高校一年の時に父親を交通事故で無くした俺は新聞配達を始めた。
学費くらいは自分でって思って始めたものの高2の夏の日から、俺と母さんの人生が変わってしまった・・・・
◆◆◆◆◆1番目
行ってきまーす! 今日も頑張って新聞配達の俺
「車には十分、気をつけてね! いつも声を掛けてくれる母親」
父親を交通事故で亡くしてからずっと続けている新聞配達…
調度、俺が高校へ入学したばかりの頃だった あれから俺と母さんの生活は一変し
朝だけの約束で近所の新聞配達 勿論学校の許可も取ってのバイト
学費くらい自分でって始めたバイトだったのに いつの間にか範囲を任され配達量もドッサリ
最初の頃は月に5万くらいだったものの 今じゃ7万くらいは稼げるようになった
母さんは俺が配達から戻って朝食をすると パートに出かけ帰るのは俺が学校を終って
宿題済ませた辺りだから夕方の6時くらいには戻って来る
母さんと俺の収入を会わせると 我が家の収入は20万くらいにはなるから何とかやれるけど
最近、母さんの身体の調子がすぐれない…
休むように言っても、不景気で首を切られちゃ敵わないなんて言ながら頑張ってる
俺は今年 高校2年生の夏を迎える……
母さんは37歳 父さんが生きてた頃は3人でよく近所の川原に水遊びに行ってた
中学3年にもなって 水遊びなんて文句 言ってたら…
「おいおい! いつまでも一緒に暮らせる訳じゃないんだから着いて来いって父さんが…」
高校一年の時 父さんの言ってたことが本当になっちまいやがった!
今、思えばもっと父さんと遊んでやればよかった……
母さん! そう思うだろう!
「こらっ! 生意気言うんじゃありません! 笑顔で仏壇と俺を見て笑う母さん」
あぁ そう言えばスーパーの裏の角に古い洋館あったじゃん!
あそこに引越しして来た人がいる見たいだよ 明日から俺が配達することになったけど
気味悪いんだよなぁ~ 何かさぁ~ ドラキュラでも出そうなんだよぉー!
「俺は一日一回は必ず食事の時に報告して話題作りに専念していた」
母さんと二人でも楽しく生活できていたのに…… 俺がバカだったから母さんは……
◆◆◆◆◆2番目
母さん行って来るよ!
俺は毎日 母さんに声を掛けてから新聞販売店へと自転車を漕ぐ
そして、おはようございます! 今日も一番乗りにやって来た… 店に入ると担当区域に
新聞が積んであるからそれを配達先を確認して自転車に前と後ろに積んで縛りつける
前日に店長に言われていた例の洋館の分が別になっていた ポケットティッシュが入ってる
俺は早速、自転車に跨り一つ目の区域を回ることに…… 薄暗いから洋館は明るくなる
一番 最後に回ることにした 見慣れた家々に新しい朝がやってる… 朝と夜の繋ぎ目……
これが俺達新聞配達員の仕事なんだと思える一瞬……
いつも通りに担当区域を終らせ一番最後に残した 薄気味悪い洋館の辿り着くころ
ようやく、太陽が上がり始めた… 予定通り!
洋館の前に行くと崩れかけたレンガが何とか身を寄せ合い原型を留めてるって感じだ
普通の家の10倍はあろうかって言う屋敷はツタが外壁のレンガに伝い中の木々に絡まる
鬱蒼とした雑木林の中にボロボロの白い窓枠… 黒っぽいカーテン…
どう見てもドラキュラの屋敷そのものだ 俺が門の前で家の様子を覗っていると
突然、バサバサバサッと真っ黒で大きなカラスが俺目掛けて飛んできた!
俺は自転車ごとその場で倒れてしまった……
カラスはそのまま飛んで反対側の歩道に立ってる電柱に止まったが 俺を上から眺めている
俺はカラスを見ながら 新聞の投函口に新聞を入れるつもりが入らない…
上ではカラスが俺を監視し投函口は何かで中が詰まってて入らない
困った俺は 門の中に入って玄関の投函口を捜そうとしたが古いとは言え流石に鉄の門は頑丈
仕方なく投函口に手を入れようとした時 俺は咄嗟に叫んでしまった!
「うわあぁーー!」
手に何かの感触があって歩道に尻餅をついて投函口を見ると 蛇がニョロニョロと出て来て
レンガの上の方へと這って行ってしまった……
幸い何処も噛まれた形跡もなく 一安心した俺は仕方なく鉄の門の内側へ新聞を置くと
上から自分の帽子に辺りから拾った小石を詰めて新聞が汚れないように重しかわりに……
急いで販売店に戻って二つ目の担当区域に… 店長には事情を話して店を出た
洋館の所為で時間を食った俺はいつもより30%のパワーを浪費することに……
当然、仕事を終えて家に戻ると30%分の飯を食う……
どうしたのぉー? 驚く母さんに事情を話しながら急いでたいらげ学校の準備に
いつも同じ量の飯を食ってる俺が30%割り増しのお替りは驚くはずだな♪
学校へ行くといつもの不愉快な連中と言っても友達なんだが……
こいつらがまた頼りになる連中で 俺がインフルエンザに掛かったときなんか
不慣れなくせして みんなで俺の分を俺が直るまで配達を続ける そんな仲間達なんだ!
