニスを抜くと彼女の頭の方へ体位を変え「グッタリ」する彼女の両胸を下から上に回すように揉み始めた… 彼女は俺の下で目を閉じ「ウットリ」するようにペニスへの愛撫で疲れた身体を休め始めた。

 Cカップの天然の胸は、作り物の俺の胸とは違っていて、仰向けの彼女胸元から上下左右に均等に流れ、それを両手で集めるように揉みまわしては、彼女から聞こえる「ああああぅ…」と言う声に「本物の女」を感じる俺だったが「ピンッ!」と、立った彼女の乳首に唇を寄せ吸い付きながら、舌先で「コロコロ」と、乳首を回すと「あっ、あっ」「あっ、あっ」と、俺の耳に心地いい「女の愛らしい声」が届けられた。

 彼女の胸元から漂う切ないほどの甘美な香りは、俺から「女」を奪い「男」のように甘美な香りに誘われるまま、彼女の肌を「獣」のように貪り、彼女同様に胸から脇の下、そして脇の下から耳、耳から背中へと慌しく彼女の身体を舐め尽した。

 彼女は俺の下手糞な愛撫にも関らず、ヨガリ身悶えして柔らかい身体をクネらせ「はう…」「はぁん」「はぁ…あっ…」と、可愛らしい声を出し続け、俺の中の「男」の部分に言葉にならない何かを塗りこんでいった。

 そして俺が彼女の両脚を大きく開いた時だった… 彼女の割目からは異様な程の愛液が溢れていたのを舌先で感じた俺に、彼女は突然「入って来て! 私の中に! 私の中に! 私の中に入って来て!」と、俺に下から発せられた彼女の声に「え!」と、躊躇している俺に、彼女が再び「早く! 早くして! 今しか! 今しかないから! 早く入って来てえぇー!」と、何かを覚悟したかのような彼女の叫びに、俺は彼女の両脚を「クイッ!」と、持ち上げると、右手で硬く撓ったペニスを持ち、彼女の割目に「ムリュムリュムリュー!」と、腰を落とした。

 俺が彼女の中にペニスを入れた瞬間、彼女は閉じていた目を大きく見開き「いぎぃ…」と、女の悲しい唸り声を上げ「痛ーーい! 痛ーーい!」と、口を窄め、それを見た俺が「抜こう!」とした瞬間「抜かないでえぇー! 抜かないでぇー! このまま… このままもっと奥まできてえぇぇー!」と、痛みに顔を歪め物凄い気迫で俺に促した。

 俺が少しずつ彼女の奥に入ると彼女は「痛ーーい! 痛い!」と、涙ながらに叫び続けるも俺の背中に爪を立て「腰を! 腰を振るのよ! 早く! 早くー! 腰を振ってー!」と、怯む俺に命令し、俺は訳が解からないまま「パン! パン! パンッ!」と、彼女の中にペニスを根元までいれ、生まれて初めて「男」として「女」の感触をペニスで感じた。

 俺の背中に爪を立てる彼女は痛みに耐え切れず、顔を歪め涙を流して唇を振るわせた… そんな彼女を見た瞬間、俺の中に突然「男」が再び姿を現し、痛みに「いぎぃ…」と辛そうな唸り声を出す彼女を見て「なんて可愛いんだ… これが女なんだ… 俺は今、目の前の女の中に入っているんだ!」と、思った瞬間、彼女の「痛い!」と、言う声は俺の耳には届かないようになって「パンッ! パンッ! パンッ! パパパパパパアァーン!」と、激しく腰を振って「女」の感触を「男」として楽しんでいた。

 腰を振れば振っただけ、強弱付ければ付けただけ、彼女の胸は「プルプルプル」と揺れ、溶け落ちそうな彼女の太ももと尻は俺の手の平の中で激しく「女」の柔肌を伝え、そして俺は、痛がる彼女を省みることなく只管、彼女の中でペニスを前後させると4発目を彼女の中に発射した! 発射して暫くは腰を前後させていた俺だったが「ハッ!」と、我に返って動きを止めた時、彼女は俺の肩を抱いた… 彼女の胸と俺の胸の二つがが「ムニュムニュムニュ」と、彼女と俺の間に密着した時、彼女は俺に「私ねぇ、処女だったの… アナタに上げようって子供の時から決めてたの…」と、薄っすらと笑みを浮かべると目を閉じた。

 俺が彼女から離れた時、布団の純白のシーツは鮮血に染まっていた… そして彼女の俺に対する想いを感じた時、俺は獣のように彼女の中を前後したことを深く悔いた。

 そして眠りについて目がさめた時、俺は彼女の口から真実を告げられた……

 