頼みもしねえーのに 俺の事情知ってるからなんだが 残念ながら俺には こいつらに
恩返し出きる余力も金もないから せめてもと試験の時は臨時の講師を引き受けてる
そして、今朝の話しをすると 近所では既に有名になってて 洋館に住んでるのは
色白の病気みたいな顔した、中年の女性で洋館に住んでるのに和服姿らしい
大きなカラスが住み着いてて近寄る者を寄せ付けないとか 引越しも見ていた奴がいて
小さいトラックに一台分の荷物と錆びて、色の変色した外車に和服姿で乗ってきたとか
車の音がカラカラカラカラって鳴ってたのが可笑しかったと爆笑する仲間達
まぁ~ 愉快な仲間ってとこかな……
学校も終わり 夕刊も少しなら配れるかなぁ~ そう思っての帰り道だった
通りたくはないが 家に戻る途中にある霊の洋館の前… 置いて行った帽子はなかった
明日の朝には何処かに置いてあるだろうって思って家へと急いだ…
家に着くと 焼けるような夕日が窓から家の中を照らし室内の温度も40度を超えている
最初にすることは 窓を開けて空気の入れ替えをして涼むことから始める
なんたって朝から無人の家にはムワ~ァンとする空気が漂ってるからな
さてさて、今夜のメニューはと…… 魚の煮付けとサラダ
材料は冷蔵庫の中 母さんがパートの仕事に出る前に切る物をメモしてくれて下準備をすると
帰って来た母さんが料理してくれる我が家の流れ作業… 最近じゃ魚も降ろせるほどに
最初は生臭くて嫌だったが二人しかいないから甘えてはいられない……
自分で言うのも何だが、近所じゃ 俺は孝行息子って評判らしい 率直に嬉しい♪
さてと! あとは宿題を済ませて試験へ備えるか!
試験勉強ではなく仲間達に教えるのに準備が必要で 結構バカな連中だから大変なんだこれが
新聞配達してるほうがよっぽど楽なんだが……
テキストがまた面倒で、あいつ等はに渡すと漫画だらけになっちまうから
飲み食いで零すは汚れるわで 俺も学習しているからテキストはコンビにでコピー
これが一番で あいつらからもコピー代金は預かってるし……
ふわあぁぁぁー! 今朝の3割増しは今になって出てきやがった!
翌朝、いつも通りに販売店に行って新聞配達に精を出しこの区間の最後は洋館にして
殆ど終わりに近づいて陽が昇り始めたころに洋館に行くと 投函口はきれいに磨かれ中も
新聞を投函して門のところを見ると少し横のところに俺の帽子が……
良かった♪ 返してくれたんだぁ! ホッとして手を伸ばして帽子を引くと結構 重い!
引っ張って中を見ると 缶ジュースと新品のお菓子にチョコレートが入ってた……
「メモが…」
先日はありがとうございました 帽子洗っときました 宜しければ召し上がって下さい
本当は直にお会いしてと思いましたが あいにく病弱のため 御容赦下さい。
「たかが新聞配達なのに… 心が温まる想いがした」
ありがたく! 俺は自転車の籠に入れると誰もいないのを承知で洋館に頭を下げた……
さあて!! 二箇所目行ってみようかぁー♪
◆◆◆◆◆3番目
学校の仲間達に秘密が一つ出来ちまった……
タダでさえ 噂になってる洋館だから 俺が礼をされたなんて知ったら仲間達もクラスも
あること無いこと騒ぎ立てる… そんな気がした……
人に良くして貰いながら良くしてくれた人を悪くは言えないし言われるのも嫌だからだ
俺は翌日の新聞配達の時に新聞にメモを挟んだ…
「昨日はありがとうございました! 美味しく頂きました」
そうすると次の日の配達に行くと鉄の門の横に封筒が見えた 拾って見ると家主さんから
「毎日、ご苦労様です 新聞を楽しみにしているんです」
次の日も俺は新聞にメモを挟んで届けた
「テレビの調子でも悪いのですか?」
こうして、小さな俺と洋館の家主さんの手紙のやりとりが始まり気が着けば俺は
家主さんからの手紙を心待ちにするように……
学校のことや 父親が亡くなったこと 近所での様子からスーパーの特売日のこととか
その日にあったこととかを書くように… 家主さんも何処から越して来たとか
どうしてこの街を知ったのかいろんなことを書くと俺もメモから手紙へと替えて話すように
次第に家主さんに会って見たいと書くと 翌日の配達の日、いつも通り行くと
鉄の門を繋ぐレンガの塀の奥からバタッと何かの音が……
おはようございます♪