 

 

16話






 純白を赤く染めた鮮血の痕跡を隣に見ながら、彼女と俺は一つの布団で白い障子の向こうに薄っすらと朝を感じていた。

 俺の肌へと直接伝わる彼女の温もりが心地いい布団の中は、彼女から漂う甘い女の香りと真傍に感じる彼女の髪の匂いで俺を再び、夢の中へと引き込みそうになる。

 俺の胸に頬を寄せる彼女と、彼女の吐息を感じる俺の乳房は、その部分だけが「ホンノリ」と熱を帯び、時折寝返りを打つように俺の乳房の上を彼女の頬が移動し肌に彼女の感触を感じれば、それを抱き寄せるように俺の左腕が彼女の背中を覆う。

 そんな中で彼女は耳を澄まさなければ聞こえないほどに小さな声で語り始めた… 彼女は語りながら、まるで子供が母親の乳房を捜すように俺の右胸に左手を這わした。

 彼女は子守唄を唄うような口調で止まることなく話し続け、途中何度も唇を振るわせる涙声になりながらも、俺に真相を伝え終えた。

 彼女の話しを聞き終えた俺は、彼女と二人抱き合って涙し互いの身体を揺らし合った… 彼女を下に互いの胸をスリ合わせるように上へ下へと全身を使って揺すれば時折、互いの乳首が当たり擦れて「ビクゥッン!」と、弾けるように彼女は仰け反り俺は海老ぞった。

 二人の愛の形が二人に「はぁ…あっ…」と、同じ鳴き声を奏でさせた… 揺れる互いの乳房… 振り乱れ絡み合う二人の髪の毛… 下の彼女に両脚を開かせ互いの陰毛を滑らせては、乳房をと交互に上下に動かし乳首が触れ合った瞬間「はひぃ…」「ああああぅ…」二人から放たれ漏れる喜びの詩。

 そして「きてえぇー! 私の… 私の中へ… 私の中へきてえぇぇー!」と、彼女に囁かれた瞬間、俺は彼女の中へと我が身を沈めた… 俺が入った瞬間、彼女は「ぅあっ!」「いぎぃ…」と、未だ癒ぬ痛みに唇を噛み締め俺の背中を抱きしめた。

 俺は彼女と「一つになった」喜びを二度目にして手に入れた…… そして俺と彼女のセックスは「男とも女とも付かない俺」と「女とも男とも付かない」彼女との奇妙な愛の形を育んだ。

【真実】

 彼女は整形外科医の父親の下、女ばかり姉妹の末っ子として生まれ、跡継ぎに恵まれず生まれながらにして俺とは間逆に、男の子として育てられたものの、彼女が5歳の時、念願の男の子が両親に授けられた。

 そして女でありながら男の形をさせているのはと、悔いた両親は彼女から男の子の服も何もかもを取り上げ、途中から女の子として育てようと試みるものの、幼い彼女にはそれが理解できずに病床へとつながったと言う。

 このままではと、彼女の身を案じた両親は車で何時間も掛かる、あの街に家を買い子供の居ない妹夫婦を住まわせ、彼女の面倒を頼んだと言う。

 俺が彼女の両親だと思っていたのは、彼女の叔母さんだったらしく、田舎へ来て「俺」と巡り合ったことで彼女の病状も回復し、小学校へ入学するも途中から彼女は自分の「性」を表向きは認識し始めたと言う。

 そして、彼女は自分が引っ越すことも事前に知らされぬまま突然、叔母夫婦に連れられ「おの日」俺の前から姿を消すことになったと言う。

 そして表向きは自らの「性」を「女」と、認識し家族の前でも女の子として「振舞った」ものの彼女の中では「俺は女じゃない!」と言う思いが依然として消えることはなかったと言う。

 更に歳月が流れ彼女が中学へ入学した頃のこと、彼女は「ハッキリ」と認識した出来事があったと言う… 中学で同じクラスの子を好きになったものの、それは自らの「性」と「同様」の「女生徒」だったと言う。

 彼女は自らが「性同一性障害」だと認識したと言う… そんな彼女の中では常に「俺は男だ!」と言う認識も消えぬままに、彼女を苦しめていたのが彼女の記憶に残り続けていた『私ねぇ♪ 大きくなったら○○君のお嫁さんになりたい』と、言った『オカッパ頭で赤いスカートと靴』を履いた俺だったと言う。