投函口に新聞を入れ声のする方に振り向くと 和服姿の色白の人が立っていた…
一瞬、余りの美しさにドキッとした俺だった…
「初めまして! 咄嗟に出た言葉の俺」
うっふふふふ~♪ 口元を隠して笑う家主さん
ずっとお話ししてたのに~♪ うふふふふふ~♪
「色白の肌は向う側が透けて見えそうなほどの家主は俺に微笑みかけた」
アッ! そっ! そっか! あは♪ あはははははは~♪
「家主に言われて妙な気分になりながらオドケてしまった俺」
ハイこれ♪ 今日の分です! ポケットから手紙を出して渡すと満面の笑みを見せた家主
ウナジにかかる数本の髪の毛が緩い風に靡き俺から手紙を受け取ると胸に押し付けるように
家主は家の方へと歩き出した… 思い出したように振り向いて俺を見ると
「車に気をつけて♪ 袖から白い腕を出して俺に手を振った」
家主さんは母さん見たいに車に気をつけるようにと手を振ったが 何故か嬉しい気分だった
色白で小柄な和服の似合う女生と知り合いになれたことで嬉しくて、ついスピードを
上げてしまったときだった! キイィィィィーーーーー! 激しくタイヤの軋む音
「小僧! 死にてーのかぁー!」
危なかった… 自転車のべダルから足が離れバランスを崩して大きく車道側へ出てしまった
心臓がドキドキして爆発しそうな程だった……
「おい! 小僧! 新聞配達してんのか? ピカピカの高級外車のドライバー」
えっ? あっ! はい! すいませんでした!
立ち上がって相手に頭を下げると、恐そうな顔つきのスーツの人は自転車から落ちた新聞を
一つ一つ 丁寧に拾ってくれ自転車まで起してくれた……
「俺も昔、母子家庭だったから新聞配達やったもんだよと恐そうな相手が微笑んだ」
俺は咄嗟にこの人が暴力団員だと悟った… 恐くて足がガタガタと震えてやっと立っていた
おいおい~ そんなにオジサンのこと恐いかぁ? あっはははははは~♪
俺を見て笑いながらスーツの中から財布を出すと、中から無造作に一万円札を出し
これで、母ちゃんに美味いもんでも買ってやれ! そう言うと俺の懐にブ厚い一万円札を
捩じ込むと… そうだ! この辺りで和服姿のこれこれ、こう言う女を見なかったかと
相手に聞かれ、俺はシドロモドロで自分でも何を言ってるのか解らない返答をした
相手はビビリまくりの俺を見て あーっはははははははと大声で笑うと
車に乗って車を発信させた… 断ろうとしたが身体が動かなかった…
立ってるのもやっとだった… 暫く動けなかった弱虫の俺
ドッと疲れてしまったものの 俺は何とか次の区間を終らせて帰宅すると
さっきのことを母さんに話し お金を数えると全部で53万円…
母さんに相談すると 何故か母さんは、ふう~んと一度軽く笑って交番に届けようか♪
世の中には奇特な人も居るもんだねぇ~♪ でもぉ~困ったわねぇ~…
落し物でもないし……
「困り顔の母さんは封筒に入れて仏壇のところへ置いた」
お金のことは話したのに 洋館のことは話さなかった自分に何故か引け目を感じた俺だった
でも、何であの暴力団風の人は洋館の人のことを探しているのだろうか……
それにしても、53万円もの大金を見ても驚かない母さんも凄いなぁ~
俺と母さんで稼いでも2ヶ月半は掛かるのに……
そう言えば、死んだ父さんも以前、競馬で儲けたとかって200万円持って来たけど
あの時も、母さんは特別驚いた様子もなかったし
母さんの金銭感覚が凄いのか 53万で驚く俺が小さいのか アッハハハハだな♪
俺は翌日、洋館へ配達に行くと家主さん宛てにいつものように手紙を書いた
暴力団風の恐そうな男が探していたと……
翌日 返事の来る日だったのに、いつもの場所に返事はなくショゲかえって仕事を終らせた
その翌日のこと 洋館に行くとレンガの塀のところに あの大きな高級外車が止まっていた
俺は心配になって鍵の開いている洋館の中に入ってみた……
左側の奥が玄関 右側が広々した中庭に… 木の陰からそ~っと見てみると
あの恐そうな暴力団員風の大きな男は上着を脱いで腕まくりして草むしりをしていた…
それを洋館の屋根にいた大きなカラスが静かに見ていた…
何故? どうしてあの人が…??
俺は洋館の家主が危ないかもと思ってきてみたのに 草むしりしてるなんて…
突然後ろから声がして心臓が口から飛び出しそうになった!!
何か… 見えるの?
振り向くと和服に身を包んだ家主さんだった……
俺は家主さんに自分の想像してことを話すと突然、家主さんが手を軽く叩いて口を手で覆った
クスクスクスっと微笑む家主さんが学校終ったら遊びにおいでって 微笑ながら俺に…
俺は不思議な気持ちになりながらも 学校が終ると一旦帰宅して仏壇からお金を持ち出した
洋館を訪ねた……
門の中へ入るとすっかり左側の中庭はキレイに草刈もされていて不要な雑木も切り取られ
見違えるほどに明るく太陽の光を輝かせていた……
「小僧! ま~た 会ったなぁ~! 後ろから暴力団風の男の声」
振り向くと ニコニコ顔の相手が後ろに立っていた… 驚いて後退りする俺
おいおい! 大丈夫かぁ~? そんなに俺は怖いかぁ?
姉(アネ)… いや… ○○さんが待ってるから玄関から入りな!
「強面の男は俺に家主のところへ行くように言うと草刈を始めた」
赤い壁の玄関に大きな木製のドアが迫力を俺に押し付ける……
チャイムを鳴らすと 玄関が開いて中からウエイトレスのような格好をした女性が出て来た
「確か噂では家主さん一人のはずなんだがと心の中で思う俺」
さあ~♪ どうぞぉ~♪ 奥様が御待ちでございます♪
「奥様~ 奥様~♪ 参られましたよぉ~♪ 何故か嬉しそうな女性」
玄関を入ると左側に俺が10人は並べるような大きな階段と木目がキラキラ光る手摺
上がり元から廊下伝いに伸びる真っ赤な絨毯(ジュウタン)は色鮮やかで圧倒される迫力
二階から慌しく降りて来る家主さんは俺を見ると微笑んで喜んでくれた……
降りて来た家主さんは俺の左手を握ると二階へと連れ立った
生まれてはじめて入った洋館は見た目とは違い中は清潔で陽の光にキラキラと輝いている
二階まで切れ目のない真っ赤なジュウタンは階段の一段一段までしっかりと貼られていて
昇る二人の足元をしっかりと支えてくれていた… 二階へ上がると左右にいくつあるのか
ドアノブがビッシリと並んでいた……
俺の手を引く家主の手は柔らかく溶けてしまいそうなほどだった
一つのドアの前に来た時 家主はドアを開け中へと俺をエスコートした
円いテーブルに白いレースが眩しく俺の目を眩ませた… 大きなグランドピアノに
真っ白な木枠の窓が立ち並び 燦燦と光を取り入れていた
床は総絨毯貼りで大人が10人くらい座れる大きなソファーがL字に……
あの机で手紙を書いてたのかと思える金色の巨大な西洋机に彫刻が美しい木の椅子
真ん中の円いレースの引き物が美しいテーブルの前の椅子を引いてくれた笑顔の家主さん
ウエイトレスのような格好の人は、引越し先にも居た専属のメイドさんだそうで
買物から何までをやってくれると言う…
暫くすると ドアが開いて紅茶を届けて一礼して出て行ったメイドさん
外で草刈に励む人は家主さんのやってる不動産会社の専務さんで暴力団員ではないと
手で口元を隠して微笑む家主さん……
「暴力団員じゃないといわれながらも疑う俺の心」
俺は手紙で書ききれないことを家主さんに話して聞かせた!
ここが以前はオバケ屋敷と呼ばれていたことや 大きなカラスに襲われたこと
その度に 楽しそうに笑顔で笑う家主さんが少しずつ可愛く見えて来たのは事実だった
「奥様! お薬の時間ですとメイドさん」
俺が話したことをメイドさんに話す家主さん それを聞いて両手で顔を隠して爆笑する
メイドさんは爆笑して笑いが止まらないほどに!
何やら複数の薬を服用している家主さんは 今度はメイドさんも座らせて俺の話しに聞き入り
聞いては二人で爆笑を繰り返した……
俺は帰り際に家主さんから返して欲しいと封筒に入れた53万円を渡した
困り顔の家主さんだったが、貰ういわれの無いお金ですからと言うと承知してくれた
家主さんもメイドさんからも、また来て欲しいと何度も頼まれた俺は嬉しかった
ただ、俺の中で家主さんに対する見方がお客さんから一人の女性に変化した
とは言っても、母さんくらいの年齢だから心配には及ばないが……
こうして俺は洋館への出入りが認められた……
翌日からは新聞は直接家の玄関の投函口へいれるようにした
お金は偶然 街でであったことにして返したと母さんには伝えた……
母さんに嘘を着いたことで自己嫌悪に陥った
家主さんのことを隠し お金のことで嘘をついた俺は申し訳ない気持ちで一杯だった
◆◆◆◆◆4番目・初恋
俺は学校の帰りに度々、洋館を訪れては家主さんやメイドさんと話すようになっていた
家主さんもメイドさんも俺が行くと何してても飛んで来ては二階の大部屋円いテーブルを囲む
白い肌の家主さんは笑うと子供見たいに止まらなくなり、そばにいるメイドさんが
家主さんの背を擦ることも……
気がつけば暴力団員のような強面のオジサンも屋敷を去っていた
メイドさんが買物に行く間は家主さんと二人きりの時間を過ごす……
いつの間にか差し向かいで座っていた家主さんは徐々に近付いて 今じゃ俺の左側が家主さん
そしてメイドさんは右側と三人並んで座ることの多くなったこのごろ
今日も俺は同級生や仲間達の目を盗むように学校の帰り道に洋館へ寄り道……
尋ねると、メイドさんは買物か何かで留守のよう…
俺は仕方なく黙って入り二階へと上がって行ったものの家主さんの姿もなく少しショゲ気味
一階に降りてトイレを借りようと奥の方へ進む… 勝手知ったる他人の家とはこのことだ
奥へ奥へと進むとトイレの一番奥のドアが開いていて中から水の流れる音が……
「何だろう? この部屋は? 心の俺」
そっとドアの中を覗く… お風呂場?