 彼女は当時、俺が男だとは気付かず小学校へ入学して暫くしてから、俺が男だと言うことを知ったと言うものの、俺のことが忘れられずに長い年月を苦しみ続けたと言う。

 そして彼女は「性同一性障害者」との認識を持ちながら高校、そして医学部へと道を求めと語り終えた… そんな彼女に俺は「一つだけ抱いていた疑問」を、彼女に伝えた… 俺が豊胸の手術を受け終えた時に感じた彼女の匂いを彼女に伝えると、彼女は俺に背中を向けて出て行った「執刀医」が「自分」だと認めた。

 更に俺が手術を受けたのは、彼女が医師として勤務する彼女の父親の病院だったと言い、探偵を使って俺を探していたことや、俺が派遣労働から外れ行き場を失ったことまで事前に知っていたと言う。

 彼女と俺が暮らしているマンションは父親から借りた物で、俺を探すのに給料を殆ど費やした彼女は無一文になり二年間の約束で借りたと言う。

 あの高級リムジンは病院で所有するもので彼女の物ではないこと、この旅館も元々は病院で保養施設として利用していることと、女将さんが病院の患者さんだったこと。

 彼女は俺の知りたいことを全て打ち明けてくれ、俺は最後に彼女に一番聞きたいことがあると、俺の腕の中にいる彼女に「私のこと… 愛してる…?」と、小さなキスをしてから彼女の目を見る俺に、彼女は「バカねぇ… 愛してない人にバージンあげる人いると思う?」と、彼女は頬を紅く染めた。

 彼女との愛を確認し、一週間の旅行に終止符を打ち旅館を後にした俺を驚かせる出来事が… 丁度帰りの高速道路で尿意を催した俺は車をパーキングに止めさせ、スカートの裾を振り乱し走っていると、後ろから「バタバタバタ」と、革靴を履いた運転手とサングラスの男が俺の跡を付いて来た。

 あの人たちもかと、振り替えり微笑んでいると「お先いぃー!」と、走った男達二人の入り口を見た俺が「ソコ! 違う、隣だよ隣だよ!」と、大声で静止するも、男達は「女子トイレに」に駆け込んでしまった。

 俺は「大変なことになる!」と、心配しながら恐る恐るトイレの中に入ると…「いゃぁースッキリしたわー!」と、男達が女子トイレから出てきて、俺と顔を見合わせた瞬間だった、たまたま中に入ってきた他人がトイレに来て男達を見た瞬間「キャァー!」と、悲鳴を上げて出ていってしまった。

 そして慌てた二人の男達は「違ーう! 俺たちは女だあぁー!」と、叫んで出ていった女性をおいかけて走り去ってしまった。

 残された俺が、オロオロしてると後から来た彼女が「あの二人は女の子だからね♪」と、俺にニッコリ微笑むとトイレに入ってしまった。

 俺が男だと思っていたのは「性同一性障害」と、認定された彼女の大学時代の後輩だったが、彼らは彼女に自分達の素性は伏せてくれと頼んでいたらしく、逆に俺が男だと言うことは知らなかったらしかったらしい。

 帰りの車の中は声が外に漏れるほど賑やかなドライブだった…… そして俺と彼女はマイホームへ無事に戻り新しい生活を始めた。

 女の身体なのに心は男の彼女と、男の身体なのに心は女の俺が、この後めでたくゴールインしたのは解かってもらえると思うが、俺は結婚後も性転換せずに「玉をぶら下げたまま」女として「新妻(しゅふ)」として暮らしているし、彼女は毎月一度の生理を繰り返しながら「男」として暮らしている。

 俺と彼女の家には男ものの衣類は1枚もなく、あるのは女物ばかり… 表札だって、俺が婿養子になったから彼女と同じ苗字になったしとし合わせ一杯の俺たちだ。

 ただ、ちょっと困ったことがある、と言うのは彼女の弟であり病院の跡継ぎである長男なんだが、彼は医大では成績も優秀らしいんだが、白いストッキングを履いて白衣で大学に通学していると言う。

 将来は性転換したいと父親に言ってるようだが、さてさてどうなるのか……


 【新妻Ⅲ・完結】

男に抱かれた男は、もう男には戻れない。 23話

 23話  白いパンティーに水色のキャミと大きめのショートパンツを履いた真子は、冷房を少し強くして汗が引くのを待って居ながらもパンティーが汗で蒸れている不快な気持ちのまま、社長室でパソコンでニュースを見ていた。そして30分後に二人の社員が入って来て月末で多忙な二人は直ぐに仕事に取...