メイドさんが風呂掃除でもしてるのかと思って 脅かしてやれ♪
俺の心にチャメッ気が出没…
そおぉっと中に入ると曇り硝子のドアも開いていた…
やっぱり♪
そう思った俺は曇り硝子の中へ顔を入れた! 瞬間、妙なものが俺の目に飛び込んで来た!
余りの驚きにガタガタと足が震え立っているのもやっとだった……
よろけてドアに当った ガタンッ!
「誰?」
振り返ったのは白い肌の裸で後姿をこちらに向けている家主さんだった!
ごっ! ごめんなさい! メ・・ メイドさんが掃除してるのかと思って!
俺は下を見て必死で謝った!
見られちゃったねぇ~♪ 家主さんはそう言うと大きなバスタオルで身体を包んで
俺の居るところへ歩いて来た……
アナタが来たら解るようにってドアを開けてたのに、仇になるなんて♪ うふふふふ~♪
恐くなっちゃった? ごめんなさいね♪ こんなもの見せてしまって……
明るく振舞う家主さんの顔が見れずに 俺はその場を逃げるように走り去ってしまった
俺は翌朝から新聞をレンガの投函口に入れるようにして入れると逃げるように去り
学校帰りの時も洋館へと行かなくなった……
あんな物さえ見なければ… チャメッ気なんて出さなければ… 激しく後悔する俺
白い透き通るような背中の真ん中に入れられていた大きな阿弥陀如来の刺青……
降ろした長い黒髪が背景のように阿弥陀如来の刺青を浮き立たせていた
俺はショックだった… あの美しい家主さんの背中にあんな物があったことが…
毎朝 新聞を届ける度に感じる二階からの視線 投函箱に毎日入っている家主さんからの手紙
俺は受け取らずに逃げるように洋館を立ち去る日々を過ごしていた
そんなある日のこと……
俺がいつも通り新聞を届けるとレンガの陰から突然出て来て俺の腕に掴まりかかった!
お話しを! お話しを聞いて下さい! お願いです! お話しだけで結構でございます!
「振り払おうとする俺に必死に掴み掛かるメイドさん」
俺は学校の帰りに洋館を訪ねることを約束してしまった…
行きたくない… 俺はショックが大きく 正直行くのが嫌だった
トボトボと歩いていると知らず知らずに洋館の前に……
「メイドさんが門の内側から俺に深々とお辞儀した」
俺は目を会わせることなく洋館の二階へ……
メイドさんは階段の下で止まり俺を見送った
二階の上がり元がもっと上にあればいいと思った 昇りつめて右に回ると廊下へと出た
家主さんの居る部屋まで 何度も深呼吸を繰り返した もう来れないと言うつもりだった
ドアをノックして中に入ると、和服姿の家主さんは窓の側に立って俺を静かに見た
陽の光が家主さんが照らし あれがある背中の辺りに陰を作る
俺はいつものように中央の大きなL字のソファーに腰を掛けたものの 何故か端っこに座った
恐かったわけではなかったが 家主さんと距離をおきたかった……
家主さんが気を使い逆の端っこに腰掛けた時 俺は言っていた もう来れないと…
そうね… 恐いよ… ね… あんな物見たら…
「俯いて両膝そろえて囁く家主さん」
そんなんじゃ! そんなんじゃ… 俺は家主さんの言葉に声を詰まらせた
俺も両膝そろえて俯いている
そうよぉ! 私はアナタの思ってる通り! ヤクザの関係者よ!
今まで黙っててごめんねぇー! もう用は済んだわ! 帰ってもいいわよ!
「突然 声を大きくすると立ち上がって涙を零した」
いい加減にしろよぉー! 俺は! 俺は! 俺はー!
家主さんのことヤクザだからショックを受けたんじゃないよ!
初恋だったんだ…… 俺の初恋だった… 初恋の相手があんな物、入ってたら…
「俺は立ち上がって両手に拳骨を握り締め叫んでいた……」
よりによって! 初恋の相手がすんごい年上でぇー!! 母親みたいな年代でえぇー!
それなのに… それなのに… それなのにぃー! それなのに……
「俺は泣いていた… その場に崩れて頭を両手で覆いながら泣いていた」
崩れて泣いている俺の真ん前に来て家主さんは優しく俺を覆ってくれた…
ごめんないね… ごめんなさいね… ごめんなさいね…
何度も何度も 俺を覆いながら俺に詫びる家主さんが痛々しかった
俺は翌日からまた洋館を尋ねるようになった……
いつものように長椅子に三人で腰掛て話していると途中でメイドさんが用達と言って外出
俺は話しの続きを隣りの家主さんに……
すると何かを思い出したようにスーッと立ち上がると 家主さんの大きな机の横の木目の
大きな戸棚へと歩き出し両開きの戸を開くと中から何かを出そうとしていた
何だろうと思って 戸棚の前の家主さんの側へ
突然 戸棚の物を取ろうとしていた爪先立ちの家主さんがバランスを崩した…
危ない! 咄嗟にヨロけた家主さんを支えようと抱きしめてしまった!
咄嗟の判断とは言え、生まれて初めて女性を抱きしめてしまった俺は顔が真っ赤に…
「俺の心臓がドックン! ドックン! ドックン!」
俺は頭の中が真っ白になって自分が何をしているのか解らないまま
家主さんの唇に自分の唇を重ねていた…… どれほどの時間が流れたろうか
「うふっ♪ うふふふふ~♪ うふふふふふふふ~♪ 俺から離れて家主さんが微笑んだ」
もう、いいかしらぁ~♪ 楽しそうに笑う家主さんが指した先の時計を見ると
かれこれ10分以上はキスをしていたことになる… 吊られて俺も照れ笑い!
俺は生まれて初めて家主さんと男女の関係に……
大きな宇宙に吸い込まれるように… 漂う雲のように… 草原を吹き抜けるタンポポのように
俺は家主さんに全てを任せた 甘い香りが俺を包み 俺は家主さんの中へと溶けて流れた
毎日、洋館へ通うようになり朝のバイトの担当は二つのうち一つが疎かになって外された
朝も昼も夜も時間があれば家主さんのいる洋館へと足を運んだ…
足を運んでは俺は風になった…
バイト先の販売店から母さんのところへ電話が来ていたなんて知らなかった
最近、○○君の様子が変なんですが… 配達さきからも来ていないとクレームもあって
担当も二つから一つに外れてもらったんですが……
「母さんはショックを受けたらしい」
アンタ! 最近どうしたの!!
販売店さんからも相談されたけど あの洋館の所為じゃないの!?
母さん 知らないとでも思ってるの! アンタが出入りしてることは近所でも有名に
「部屋で寝転ぶ俺のところへ来て怒る母さん」
うるさいなぁー! どうだっていいだろう! 俺だって疲れて休みたい時だってあるんだよ
担当が二つから一つに減ったって直ぐに取り戻すよ!
それに洋館の○○は配達のこととは関係ないよ!
「頭に来た俺は咄嗟に家主の下の名前を口にしていたことを気付かなかった」
ねぇ! ○○って誰のこと? 誰なのぉ!
「寝転んで母さんの声から身を交わす俺の肩を激しく揺する母さん」
どうでもいいだろぅ!! うるせえーんだょー!! いつまでもガキ扱いすんなよ!!
「初めて母さんに不良のような言葉を使ってしまった俺」
無言のまま黙って部屋を出て行った寂しげな母さんだった……
俺の頭の中は洋館の家主の○○のことでいっぱいだった……
俺は既に彼女を名前で呼んでいた
◆◆◆◆◆◆真実2
今日は日曜日だ! 新聞配達を済ませての帰り道 洋館へ直行した俺は○○の所へ急いだ
家主の○○はいつだって俺を暖かく向かえてくれる……
玄関を入ると真っ直ぐに階段を昇り廊下を右へ 彼女がいつも居る大広間の二つ隣りだ
彼女の寝室へと向かった俺は心が弾んだ! 日曜日だから学校もないし彼女と一緒にいられる
それが嬉しくて嬉しくて! 心ウキウキとはこの事だ!
俺が調度 大広間のドアをよごぎろうとした時だった 中から彼女の怒鳴る声と誰かの声
いいか! 目を覚ませ! ○○はこの世にはいない! そう決めたんだろう! あの時!
もう探すのはやめろ! 時間の無駄だ… 会いたいのはよく解るがお前には時間が!!
「聞いたことの無い男の声」
ヤメテッ! その話しはヤメテー! 探すわ! どんなことしても探して見せる!
私には… 私には時間が… ここでアナタと言い争ってる場合じゃないのよ!!!
「俺が聞いたことの無いほどに怒り狂う彼女の声」
彼女は何かを探しているのは聞こえたが それが何なのか肝心のところが聞こえなかった
聞き入っていると 突然 後ろから肩をポンポンと叩かれドキッ!心臓の止まる想い
振り向くとメイドさんが唇に人差し指を立てて 俺の手を引いて一階へと降りると
一階の大広間へと連れて行かれた……
只今、旦那様が見えております……
奥様に御会いしたいのは解りますが 本日はこのまま御引取り下さい……
「いつものメイドさんとは打って変わって他人言葉を使っていて余所余所しかった」
旦那様? 旦那様って彼女には旦那さんがいるの??
咄嗟に出たメイドさんへの言葉にメイドさんは固い表情で斜め下に俯いて
俺の手を引いて玄関へ…… 余りの驚きに俺は悲しい気持ちに……
玄関を出るとメイドさんは玄関に鍵を掛けてしまった
仕方なく 俺はトボトボと自転車を押して何度も彼女の部屋を振り返って歩き出した
「旦那様が見えております…… 御引取り下さい…… メイドさんの言葉」
俺が家に帰ると母さんが朝飯のしたくをしててくれた…
ただいま~ 声をかけてから入った俺に台所に向いたままこっちを向かない母さん
「またあそこへ行ったのかと思ったわ… 冷たい母さんの一言」
噂だとアソコは暴力団関係者だって言うじゃないか!
そんな人たちと関わりをもっちゃ将来に関わるから もう行くんじゃないよ~
いいかい! お前は普通の会社勤めをする人になって欲しいのよ
死んだ父さんも同じ考えなのよぉ……
だから……
煩いよぉ! 何だよ! 俺が誰と仲良しになったって俺の勝手だろう!
母さんに何の関係があるんだよ! いい加減にしてくれ!!・・・「俺は母さんを怒鳴った」
バシンッ!
「テーブルの前に居た母さんが突然 俺のところへ来て俺の頬を叩いた」
仲良し?? 仲良しさんが石鹸の匂いプンプンさせて帰宅するのかい!
女の香水の匂いを撒き散らして帰ってくるのかい!!!!
アンタが洋館の女とどう言う関係なのかは母さんは知らないし知りたくもないけど!
聞けば 母さんと同じくらいの人だって言うじゃないかぁー!
アンタ! 頭がどうかしちゃったんじゃないのかい!?
死んだ父さんが聞いたらどんなに悲しむか!!
お願いだから! 母さんの言う通りにして頂戴!! ねっ! 以前のお前に戻っておくれ!
「母さんは俺に縋るように涙ながらに…」
俺は! 俺は! 俺は母さんの人形じゃないやい!
何が近所でも評判の孝行息子だよ! そんなの母さんが勝手に優越感に浸ってるだけじゃないか!
俺は家を飛び出した…
こんな早い時間に俺に行くあても何も無かった……
気が付けば洋館の前に居た…
洋館の周りのレンガの塀伝いに中の様子の見える場所を探していると
中から突然こえをかけられた…
小僧! 今日は帰れ帰れ! 今日は会… いや奥さんの旦那さんが来てるから…
何度きても奥さんには会えんぞ!! 何故か庭の手入れをしていた強面の専務さんだった
おい! 誰だそいつは!
「塀の中から誰かが専務に声を掛けた」
専務の後ろから出て来たのはサングラスをかけたスーツ姿の男だった……
いえ! 何でもありやせん! ただの通行人ですから あっはははは~♪
「何故か俺を庇う強面の専務」
そのガキか!! アイツのオモチャってのは!!
俺が何にも知らねえと思ってんのかぁぁ~ オイッ 正直に答えねえとテメーも同罪だぁ~
「ドスの聞いた低音の声で専務に聞く男」
さっ さぁー 自分は何も存じません……
「強面の専務が姿勢を低くしてまるで子猫のように見えた」
フンッ! まぁいい! サングラスを外した男は何処かで見たような……
俺は思い出した! 新聞に度々出ている○○一家 総本部の総長
俺はまたしても膝がガクガクと振るえ全身が石のように固まってしまった
この小僧は母子家庭のガキで新聞配達で生計を立ててるガキで今時 珍しい…
「専務が俺のことを男に話すと」
誰がこのガキの身の上話しを聞かせろ ゆえたんやー!!!!
「塀の中で屈んで話してる途中の専務の腹を白いエナメルの靴で力任せに蹴り上げた男」
おい! ガキ!! 精精 中の女ぁー! 大切に扱ってくれや!
この通りや! このバカ(せんむ)はワシもガキの頃に新聞配達やっとたさかい
お涙頂戴しようとしやがって このバカが!
まぁ 面(かお)は恐えぇが 根はいい奴なんだが小手先三寸しやがるのが気にいらん!!
坊主! 中のアイツは病気でな~ 長くねえんだ! お前にやるから面倒頼むぞ!
一緒に青春してやってくれやぁ 俺の分も… 頼んだぞ!
おい! 裏に車 回せやぁ!
「地面に倒れた専務の横からこっちに来て白い帽子を脱ぐと俺に深くお辞儀して去った男」
専務は起き上がると奥へと男を追っていった
ちょっと! ちょっと御待ち下さい! 御待ち下さい!
「玄関先からメイドさんの叫び声にも似た声が聞こえた」
俺は自転車に飛び乗ると慌てて玄関へと向かった!
母さん! 何してんだよ! こんなとこまで来て!!
「俺は玄関に近付きながら叫んでいた」
入れて下さい! 入れなさい! ここの女を出しなさい!! 出しなさい!!
「抱きついて離れないメイドさんを振り払おうと必死の母さん」
おい! 何を騒いどるんじゃい!!
「中からドスのきいた声でさっきの男が出て来た」
後ろから専務も出て来た!
母さん! よせっ! 止めるんだー!
「自転車を乗り捨てて門の中に入って母さんにしがみ付いた俺」
何事ですか!?
「彼女が出て来た」
こらあぁー! ばばあぁー!!
「専務が拳骨を母さんに振り上げた」
瞬間、危ない!!
「俺は専務にロケットジャンプして体当たりした」
痛てぇー!
「弾みで俺もろとも弾き飛んだ専務」
待て!
「一際大きな声でヤクザの親分が声を張り上げた!!」
姉(アネ)さん…??
「親分が母さんを見て一言」
姉さん(アネ)さん!! うおおぉぉぉーーー!! こいつは目出てぇー!!
「突然、母さんを姉さんと呼んで親分が母さんの前に両手を両膝に乗せた」
姉(ネエ)さん?? 姉(ネエ)さんなの??
「家主の彼女までもが駆け寄って来て親分の横に並んだ!」
俺を何故か赤ん坊のように自分の前に抱っこして固まる専務……
……………
「目を大きく見開いた母さんは俺が今までにないような形相に変化した」
このぉー 弩畜生どもおぉぉぉーーーーー!!!!!!!!!
何てことしてくれたんだい!! この人で無しがあぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!!
アンタが!!!! アンタが!!!! この子は!!! この子はあぁぁぁぁぁーーー!!!
「物凄い形相でまるで般若のような顔になった母さんは親分も彼女も平手打ちした」
坊主!! こっちへ来い!! 突然の専務の行動
「俺は専務に羽交い絞めにされて屋敷の中へと連れられた」
俺は必死で抵抗して専務から逃れ母さんのところへ……
この子は… この子は… この子はあぁぁ!
アンタと言う人はあぁぁーー!!! 外道野朗があぁぁー!!
この子はアンタの子なんだよおぅー!! どうしてくれようかあぁーーー!!!!
「母さんは彼女に向かって信じられないことを叫んでいた」
一瞬、俺を物凄い顔で母さんと俺を見た家主の彼女……
膝をガクガクさせて地面に両手を着いて大きく叫び声を上げると
突然、両手で頭を抱えて羽の折れた蝶のようにゆっくりと回り始めた…
ガクンッと地面に土下座してしまった親分 腰の抜けたように崩れるメイドさん
放心状態の母さん……
何言ってるの? 母さーん! 訳わかんねえーよ♪
ホラ! 俺… 腹減ってるかさぁ~ 帰ろう♪ ホラぁ~♪
ど、どうも 何か妙な具合で… ホラ… 母さーん 帰ろうよぉ~♪
どうも、すいません♪ 母さん… 意味不明なこと言っちゃって……
あはっ♪ あはっ♪ あっはははははは~♪
あはははは~♪ あははははは~♪ あはははははははははは~♪
うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーー
うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーー!!!!!!
俺は知らぬこととは言え、実の母親を愛し 彼女もまた知らぬこととは言え
実の子を愛し何度も情を交わし通じていた……
彼女はあの後、拳銃自殺で即死し 洋館は売り払われ今は誰も住んではいない
ヤクザの恋人だった彼女(はは)は彼が殺人で服役した直後に俺を生み
育てられない環境から たまたま流産したばかりの母さんと父さんに俺を託した
その父さんもサラリーマンではなく 広域暴力団の幹部で組長だったが 引退し
俺を普通に育てるべく 見知らぬこの街へ来て車のセールスマンとして働き
母さんと二人で我が子のように、それ以上に俺を可愛がって育ててくれた
その母さんも俺の所為で精神疲労と肉体疲労が祟って彼女を追うように病気で天国へ……
母さんは彼女の姉貴格で彼女(はは)の面倒を良く見ていたらしい
刑務所から出所した親分は彼女と子供は死んだ そう約束してきたものの
彼女自身が不治の病に… 死ぬ前に人目我が子に会いたいと言う願いでこの街に
人目を憚るようにひっそりと暮らしていた俺は探される前に彼女と男女の仲に……
そして、俺も今……
カタッ………ドスンッ!
「おいっ! 人が! 人が飛び降りたぞ! 救急車ー!」
ピーポー ピーポー ピーポー ピーポー
あーっははははぁぁー ヒュー 母さーん!! 父さーん!!
楽しかったなぁ~ 父さんと母さんの三人で行った川原のバーベキュー
釣りに サイクリングに登山もしったけ~♪
母さん! 人ってどうして人を愛してしまうのかな~
この世に愛なんてなければ… こんなことには
ねぇ 教えてよ! 父さん! 人ってどうして生まれるの?
母さーん! そんなに慌てて食べたらぁ~ あっはははははは~♪
父さーん! あそこの上まで競争だぁー♪ ひゃっほー♪
知らなかったんだから仕方ないさっ!
それで… いいよね! 母さん! 父さん!
完結
2019年6月18日火曜日
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